月: 2013年2月
ラオスからサバイディー その3 : 40代ですが、孫がいます。 ウンさん(46歳)
***ATJラオスコーヒーは、ラオス南部に位置するボラベン高原(ラベン族が住む高原という意味)で暮らすJCFC(ジャイ・コーヒー生産者協同組合)により生産されています。ここでは生産者の横顔と暮らしを紹介します***
私はチャンパサック県ムアンコーン郡出身のラオルム族です。従兄弟がノンルワン村にいたので19歳のときにこの村に来て、ここに住もうと思いました。その前はお米を作っていました。今はパクセ出身の妻(カオさん、40歳)とこのノンルワン村でコーヒーを作っています。
私たちには3人の娘と2人の息子がいますが、そのうち4人が一緒にコーヒーを作っています。2人の息子は結婚して子供もいるので、実はもうおじいちゃん、おばあちゃんです。でも、1番下の娘はまだ小学校3年生です。
コーヒーが主な収入源です。ティピカ6,000本、カティモール3,000本、ロブスタ4,000~5,000本を所有しています。ロブスタはすべて切ってティピカに植え替える予定です。肥料としては牛糞などを使用しており化学肥料は使っていません。30年前にコーヒーやお茶の専門機関で栽培について学び、それ以降は人が作っているのを見たりしながら学んでいます。よい品質のコーヒーを作ることをめざして頑張っています。
コーヒー以外に作っている唐辛子、ナス、香菜、ネギなどは自給用です。収入は十分ではありません。お金があったら食べ物や医療費などに使いたいです。
JCFCとATJはお互いに嘘をつくことのない、正直でいい関係を築けていると思います。私ももっと品質のよいものを作るので、この関係が長く続くといいと思っています。JCFCにはより高い価格で買ってくれることを期待しています。
オリーブの植樹=農地を守ること
1月20日、ヨルダン川西岸地区北部にあるアクラバ村において地元の60名の農民のほか、アクラバ村長、海外からのボランティアが参加し、約10ヘクタールの農地に予定通り2,000本ものオリーブの苗を植えました。
これは大地を守る会とATJによる「スマイルオリーブ基金」によるプログラムです。
当日の作業を記録したビデオが届きました。このビデオ(約6分)では植樹作業の様子のほかにアクラバ村の村長、生産者2名のメッセージが収録されています。荒野で育つオリーブ畑の風景、検問所や入植地なども映し出されています。
昨年11月、国連総会でパレスチナが「オブザーバー国家」として承認されました。しかし、その後状況は改善するどころか悪化しているとの生産者の一人のコメントが印象的です。もう一人の生産者は「年に数回は土地を耕し、肥料を与えることで、大切にオリーブを育てています。今年のオリーブの作柄は非常に良く、オイルの品質についてもぜひ期待していて下さい」と話しています。
オリーブは通常4-5年で実がつきます。困難な土地に植えられたこのオリーブの苗が、数年後に豊かに実が結ぶことを願っています。
*メッセージには英語の字幕が付いています。日本語抄訳を付けましたので参考にしてください。
【30秒】アクラバ村長・アイマン・バニ・ファデルさん
入植地の近くの農地にオリーブ苗を植樹することを支援してくださる大地を守る会、UAWC、ATJに感謝しています。アクラバ村はヨルダン渓谷までに至る広大な土地でオリーブやいちじく、野菜などを育ててきました。現在、入植者からの攻撃が激化しており、農地没収の危機に脅かされています。UAWCのような団体の支援によって土地に対する農民の意識が強まり、守っていけるよう願っています。
【2分15秒】 農民・ユーゼッフ・ダイリエさん
アクラバ村は周囲を10もの入植地に囲まれ、入植者からの攻撃に絶えずさらされています。オリーブ苗の配布や土地の開墾・再生を共に行うUAWCのプロジェクトは、土地を守ることに非常に重要な役割を果たしています。
【3分10秒】農民・シャヘル・バニ・マネさん
アクラバ村の農民を代表して感謝の気持ちを述べたい。入植者からの激しい圧力にさらされている彼らのような農民を守るため、地元の団体や国際的な団体が積極的に関わることが大切です。農地に行き来し、土地の開墾や手入れを行うことができるよう、農道を開いていくような支援も希望します。今年のオリーブの作柄は質、量ともによかったですよ。これもしっかり耕して土を肥沃にしてオリーブを大事に育ててきたからです。
【4分45秒】農民・ユーゼッフ・ダイリエさん
2012年11月、パレスチナは国連のオブザーバー国家として正式に認められました。しかし、それ以降も我々の状況は何ら変わっておらず、むしろ悪化しているくらいです。イスラエル軍によって守られている入植者たちからの攻撃はより一層激しくなり、パレスチナ自治政府に対してもイスラエルとの境界を認めさせ、一部を放棄させようとする圧力が強まっています。(以上、動画抄訳)
アクラバ村でオリーブの苗を植樹しました。
1月20日、UAWC(パレスチナ農業開発センター)が支援するアクラバ村のオリーブ生産者がオリーブの苗を植樹しました。
(株)大地を守る会とATJは共同で、イスラエル人入植者によりオリーブの木を抜かれたり、焼かれたりしているオリーブ生産者を支援するため、苗木を提供する基金を昨年10月より始めましたが、この植樹はその基金を活用して行われました。
植樹活動について現地紙「Al Ayam」(英語ではDays、日本だと毎日新聞といった意味のよう)でも伝えられました。記事の中で次の内容が生産者のコメントとして紹介されました。
アクラバ村は周囲を10もの入植地に囲まれ、入植者からの攻撃に絶えずさらされています。この村で土地の開墾とオリーブの苗の配布を行うUAWCの活動は、農地を守ることに非常に重要な役割を果たしています。植樹活動には海外の支援団体関係者も参加しましたが、入植者からの激しい暴力に脅かされている村を守るためにも、海外からの積極的な監視活動、関与が必要です。農作業のため農地に行き来するため農道を整備することが今後の課題です。
※基金の目的やアクラバ村の背景はこちらをご覧ください。→オリーブ苗木を植樹してパレスチナ農民を応援します!
新しく3つのサトウキビ生産者組合が加わりました
ATJ最初の民衆交易品であるマスコバド糖の輸入が始まったのは1987年。ちょうどこの年、フィリピンでは砂糖農園を含む商業的農園が農地改革の対象となり、何世代にもわたって働いてきた農園労働者に農地を所有する権利がようやく保証されました。
マスコバド糖の原料となるサトウキビは、生産者組合を結成して協同でサトウキビを生産することを決意した元労働者たちによって生産されています。ATCは作付け資金融資や生産管理指導などを通じて、彼らの自立を支援してきました。さらに、化学肥料を多用する従来の生産方法から、徐々に堆肥などで土壌を豊かにした農地で栽培する有機転換プログラムにも取り組んでまいりました。
昨年、マスコバド糖の民衆交易と有機農業の理念に共鳴する3つの生産者組合が新たに産地として加わりました。農地改革で土地を手にしたナカラン及びマリア・セシリア生産者組合、バランゴンバナナを出荷するパンダノン生産者組合です。この中には有機転換中の生産者だけでなく、有機転換プログラムの参加に向け準備を進めている生産者も含まれています。ネグロスの人々の自立という目的を実現していくために、ATCとATJは転換プログラムに参加する意思を持つ生産者組合から出荷されるサトウキビも使用しています。
上記の変更に伴い、弊社ホームページでも「化学肥料の不使用」という記述は削除しました。引き続き、マスコバド糖をご愛顧頂きますようお願い致します。
(広報室 小林)