【PtoP NEWS vol.11 ここが知りたい】「天日塩」産地で異なる風味、お気に入りを見つけては?
2002年の販売自由化以降、店頭にも様々な塩が置かれるようになりました。が、塩である以上、多かれ少なかれ、その究極の起源は海です。端的には「海水の成分が何らかの形で結晶化したもの」が、今我々が一般的に「塩」と認識しているものです。そういう意味では「塩」は、水の惑星、地球ならではの恵みといえます。
その中で天日塩は、文字通り「天日の力で海水の水分を蒸発させて得られた塩」です。その多くは、塩田を作って海水を引き込み、それを太陽光に晒して海水を濃縮させることで作られます。残念ながら、雨量の多い日本では、特別な設備なしに作ることは、ほとんど不可能です。そのため、海水を煮詰めて作る方法が発達しました。
つまり日本では、天日塩は輸入品が主流です。そのまま食用塩として販売されることもあれば、一旦海水や地下水に溶解して再度煮詰めて塩にして販売されることもあります。ただしその場合、その塩は「天日塩」とは呼ばれません。あくまで結晶化の工程が天日であることが、天日塩と呼ばれる条件です。
天日塩の特徴は、地域によって気候が異なるため、結晶化の速度が違うこと。その結果、産地によって塩に含まれる成分が異なり、それが味の違いを生み出します。ぜひ、様々な天日塩を食べ比べて、お気に入りの一品を見つけてみてはいかがでしょうか。
若井俊宏(わかいとしひろ/ATJ)
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