【バナナニュース275号】バランゴンバナナの舞台裏 ~品質編~
昼間は車でごった返しているフィリピンの首都マニラ。そこには静まり返った夜中に、黙々とバナナの検品をしていスタッフたちがいます。
オルタートレード・フィリピン社のマニラ事務所。ネグロス島などで収穫されたバランゴンバナナは、各島で箱詰めされた後、マニラに集約されます。
各島から集まってくるバナナの数は週に1,000箱以上(バナナは12㎏に箱詰めされて日本に輸入されます)になることが多く、豊作の時には2,000箱以上のバナナがマニラ事務所に集まります。
それだけの数のバナナを1箱ずつ検品するのは大変な作業ですが、マニラでの検品は、日本への輸出前の最後の砦となります。
また、国内船での到着時間と国際船への積込時間に間に合わせる必要があるので、時間との戦いでもあります。
プランテーションバナナと異なり、約3,000人近い生産者がそれぞれの地域で栽培しているバランゴンバナナは、圃場の事情も異なるので品質にバラつきがあり、検品するのも一苦労です。
「えっ、こんな小さな傷が日本では腐るのか!」
マニラで検品に立ち会っていると、そう感じることが多々あります。マニラの段階ではまだ小さくて目立たない傷。しかし、そのバナナが皆さんのお手元に届くのは、2~3週間後。約1週間の船旅をして、その後日本の倉庫で保管され、追熟加工されたバナナは、袋詰めの段階で最後の品質確認を受けます。日本に輸入したバランゴンバナナのうち10%はこの段階ではじかれています。
特に品質の悪い産地に関しては、日本での検品結果や品質の推移を共有しながら、バランゴンバナナの品質改善に取り組んでいます。皆さんに少しでも良いバナナをお届けできるよう、今後も頑張ります!
事業部商品一課 黒岩竜太
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