有頭殻つきエコシュリンプの使いこなし ~お楽しみは殻をむいてから~ 吉田友則シェフ監修

有頭殻つきエコシュリンプを2度楽しむ方法~シェフ吉田のつぶやき~
なんで?エビは殻が剥いてあるのと、剥いてないのが、あるのだろ?不思議に思うことはないだろうか?
むきみ、殻つき、有頭と、いろいろありますが、一つはサイズによる使い勝手、殻が剥いてあるのと殻つきの使い勝手、旨みが逃げないようにとか、いろいろ。
今回は有頭殻つきについてだけど、みなさんは剥いてからが「オ・タ・ノ・シ・ミ」ということをご存知だろうか?
勿論、頭つきでフライに、殻つきで焼く。それはそれで正解。なかには頭や殻を持て余している方も多いのでは?
有頭殻つきエビを買ったならば、解凍して頭と殻をはずしたら袋に入れて冷凍庫へ。2パック使い終える頃にオタノシミがやってきます。頭も殻も料金のうちです(笑)。なおかつエビの旨みが凝縮しています。洋食屋さんに勤めていた頃、ジャンボ海老フライなんてメニューがあって、オーダーが入ると大きなブラックタイガーの殻を剥き、頭つきで揚げていました。殻が大量に出るんですねぇ。袋を用意して剥いた殻を入れ、冷凍庫に保存しておきました。一ヶ月もすると殻だけでかなりの量になりました。それを焼いて野菜などと煮込み続け、濃厚なエビのソースをつくりました。それをグラタンに入れたり、パスタにしたり。具材はいらないよね!ぐらいにエビの旨みが効いていました。
今回は、そんな旨み凝縮ソースの簡単レシピをご紹介します。有頭殻つき海老を買うのが2度楽しくなりますよ!
有頭殻つきエコシュリンプでつくる濃厚な万能エビソース
有頭エコシュリンプの頭部と殻: | 10尾分 |
玉葱: | 1/2個 |
セロリ: | 中くらいのを1本 |
ニンニク: | 1~2かけ |
トマトソースまたはカットトマトかホールトマト: | 200g |
ブランデーか白ワイン: | 200cc |
≪作り方≫
① 10尾分のエコシュリンプの殻をむき、頭部は包丁で半分に切ります。
★頭部は半分に切ると、より旨みを引き出せます。
② 少量のオリーブオイルといっしょに鍋に入れて炒めます。
③ カットした玉葱、セロリ、ニンニクも入れます。
④ 強火で炒める。殻が赤くなり、野菜がしんなりしてくればOK!
⑤ ブランデー、もしくは白ワインなどを200cc入れる。
★ブランデーは炎があがりますが、消えるまでそのままで。アルコールをとばしつつ、エビの臭みを消してくれます。
⑥ 具材が浸るくらいの水を入れ、中火で煮込みます。木ベラでエビを潰しながら煮込みます。
★潰して旨みを出します。
⑦ トマトソース(カットトマトかホールトマトでも良い。★ピューレでないほうが良い!)を200gほど入れながら煮込みます。
★煮ている間は、中の具材を木べらでつぶしながら約30分ほど煮込む。
★途中で水が減ってきたら、焦げつかないようにひたひたになる程度までは足し水しても良い。
⑧ 火を止め、素熱をとって丸ごとミキサーにかけて、出来上がり。
★少し冷ましてから使うと、エビの旨みや香りが出やすい。
★冷めたら、スプーンにとり少し塩をかけて食べてみると、エビの甘さが凝縮されているのが実感できます。
★生クリーム、トマトソース、だし麺つゆ、カレーなどに混ぜてみてください。美味しいですよ!
≪エコシュリンプ旨みたっぷりソースの使いこなし≫
◆だし汁を加えて、エビの出汁が利いた和風スープに。
◆マヨネーズを合わせて、エビの旨みが濃厚なエビマヨネーズに。温野菜や揚げ物に合います。
◆牛乳やブイヨン、生クリームなどを加えて、濃厚な手づくり海老ビスク(スープ)はいかがでしょう。
※エビ10尾から750gぐらいのソースが取れて、ビスクにすると15人前ぐらいになります。
◆カットトマトや、お好みの野菜を加えてエビの風味が利いたパスタソースに。
※10人前ぐらいができます。