東ティモール: 生産者が振り返る独立10年
独立からの10年、そしてこれからの10年に期待することを、コーヒー生産者の一人であるジュリオさんに伺いました。
■ジュリオ・マデイラ(エルメラ県・コーヒー農民・38歳)
この10年間を振り返ってみると、インドネシアの占領中と独立後の変化を感じます。インドネシア占領期にはコーヒーを買い付ける企業はNCBA(注1)のみでしたが、独立後には、コーヒー農民はティモール・コープ、エルサ・カフェ、ティモール・グローバル、オルター・トレード・ティモール社(ATT)など、数多くの企業にアクセスできるようになりました。
以前の自分の夢は、ポルトガルの植民地時代、そしてインドネシア統治時代にコーヒープランテーションとして使用された、コーヒー農園にある先祖伝来の土地の権利を自分達の手に取り戻すことでしたが、残念ながら現在までそれは実現していません。むしろ政府の意図は、外国企業を送り込んで、コーヒープランテーションを再度運営させることにあるようです。「独立」はしたものの夢見ていた状況とは程遠く、社会正義の実現のために闘いつづけなくてはいけないと思っています。
日本の人たちへのメッセージはたくさんあります。コーヒー生産地域(特にエルメラ県)でより多くの生産が可能になるように、コーヒーを買い支えてほしいです。また、生活を保障するような持続可能な農業のシステムをつくりあげるために、コーヒー生産者や農業者、学生などが海外で学べる仕組みや、品質が保証されたコーヒーを生産する地域にできるように農民の子どもたちが教育をうけるための奨学金をだしてもらえるとうれしいです。近隣地域での小規模な産業をつくりだせないかとも考えています。海外から輸入したコーヒーを市場から減らしていくためにも、自分たちのコーヒーを国内でももっと広めたいと思っているところです。
注1:National Cooperative Business Associationの略で、米国の非営利全国協同組合。90年代半ばから米国開発庁(USAID)とともに開発プロジェクトを実施し、その後CCT(Cooperative Café Timor)という「協同組合」の設立を支援した。NCBA/CCTの最大の買い手はスターバックス社。
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