カテゴリー: バナナニュース
バランゴンバナナ
有畜複合農業の一環としてバランゴンバナナ生産を復活!(ネグロス西州/バイス・バランゴン生産者協会)【211号】
ネグロス西州ラ・カルロータ市ユボ村に属するバイス地区は、かつてはラグランハと呼ばれていた地域にある17 のBGA(バランゴンバナナ生産者協会)のなかでも、生産量が多く活気のある地域でした。しかしながら、1994 年ごろからバンチトップ病というバナナの病気が発生し、10 年以上にわたってバナナの生産ができない状況が続きました。
2007 年ごろからバイス地区で病害からの回復の兆しが見えてきましたが隔週で20 箱ほどと収穫量は多くありませんでした。
2 年前から、若手生産者たちはKFRC(カネシゲファーム・ルーラルキャンパス)での農業研修に参加し、生産者組織も再編して心機一転を図りました。持続可能な有畜複合農業づくりの取り組みのなかで、バランゴンバナナ栽培が本格的に始まっています。
かつては70 人いたメンバーも今は20 人ですが、あと45 人増やそうとメンバーは仲間を説得しています。バナナの出荷数量も最近では180 箱まで増えてきました。バナナの手入れに慣れているメンバーは、他の生産者にも広めようとしており、一人当たり300 株のバナナを目標に作付けを進めています。
32人の生産者が100本ずつ苗を増やして1人当たりの年間収穫量32,760本目標!~カンダボン生産者協会設立7年目の挑戦~(ネグロス東州・カンダボン生産者協会)【210号】
ネグロス東州マンフヨッド地域のカンダボン生産者協会は2006 年に22 人の生産者で設立されました。現在メンバーは32 人に増えました。課題は、バナナの株が3~4 年目となり生産性が落ちていることと、バナナの手入れを熱心にやらない生産者がいることです。
そこで生産者協会として、設立7年目の挑戦を掲げました。「生産性の向上」「組織力の強化」「財務のしくみ」の3 本柱の改革です。
まず、メンバー全員が100 株ずつ新しい苗を植えることです。現存のバナナと合わせてカンダボンでは合計11,682 株となります。1人当り365 株、年間収穫見込みが32,760 本、収入見込みが29,484ペソという計算になります。月額2,457 ペソ(約5,000 円)は、ちょうど生産者が1ヶ月に必要な生活費に当ります。これで、生産者一人一人のモチベーションは上がることでしょう!
苗を植えるだけでは生産性はあがりません。生産者をグループ分けして、お互いに話しやすく協力し合えるようにしました。堆肥づくりやバナナの手入れ研修は、昨年から開始しています。
バランゴンバナナ出荷歴13年、有機栽培で野菜作りも始めました。ダイアナ・セラルボ(ネグロス西州・DSBバランゴンバナナ生産者協会メンバー)【209号】
女性生産者のダイアナさんは、13 年にわたるバランゴン生産においては、夫のマカオ氏と二人三脚で誰にも負けない頑張り屋さんです。DSB 地域ではNO.1 生産者として一目置かれています。
最近この二人、バランゴンバナナ以外の生産物からの収入が増えているのです。パパイヤとサツマイモで1800ペソ(3600 円)の収入になったことで、インゲン、ダイコン、アボカド、キャッサバと生産物を増やしてみると3000 ペソ(6000 円)の収入に増えました。強風などの影響で品質が不安定なバランゴンバナナは、一度の出荷でだいたい1500ペソ(3000 円)くらいなため、大きなプラスです。
バランゴンバナナに習って野菜づくりも有機栽培でやっているので、葉っぱがレースのようになってしまったダイコンなどまだまだ失敗も多いですが、バランゴンバナナ以外でも収入源が増えたため暮らしにゆとりができました。ダイアナさんは、増えた収入を貯金にまわしたり、共同農場の運営資金にあてたりしています。生活必需品の購入や医療費などの支払いにも余裕を持てるようになりました。
バランゴンバナナをあきらめない!ロヘリオ・トーレス(ネグロス東州・タンハイ・バランゴンバナナ生産者協会委員長)【208号】
2012年3 月11 日、バランゴンバナナの産地ネグロス東州タンハイ地域では、小さな祈りの会がありました。
1 年前の3 月、バランゴン生産者協会委員長のトーレスさん始めタンハイの生産者たちは、東日本で起こった地震・津波の被害の様子を見て「日本の人々が、食べ物がなく、家も壊れて、寒い夜を迎えている」と、胸を痛めていました。トーレスさんは早速ATC に連絡して「支援バナナを日本に送りたい」と申し出たそうです。
その年の暮れ、季節外れの台風でタンハイ地域は大洪水に見舞われました。バランゴンバナナはすべて流され、家屋への被害も出ました。その状況は、倒れた木々やバナナなどを片付けるために裁断機が必要なほどでした。畑の残渣をかたづけると、トーレスさんたちは早速バナナの苗を植え付けました。ところが2月末にまた洪水が発生し、12月末に植えたばかりのバランゴンバナナの苗が、再びすっかり流されてしまいました。
「でも私はあきらめない。またバランゴンバナナを植えて、手入れをしていくよ。仲間たちといっしょに、ここに来てくれる日本の消費者の人たちと出会うのが楽しみなんだよ。」
3 月11 日、トーレスさんは、東日本大震災の被災者、そしてネグロスの洪水や地震の被災者のために祈りました。
子供たちに笑顔を!ATCの救援活動と3.11キャンドルナイト【207号】
2012 年2 月6 日に発生したネグロス島東部の地震被害に対してフィリピンのオルター・トレード社(ATC)が行っている救援活動についてお伝えします。ATC は地震発生の翌週からお米、いわしの缶詰、マスコバド糖などの緊急支援物資を持って被災地を訪問しました。3 月3 日には校舎の損傷が大きく、授業をすることが出来ないホマイホマイ村の学校の仮設校舎となるテントの設営も行いました。
そして、3月11日の被災地訪問は子供たちのために計画されたものでした。犠牲者の冥福と命への感謝のお祈りが奉げられた後、学年ごとに子供たちを集めてゲーム大会が始まり、500 名近い子供たちの歓声や笑い声があちこちから沸き起こりました。子供たちには文房具や塗り絵などのセットがそれぞれ贈られ、学校にはみんなで遊べるようにバレーボールとネット、卓球台にラケット、サッカーボール、バスケットボールにバスケットリングなどが贈呈されました。
東日本大震災から1 年となったこの日は日没前ではありましたが、キャンドルナイトも企画されました。震災の犠牲となった日本・フィリピン両国の友人たちのためにロウソクの火を灯し、お祈りをささげました。ATJ からも参加し、「日本もフィリピンもこの1 年で大きな地震を経験した。大変な時こそ今まで培ってきた日本とネグロスの架け橋を大切にしよう」と確認しあいました。
2012年2月6日に発生したネグロス東州の地震について【206号】
前回のバナナニュースで台風被害(北ミンダナオ・ネグロス東州)を報告したばかりですが、今回はネグロス東州での地震被害についてお伝えします。
2012 年2 月6 日のお昼前、ネグロス東州の北東沖を震源とするマグニチュード6.9 の地震が発生しました。一時は政府から津波警報も発令されたとのことですが、幸いなことに津波の被害はありませんでした。しかしながら、建物の倒壊、道路の亀裂や土砂崩れで大きな被害が出ています。特に、土砂崩れの被害が大きいギフルガン市のプラナス地域は、日本ネグロス・キャンペーン委員会(JCNC、現APLA)時代にネグロス救援復興センター(NRRC)が支援活動を行った場所で、周辺地域も含めてバランゴンバナナの生産地です。
ATC(オルター・トレード社)は翌日にはスタッフを派遣して被災地の視察を行いました。道路のあちこちに亀裂が入り、余震が続く中、家の倒壊を恐れて安全な場所を求めて移動する人やテント生活を送る人などを多く見かけたとのことです。プラナス地域では必死の捜索活動が続いていますが、土砂に埋まり亡くなった方・行方不明の方が多くいます。支援物資もなかなか届かないため、ATC も緊急救援物資を被災地に直接届けました。土砂災害などの被害がない地域でも余震が続いているため、バナナの収穫を見合わせている生産者がいます。ATC としては出荷できる生産者がいるのであればバナナの集荷は続け、なるべく収入につながるようにしたいと考えています。
日本のメディアでは報道が小さくなりましたが、事態が収まったわけではありません。ATJとしても何が出来るのかを検討し、バナナニュース、ATJ のホームページやツイッターでも状況についてフォローをしていく予定です。