レポート

【バナナニュース369号】西ネグロス州ランタワンより: バランゴンバナナ栽培の大ベテラン・エディさん

2025年12月10日

西ネグロス州ランタワンに暮らすエディさん(75歳)は、1993年から栽培を続けているバランゴンバナナ民衆交易初期からの生産者のひとりです。現在は約400株を管理し、30年以上にわたってこの土地でバナナと向き合ってきました。

「始めたころは、肥料も使わずに育てていたから、今よりもずっと小ぶりだったね」とエディさん。今では丁寧に手入れを重ね、1房あたりの本数は当時の6〜8本から、11〜13本ほどに増えたそうです。1本1本の実もしっかりと大きく、長年の経験と愛情が感じられます。

エディさんのバナナは、他の生産者たちからも評判が高く、苗を分けてほしいという声が絶えません。カネシゲファーム・ルーラルキャンパス(KF-RC)*で栽培しているバナナも、実はエディさんの圃場から分けてもらった苗が元になっています。

*姉妹団体のNPO法人APLAが運営のサポートを行っている若手農民の研修農場。

生産者たちからも評判が高いエディさんの立派なバランゴンバナナ
KF-RCで育つバランゴンバナナ(25年9月時点)

ただし、エディさんの圃場は台風や強風の影響を受けやすい場所にあります。25年7月の台風でも、多くの株が倒れてしまいました。

25年7月の台風で倒伏したバランゴンバナナの株が残る圃場①
25年7月の台風で倒伏したバランゴンバナナの株が残る圃場②

それでもエディさんは笑顔でこう話してくれます。「バナナはね、また苗を植えればちゃんと育ってくれるからね」

圃場を回るエディさん。地面には倒伏してしまった太い茎の部分がたくさん!

病気になったバランゴンバナナこうやって切り倒します!

畑は全部で4ヘクタール。もともとは両親が持っていた土地で、現在は母親から受け継いだ圃場でバナナを栽培しています。父親から譲り受けたもう一方の土地は傾斜のある場所にあり、「もう年をとったから、なかなか手入れに行けなくてね。今ではサルたちの住処になってるよ。」と笑いながら教えてくれました。

台風の影響から回復しつつあるバランゴンバナナ

これまでにもバナナニュースに登場してくださっているエディさん。
過去の記事はこちらからお読みいただけます。

【バナナニュース302号】バランゴンバナナを作り続けて26年 ~ダクダオ地域の生産者エディさん~

【バナナニュース354号】LUFISFAの生産者、干ばつ、台風、大雨、突風にも負けず

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