(株)オルター・トレード・ジャパンは、人から人への交易「民衆交易」を行う会社です。
いのち、暮らし、自然を守る食べものの交易を通して
生産者の自立、そして生産者と消費者が相互に支え合う関係を目指します。
ATJの原点は、1980年代半ばに起きた砂糖の国際価格の暴落により飢餓に陥ったフィリピン、ネグロス島の人びとへの支援活動にあります。そして、救援活動を通して出会った市民団体、日本ネグロス・キャンペーン委員会(JCNC)と産直運動に取り組んでいる生協は、モノの交易を通じてネグロス島の人びとを継続して支える仕組みとしてマスコバド糖とバランゴンバナナの民衆交易を構想します。ATJは生産者と消費者を媒介する民衆交易の事業体として1989年に設立されました。
フィリピンから始まった民衆交易はその後、インドネシア(エビ)、フランス(塩)、東ティモール、ラオス(以上コーヒー)、パレスチナ(オリーブオイル)、そしてインドネシア・パプア州(カカオ)へと広がっています。産地ではATJ現地法人や協力団体が民衆交易品の生産・流通だけではなく、地域の食料自給や環境保全などを通じて生産者の生活向上や地域づくりにも取り組んでいます。
ひとからひとへ、手から手へ。モノが動けば人と出会う。人が出会えば知恵と経験が伝わる。そして協同が生まれ、人の新しい輪が広がる。人と人の関係は、当然誤解や意見の相違も生まれます。しかし、これからも葛藤を続けながら、モノの交易を通して共に生きていく社会、持続的な社会と暮らしづくりを世界のパートナーたち、日本の皆さんとこれからも進めていきます。