レポート

東ティモール: 独立10周年&大統領選

2012年5月14日
大統領選のキャンペーン

お祭りのような大統領選の選挙運動の様子

4世紀以上もの植民地時代を経て独立(主権回復)した東ティモールは、今年5月20日に独立10周年を迎えます。独立記念日には、4月16日の大統領選挙決戦投票で選出されたタウル・マタン・ルアク氏が大統領の就任式が予定されています。ルアク氏は独立闘争を戦った元ゲリラ兵で、独立闘争を指揮した国民的英雄のシャナナ・グスマン首相と、同氏が率いる東ティモール再建国民会議(CNRT)の後押しを受け当選しました。今年は新たな国家元首のもとに、例年になく特別な独立記念日となります。

しかし、独立して10年経った現在も、国内産業は全く育っていません。一方で人々が使用する日用品や食料品の多くを輸入に頼り、物価は上がる一方です。政府公務員の給与の引き上げや、独立闘争に関わった人々や高齢者へは手厚い年金が支給され、その恩恵を受けない人々との貧富の差はますます顕著になっており、「物価があがり、生活はますます苦しくなった」という声が上がっています。新大統領の手腕が問われることになります。

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