レポート

【バナナニュース286号】西ネグロス州パンダノン村マイケルさん ⑤ ~ なぜ持続的な農業をしているのか ~

2019年4月24日

若手農民の研修農場を卒業したバランゴンバナナ生産者のマイケルさんを、ATJの関連団体で研修農場の運営をサポートするAPLAのスタッフが連載で紹介しています。

 

APLAは定期的に地域訪問をして、生産者や地域の人びととじっくり対話し、家族の思いや今後の取り組みについて共有していきながら、寄り添いサポートしていくことを大切しています。そこでスタッフが感動・印象に残ったマイケルさんのお父さんのお話をご紹介します。

対話の様子(右が父のアレックスさん)

 

「ここの土地は先祖から受け継いできた土地。私も次の世代に継いでいかなくてはいけません。そのために、私なりに工夫をして耕し、土地をより良くしてきました。農業セミナーなどの研修にも参加しました。しかし、その多くが高度な技術のもので、実践することは難しく、この地には適していないように感じました。その後、有機農業に出会ったのです。」

 

「これこそが持続的なものだと思いました。化学的な肥料や農薬を使えば、もちろん一時的には生産量が増えて、収入は良くなるかもしれませんが、いつかはダメになってしまうかもしれない。“一時的”は、子どもたちやこれからの農業を担う世代のことを思えば、結果的に自分たちが損をすることにつながります」

 

以来、持続可能な農業を続け、その大切さを息子のマイケルさんをはじめ、地域の農民仲間に伝えながら、バランゴンバナナの生産もしています。

 
NPO法人APLA スタッフ 寺田俊

 

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