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【PtoP NEWS vol.4 特集】ラオスのコーヒーって、こんなコーヒー!

【PtoP NEWS vol.4 特集】ラオスのコーヒーって、こんなコーヒー!

収穫作業中のJCFCスタッフのタオくん

収穫作業中のJCFCスタッフのタオさん

オルター・トレード・ジャパン(ATJ)は、2005年より、ラオス南部にあるボラベン高原の小規模コーヒー生産者から、アジアでは特に希少な品種であるアラビカ種ティピカを輸入しています。

始まりは、国際NGOのOXFAM(オックスファム)からの紹介でした。オックスファムは、現地にて、生活向上の支援プロジェクト、コーヒー生産者の組織化、コーヒーの品質改善やマーケティングの指導などを展開していました。

ラオスコーヒーの輸入開始から4年、2009年には、この地域で小規模コーヒー生産者が運営するジャイ・コーヒー生産者協同組合(JCFC)と出会いました(「ジャイ」とはラオス語で「心」という意味)。当時のJCFCは、生産したコーヒーの販売先すらなく、組合としてもうまく機能していませんでした。そのような状況のなか、幹部のウアンさん、カンプウさん、ノームさんたちは、「小規模生産者が主体の、小規模生産者のための、民主的な生産者協同組合」として、その再建を願っていました。ATJはその熱意に賛同して、協力を決めました。

果肉除去の作業をする生産者

果肉除去の作業をする生産者

JCFCの再建に当たり、まずは、日本のマーケットで通用する品質を実現するために、水洗式加工設備の整備、コーヒー保管倉庫の建設に着手しました。当時のJCFCにはこれらの設備に投資する資金はなく、ATJが資金を提供する形をとりました。

ラオスはコーヒー産地として知名度が低く、生産者自身が海外のマーケットを見つけることは容易ではありません。しかし、この地域の生産者は、高品質のコーヒーとして知られているティピカを栽培していたので、適切な加工方法で生産することによりマーケットを見つけられるポテンシャルは十分にありました。また、ティピカの収穫量を増やすために、苗木を新たに植えることを生産者に奨励。ATJはその苗木の調達のための生産者への融資も実施しました。

 

乾燥作業をする生産者

コーヒー豆の乾燥作業をする生産者

生産者に支払われる買取価格の交渉において、私たちは売り手(JCFC)と買い手(ATJ)の対等な関係を重視しています。双方の間で徹底的に話し合い、納得して価格を決めます。

生産者たちは、現金収入のない端境期に教育費や医療費など、必要な現金が底を尽いてしまうと、借金をしてなんとかしのぎます。この利子率がとても高いため、多額の債務に苦しむ状況が生まれてしまうのです。

雨に濡れるのを避けるために乾燥場に屋根をかける生産者もいます。

コーヒー豆が雨に濡れるのを避けるために、乾燥場に屋根をかける生産者もいます。

ATJは、このような状況を減らすために、コーヒー収穫シーズン前に買取価格の半額以上を「前払い」という形で支払っています。

JCFCは ATJへの継続的な販売を通して、品質に厳しい日本のマーケットへの輸出実績が評判となり、ATJ以外にも買い手を見つけられるようになってきています。現在は、ラオス国内および欧米諸国への販売も実現しています。

また、JCFCの取組みは地域でも評判が広がり、JCFCに加入する生産者は増えています。さらに2012年にはラオスコーヒー協会への加盟も果たしました。

JCFCの生産者たちは、自分たちのコーヒーが日本に輸出されていることをとても誇りにしています。「より良い品質のコーヒーを生産・販売することで、ラオスコーヒーの知名度を上げていきたい。そして、日本の消費者の皆さんと末永く良い関係を築いていきたい」と語っています。

 名和尚毅(なわ・なおき/ATJ)

ラオスコーヒー豆知識

◆アラビカ種ティピカとは?

ティピカは高品質の品種で、香りと酸味に優れています。その一方、収量が少なく、病害にも弱いので栽培が難しい品種です。

◆ボラベン高原ってどんなところ?

ラオス最南部、タイとの国境から1時間半ほど車を走らせると、ボラベン高原に到着します。標高は500~1200メートルで、朝晩は涼しく、過ごしやすい気候です。土壌は火山による多孔土に覆われ、コーヒー栽培に適しています。

◆ラオスコーヒーはどんな味?

とても飲みやすく、やさしい味。女性にも人気が高いコーヒーです。爽やかな酸味&甘みに、アジアのコーヒーらしい素朴な苦みと程よいコクが感じられます。

◆コーヒーの収入

コーヒーは、乾季の期間に収穫できます。ボラベン高原では、11月から1月が収穫期です。つまり、家計を支える主な現金収入が得られるのは、年に一度、この時期にだけです。生産者は、生活に必要な現金収入を得るために、家族総出で収穫から加工までの作業を協力します。村のあちらこちらで、コーヒーの実(コーヒーチェリーと呼びます)の果肉が取り除かれ発酵した香りが充満しています。

◆コーヒー生産者の暮らし

コーヒーは、国際市場で価格が決まり、その変動に影響を受けるため、その価格が乱高下します。また、自然環境によって収量は大きく左右されて、生産者の収入が安定しない作物とも言えます。 この地域の人びとは、基本的にコーヒー生産のみに専念しており、ラオスの他の地域とは異なり、主食の米は作っていません。

◆そもそもラオスってどんな国?

ベトナムやタイに囲まれた内陸国です。つまり、“海なし国”で、コーヒーも陸路でタイのバンコクまで輸送された後、船で日本まで運ばれてきます。国土の面積は日本の63%ほどで、その7割は高原や山岳地帯で、豊かな自然に恵まれています。 19世紀末頃からフランスの植民地支配を受け、1953年に正式に独立を果たしますが、その後は内戦が続いていました(ボラベン高原も戦場になりました)。1975年12月に社会主義政権が成立し、国づくりが再スタートしました。

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