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エコシュリンプ:スラウェシ島南部の粗放養殖

エコシュリンプ:スラウェシ島南部の粗放養殖

インドネシア地図エコシュリンプの原料エビは、現在、大きく分けてジャワ島東部とスラウェシ島南部の2地域で粗放養殖されたブラックタイガーです。

インドネシアは世界で一番島が多い国であり、東から西まで5,000km以上に渡って島が続いているため、地域ごと島ごとに、文化や生活習慣、時には言語までもが異なります。みなさんバイリンガルは当たり前の、非常に多様性のある国です。というより、無理やり国という枠に統合されている感があります。

そんなインドネシアですから、ひとくちに「粗放養殖」と言っても、ジャワ島東部とスラウェシ島南部でも、少し様子が異なります。今回は、スラウェシ島南部の粗放養殖について紹介させて頂きます。

千木のある豪邸

千木のある豪邸

スラウェシ島は、ジャワ島の北東に位置する、アルファベットの「K」のような形をした島です。南部はブギスと呼ばれる人々が多く、津波に備えてなのか、ネズミに備えてなのか、家は木造の高床式が主流(ちなみに、ジャワ島東部は、赤いレンガ屋根の平屋が多い)です。屋根には、日本の神社の千木のようなものがシンボルとして多く見られ、何だか親近感がわきます。

池の畔にある小屋も千木

池の畔にある小屋も千木

沿岸部に広がる養殖池では、ジャワ島東部と同じく、概ね1年を通じて養殖が行われます。バンデンとの混合養殖であること、10~11月頃に池干しが行われること、なども共通です。では何が違うのか?

スラウェシ島のエコシュリンプ養殖池

スラウェシ島のエコシュリンプ養殖池

 

 

 

大きな違いの一つは、収獲のサイクルです。ジャワ島東部では、稚エビ放流→収獲→短期の池干し→稚エビ放流、というサイクルが約3ヶ月単位で営まれますが、スラウェシ島南部の生産者は、毎日獲り続けます。減ってきたら、稚エビを補給?します。そのため、1回の収獲量は数kg程度と非常に少なく、その代わり1月から9月頃までは淡々と日々収獲される、いわば「細く長く」というスタイルが主流なのです。

トンボが飛び交うスラウェシ島の池での収獲

トンボが飛び交うスラウェシ島の池での収獲

収獲の方法は、シドアルジョで使われる「プラヤン」の仕組みに似ています。ただ、スラウェシ島南部では竹製ではなく、網。そのため、仕掛けの名前も現地語(ブギス語orマカッサル語)で「網」を意味する「バガン」と呼ばれます。誘導網からスリットを抜けて入り込んだエビは外に出られないため、そのまま網を水面上に引き上げることで、網の中のエビを収獲する仕組みです。まだ小さいエビはリリースし、大きくなるのを待ちます。

スラウェシ島南部でも、3ヶ月サイクルの養殖を行う生産者もいるようですが、聞いて回った感じでは、「細く長く」派が圧倒的多数です。粗放養殖の古さを考えると、ジャワ島東部の仕組みがスラウェシ島南部に伝わったと考えるのが妥当なのですが、その割には、人々は我流を貫いているようにも見えます。どちらの方がより効率的なのか?という議論も特に湧き上がっていないようですし、今のやり方が気に入っているのでしょうか。そのうち、もう少し突っ込んで聞いてみたいところです。

わりとウエスタンなスラウェシおやつ

わりとウエスタンなスラウェシおやつ

なお、生産者を訪問すると、色々な郷土料理やお菓子を出して下さいます。個人的には、ジャワ島に比べてスラウェシ島の方がお惣菜は辛くなく、日本人の味覚からすると、スラウェシ島の方が馴染みやすい気がします。

事業部商品課 若井

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