バランゴン生産復興は地力の回復から―台風ヨランダ、ネグロス島復興支援活動
ネグロス島北部の産地では広範囲でバランゴンバナナに台風ヨランダの被害が発生しました。現地調査では19000本ものバナナが影響を受けたと報告されました。ATCは生産者グループと協議をして、バランゴンバナナの生産回復をめざす支援活動計画を立て、今年2月より具体的な活動を開始しました。予算規模は70万ペソ(約165万円)です。
バランゴンバナナの生産復興のためには地力の回復が欠かせません。そのため、ATCでは有機肥料づくりを強化支援することになりました。バナナ生産に効果が高いと言われているミミズ堆肥(家畜の糞やバナナの茎など植物の残渣をミミズに食べさせてその糞を有機肥料とする)を、生産者たちが自分たちで量産できるようにすることを目標としました。地域ベースの小規模な有機肥料プラントの設置、必要な原料の供給などを行いました。また、原料の一部として地域にあるものは有効利用していくために、その材料を細かくするシュレッダーの提供をATCが行いました。ATCでは、ネグロス島の産地を、ネグロス東州、ネグロス西州カンラオン周辺、ネグロス西州北西部の3つの地域に分けて、シュレッダーは各地域の複数の産地で交代で使用します。
【ネグロス東州】3月3日にシュレッダーがCBSFA(ネグロス東州カンダボン周辺のバランゴンバナナ生産者協会)に渡されました。4つの産地に有機肥料プラントが設置され、生産者協会のメンバーは共同で原材料となる有機物を集めています。
【カンラオン山周辺地域】2月10日、鶏糞4トンとマッドプレス(サトウキビの搾りかす)3トンが運び込まれ、5000本のバランゴンバナナに施肥されました。ミミズ堆肥プラントは2カ所に設置され、2月20日にシュレッダーが運び込まれ2月24日から堆肥づくりがスタートしました。
【ネグロス西州北西部】3月に、パタッグ村に5トンの鶏糞、ランタワン村に8トンのマッドプレス、カンルソン村に30袋の牛糞・鶏糞、イリハン村に2トンの鶏糞が搬入されました。ミミズ堆肥プラントは、パタッグ村、ランタワン村、イリハン村で計画され、パタック村とイリハン村にはそれぞれ2キロずつのミミズが配布されました。
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