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バランゴンバナナ生産者交流会:ビクター・コルテスさん(ミンダナオ・ツピの生産者)の報告

バランゴンバナナ生産者交流会:ビクター・コルテスさん(ミンダナオ・ツピの生産者)の報告

TUBAGAのパッキングセンター

TUBAGAのパッキングセンター

ミンダナオ島南コタバト州のツピ地域でのバランゴンバナナの出荷は、2002年から始まりました。生産者協会TUBAGAのメンバーは現在150人です。私も理事の1人ですが、私たち生産者自らがバランゴンバナナの生産から箱詰めまでを運営しています。

ビクターさんのバナナ畑

ビクターさんのバナナ畑

私は、ツピでバランゴンバナナの出荷が始まった最初から参加しています。ちょうどプロジェクトが始まった時期に、私は親から引き継いだ事業に失敗して困難のどん底にいました。その時に、前TUBAGA代表のリト・アプゼン氏から、「バランゴンバナナを栽培してみないか」という誘いを受けました。有機栽培で安定した売り先があるということでした。当時私は、農業の知識はまったくありませんでしたが、家族で商店をやっていたころに購入した土地があり、そこにココナッツを植えていました。バランゴンバナナは、ほどよい日陰があると生育によいということだったので、その土地で理想的な環境でバランゴンバナナを育てることができました。収穫は上々で、バランゴンバナナは私にとって人生をやり直す救世主のようでした。また、私は有機で栽培することに非常に価値を感じています。

トト・タグイガヤさん夫

トト・タグイガヤさん夫

ツピでは、キリスト教徒(クリスチャン)とイスラム教徒(ムスリム)が暮しています。歴史的、差別的な問題があり、両者の関係は一般的にはぎくしゃくしていたり、対立関係にあったりしています。生産者協会TUBAGAとして、ムスリムの仲間たちにバランゴンバナナの取り組みをいっしょにやろうと誘っています。バランゴンバナナは、私たちのコミュニティに住むムスリムの仲間たちにとっても安定した収入源となっています。TUBAGAメンバーの一人、トト・タグイガヤさんは、ムスリム・コミュニティのリーダーです。ムスリムの仲間たちにとって、バランゴンバナナは、武器を使うような活動に参加するより、具体的に暮らしをつくれると考えています。ツピは、クリスチャンとムスリムが平和に共生できているめずらしいコミュニティだとも言われています。

ロドルフォ・エムビッグさん夫妻

ロドルフォ・エムビッグさん夫妻

ロドルフォ・エムビッグさんは、生産者協会TUBAGAのメンバーです。ツピでバランゴンバナナが始まった当初からの生産者で、ココナッツの間にバランゴンバナナを植えることから始めました。ロドルフォさんはTUBAGAの理事も務めています。バランゴンバナナからの収入は、子供たちの教育費に使われ、2人の子供はすでに専門学校を卒業して看護師になりました。

生産者協会TUBAGAでは、メンバーがバランゴンバナナからの収入の一部を積み立てて、生産のサポートをする仕組みをつくっています。農業専門家のスタッフがいて、メンバーたちにバナナ栽培の基本を指導しています。

ビクターさん(右)と右腕としてずっと手伝っているテンさん。

ビクターさん(右)と右腕としてずっと手伝っているテンさん。

そうした環境に恵まれ、私はバランゴンバナナからの収入で、少しずつ借金を返済することができました。またバナナの収入の一部を投資して他の収入源もつくり、債務は少しずつ楽になりました。借金の返済だけでなく、ムスリムの仲間たちに仕事の手伝いをしてもらうことで、雇用を生み出すこともできました。何よりも、有機農業という新しい事業で自分の人生を立て直すことができました。私は、ずっとバランゴンバナナを作り続けています。最悪の状況にあった自分が立ち直るのにバランゴンバナナは大きな助けとなりました。バランゴンバナナは、私の人生で特別な意味があるのです。

皆さんが、バランゴンバナナ民衆交易を継続的に支えてくださり、パートナーであってくださることに、心から感謝申し上げます。

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