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パプアからの便り Vol.04 発行/2018年3月13日

パプアからの便り Vol.04 発行/2018年3月13日

親愛なる皆さま

しばらくご無沙汰してしまいました。皆さま如何お過ごしでしょうか?

日本は寒い冬を乗り越えて、春の訪れを感じる季節でしょうか?こちらパプアはこのところ曇りや雨が多い日が続いています。

パプアの自然

パプアの自然

パプアだけでなく、インドネシア全体が雨季のピークにさしかかっているようです。

ジャワ島の大都市は洪水に見舞われて大変なようですが、その点、大木が大地にしっかり根付いているパプアでは、土砂降りが数日続いても自然災害は起こらない・・・やはり木はむやみに切ってはならない、と森に雨が降り注ぐ光景を見ながらつくづく思いました。

 

<貯蓄プログラム表彰式>
昨年12月クリスマス前にブラップ村で貯蓄プログラムのランキングの発表と貯蓄頻度が多かった生産者の表彰式を行いました。ランキングは貯蓄額ではなく、2017年1月から12月までの貯蓄回数で表彰しました。

☞ 貯蓄プログラムとは… インドネシアのパプア州ジャヤプラ県でパプア先住民族の経済活動の一環としてカカオの買い付け・出荷をおこなっているカカオキタ(現地事業体)は、カカオ買い付けと平行して、貯蓄プログラムを始めています。

町中にある民衆信託銀行に口座を開設します。民衆信託銀行はバングラデシュのグラミン銀行からインスピレーションを得て、パプアのNGOが1992年に設立した銀行です。一般の市中銀行と異なり、毎月の銀行手数料を取らないのが特徴です。

カカオキタのスタッフが生産者の身分証明書を預かって、代理で口座開設手続きをします。生産者は豆を売るときに貯金したい額をカカオキタに預け、カカオキタの専属スタッフがアベプラ町の民衆信託銀行で代理入金をすることになります。

町中の銀行に行くのが大変な村落部の人びとにとっては便利なサービスです。ほとんどの人が初めての銀行口座開設。多くの女性たちは貯金の目的を「子どもの教育費」と答えます。できれば子どもを大学まで行かせたいと望む親が増えているようです。

 

貯金回数第1位のレヴィナさん(写真左手)

貯金回数第1位のレヴィナさん(写真左手)

第一位はレヴィナ・カッセさんで10回(2016年6月からの通年では36回)。

レヴィナさんはずいぶん前にお連れ合いを亡くされ、その後女手一つで2人の娘さんを大学に行かせています。

上の娘さんはすでに大学を卒業し、地元の小学校の先生になっています。下の娘さんはまだ大学生でジャヤプラの町に下宿しながら通学しています。

学費を稼ぐためにガソリンスタンドでアルバイトをしていて、わたし(津留)もガソリンを入れに行くと彼女に会えるので「お母さん、村で元気にしているよ!」と声をかけています。

 

貯金回数第2位のマルテンさん(写真左手)

貯金回数第2位のマルテンさん(写真左手)

第二位のマルテン・タルコさんは9回(同上32回)の貯金回数。

パプアでは珍しく独居生活している方です。(裏の家に弟さん家族が住んでいるそうですが。)生まれつき身体に不自由があり、お連れ合いにも2年前に先立たれ、お子さんもいないようです。

一見不遇に見えますが、パプアでは村の人びとがみんな家族なので、不自由はないということです。

マルテンさんのカカオ畑は村から10kmと遠いのですが、いつもトラックをヒッチハイクして畑に行っています。

デッキーさんからどういうわけか「ドクター」とあだ名をつけられ、デッキーさんと冗談を言い合うのがとても楽しみな様子。カカオキタが買付に行くといつもニコニコしながら貯金通帳を手にやってきます。

 

貯金回数第2位のレニーさん(写真左手)

貯金回数第2位のレニーさん(写真左手)

同じく第二位のレニー・ナポさん(口座開設2017年3月)はブラップ村生産者グループのリーダー格であるウェレムさんの末娘です。

レニーさんは父親とともにカカオの栽培、加工の仕事をしています。

プライベートでは7歳になる男の子のお母さん。夫は酒癖が悪く家から追い出したそうです。

レニーさんは小柄ながらカカオの重い袋を運んだり、木に登って実をとったり、川で魚を釣ったりと父親と一緒に森や川で食料を採取することで家族にとってはなくてはならない存在です。

賞品の素敵な巾着袋を手に喜ぶ受賞者です。

賞品の素敵な巾着袋を手に喜ぶ受賞者です。

貯蓄プログラム表彰の上位者の賞品は、生協の組合員の皆さまが心を込めて縫ってくださったとても素敵な巾着袋でした。

カカオキタのミニ工房&カフェ構想を説明するデッキーさん

カカオキタのミニ工房&カフェ構想を説明するデッキーさん

(報告:ATJ 津留歴子)

【この便りについて】 株式会社オルター・トレード・ジャパンが取り組むインドネシア・パプア州のカカオ民衆交易プロジェクトの、顔の見える関係だからこその産地の情報をお届けします。 このカカオの民衆交易では、「パプア人の、パプア人による、パプア人のためのカカオ事業」を現地で推進すると同時に、カカオを作る人、チョコレートを食べる人が相互に学び合い、励まし合いながら人と自然にやさしいチョコレートを一緒に創造していくことを目指します。 HP:http://altertrade.jp/cacao

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