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コーヒー

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コーヒー
ラオス
ATJのコーヒーの産地ラオス
フランス植民地時代に持ち込まれたコーヒーは、ラオスの主要な輸出作物です。ボラベン高原は、水はけのよい火山灰の土壌や昼夜の寒暖差の大きい気候など、コーヒー栽培に適した条件が揃っています。

知られざるアジアのコーヒー産地・ラオス

ラオスでは、フランス植民地だった1900年代初めにボラベン高原でコーヒー栽培が始まりましたが、大きな発展はありませんでした。1990年代に入ってからラオス政府が輸出品目としてコーヒーに注目し、国策としてコーヒー増産を計画しました。国際NGOオックスファムは2001年よりラオスのコーヒー生産者の収入向上を目指して生産者グループの組織化や品質改善の支援などを行い、生産者は品質の高いコーヒー豆を生産できるようになりつつありました。

しかし、コーヒー産地としての知名度が低いことから、海外に向けての販売は容易ではありませんでした。そこで、ATJの東ティモールでの活動を知ったオックスファムからラオスコーヒーの日本での販売について打診を受けたことがきっかけとなり、現地調査を経て2005年に輸入が始まりました。そして2009年に、同じボラベン高原でコーヒーを生産しているジャイ・コーヒー生産者協同組合(JCFC)と出会いました。

JCFCとの出会い、対等なパートナーへ

JCFCと出会ってから現在に至るまで、JCFCや生産者の置かれた様々な状況を確認した上で、コーヒーの価格や前払いの仕組み、ATJができるその他の対応について、対等な関係性のもとで毎年協議・交渉を重ねてきました。また、産地で生産者と直接コミュニケーションを取ることで、生産者との信頼関係の構築に努めてきました。

年に一度、3ヵ月ほどしか収穫できないコーヒーからの収入に頼っていた生産者たちは、収穫前には高利貸しでもある仲買人などからお金を借りざるを得ない状況にありました。そのため、まずは、コーヒー買い取り代金の一部を収穫前に支払う前払い制を取り入れました。また、JCFCの人件費や加工設備の電気代などの経費を支払えていなかったため、組合運営費用や組合が用途を検討して使うことができるプレミアムをコーヒー代金に上乗せして、できるだけ彼らに寄り添った長期的な関係の構築を目指してきました。プレミアムは加工設備や倉庫の建設などに使用されています。

広がるラオスコーヒーの可能性

日本のコーヒー専門店からの品質に対する意見を産地に届け、共に品質改善に取り組み、今では品質が安定してきています。コーヒーの品質に厳しい日本の会社が継続してJCFCから生豆を購入していることで、同様の価格や条件でJCFCと契約する海外の取引先が少しずつ増え、単なるコーヒーの取引に留まらないフェアトレードの考え方を広げる後ろ盾となっています。しかしながら、まだまだ生活が厳しく、端境期には遠方に出稼ぎに行く生産者も多いのが実情です。品質の良いコーヒーをより良い価格で販売したいという生産者の想いと共にラオスコーヒーの魅力を更に広げていきたいと考えています。