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【PtoP NEWS vol.2 特集】『遺伝子組み換えルーレット』監督ジェフリー・スミスさんを招いて

【PtoP NEWS vol.2 特集】『遺伝子組み換えルーレット』監督ジェフリー・スミスさんを招いて

遺伝子組み換え作物(GMO)が世界でもっとも多く生産される国、米国。その米国で、GMOの登場以降、さまざまな慢性疾患が急激に増えています。それは単なる偶然でしょうか? GMOが人びとや家畜の健康に大きな影響を与えている可能性を指摘する研究が続々と発表されています。

 このGMOと健康の関係に焦点を絞ったのがドキュメンタリー映画『遺伝子組み換えルーレットー私たちの生命のギャンブル』(85分)です。このドキュメンタリーは腸の病気から、自己免疫疾患、アレルギー、自閉症、認知症、精神疾患、ガン、肝臓や腎臓の病気、早期老化、呼吸器器官の疾患、生殖の問題に至るまで広範な慢性疾患とGMOが関わっている可能性を医学者、獣医などのインタビューから明らかにしています。

さらに非遺伝子組み換え(Non-GMO)食品に切り替えたことによって急速に症状が改善した自閉症児の家族や、飼料をNon-GMOにしてから家畜への医療費が急減した畜産家などの膨大なインタビューにより、遺伝子組み換え食品の怖さと同時に、食を選ぶことで得られる希望の両方を知ることができるドキュメンタリーとなっていますです。

オルター・トレード・ジャパン(ATJ)の呼びかけがきっかけで2015年10月に完成したこの映画の日本語版は、全国各地で上映会が開かれ、多くの人たちに大きな衝撃を与えています。「具体的に問題を知ることで、自分の食を変えていくきっかけを得ることができた」という感想が数多く寄せられてきましたいます。

この映画の監督ジェフリー・M・スミスさんをお招きして、福岡、京都、東京で講演会が開かれ、合計1300人近い人が参加しました。

 

米国で広がるNon-GMO市場、逆行する日本

講演をするジェフリーさん

講演をするジェフリーさん

ジェフリーさんの活動もあって、米国ではNon-GMO・有機の食を求める人が増え、それによる健康の状態の改善報告も数々寄せられています。米国での GMOに反対する運動は厚い政治の壁を破り、続々と食品企業大手がこれまでなかったGMO食品表示を始め、GMO原料不使用を宣言する企業も増えています。ここ5年ほどでNon-GMO市場は4倍とも7倍ともいう急成長を遂げているといいます。

遺伝子組み換えに関心のある多くの人びとが集まりました。

遺伝子組み換えに関心のある多くの人びとが集まりました。

特筆すべきなのは、お母さんたちの活動でしょう。「Moms Across America(アメリカ中の母親たち)」という市民組織が結成され、昨年5月には米国中では収まりきらなくなって、国境を越えた母親たちがインターネットを使って、GMOに反対する「Moms Across the World(世界中の母親たち)」として安全な食を求める活動を進めています。

一方、日本ではNon-GMO食品市場は逆に近年急激に縮小しています。昨年にはビール会社が発泡酒や第3のビールの糖類の原料としてGMOの使用を開始しました。しかし、日本の表示法ではGMOを原料として使っていると書く必要がないために消費者は知らない間に飲まされていたわけです。家畜の餌もGMO表示が必要なく、加工食品も多くの場合、表示義務がありません。日本のマスコミはGMOが引き起こす問題をほとんど報道せず、日本政府は米国政府以上にGMO推進に熱心です。

 しかし、講演したジェフリーさんは政府が変わるのを待つ必要はないと話します。まずは自分と家族の食を変える。食品企業は数パーセントの売り上げが落ちるだけで大きな問題になるので、数パーセントの人たちが食を変えることで食のシステムを変えることは可能だということなのです。

それは今日からでもできることです。GMOによる農業は耕作地域の農民、住民、生態系に大きな被害を与えています。でも、食のシステムを変えていくことで、危険を取り除き、すべての人が安全な食を得られる社会にしていくことは不可能なことではないのです。

あなたの地域でも、上映会を開いてみませんか?

印鑰智哉(いんやく・ともや/ATJ)

※詳しい情報はこちらでhttp://geneticroulette.net/

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