台風30号ヨランダの被害状況について(第2報)
台風30号ヨランダは大きな爪痕を残しました。11月13日19時現在、ATC社などを通じて得た現地の状況をまとめてお伝えします。
【パナイ島】
○台風30号が再上陸したパナイ島北部は、風速がレイテ島と同程度で甚大な被害を受けました。未だに電気や通信網は復旧されていません。
○同地域には約200名のバナナ生産者がおりますが、11月13日現在まだ連絡がついておりません。人的被害を含め被災状況が未確認です。
○ATC社スタッフが緊急支援物資(250パック)を配布するための袋詰めを行いました。12日にネグロス島の南を通過した熱帯低気圧の影響でフェリーが欠航し、ようやく14日未明のフェリーでATCスタッフ3名がパナイ島現地に入り生産者、産地の確認を行いながら、被災した生産者等に救援パックを配布する予定です。
【ネグロス】
○ネグロス島北部では約900戸の家屋が倒壊し、海岸沿いに住む住民を中心に約11万3千人が避難しました。現在も停電が続いている模様です。
○11月13日現在、ネグロス島ではバナナとマスコバド糖生産者、ATC関係者で死傷者が出たという報告は入っておりません。
○しかし、海岸に近いシライ、カンルソン、イリハンなどといった産地は、台風による強風の影響で、70%以上のバナナが強風によって倒されてしまいました。
また内陸に位置するDSB(2012年に来日したマカオさんはDSBのパンダノンに住んでいます)は、海岸に近い産地よりも被害は小さいものの、50%近くのバナナが被害を受けています。
○カネシゲファームではバナナや木々、とうもろこしがなぎ倒されたなど作物への被害はありましたが、スタッフたちはみんな無事です。
○ネグロス西州中部に広がるマスコバド糖のサトウキビ産地では作物に対する被害はありません。
○ネグロス東州では台風の影響は西ネグロス州に比べ小さい模様です。バランゴンバナナは強風の影響を受けましたが、バナナの葉が切れ切れになる程度でした。
2011年末に発生した台風センドンで洪水被害を受けたタンハイ地域でも、今回の台風による洪水被害はありませんでした。
【ボホール島】
○10月15日に地震被害を受けているボホール島では、現時点で台風30号による大きな被害の報告はありません。ATCスタッフ6名が支援物資の配給及び生産者・産地の状況確認のためにボホール島へ渡る予定でしたが、熱帯低気圧の影響で船が欠航、ドマゲティに足止めされました。今日(13日)フェリーの運航が再開されたので、明日現地に入り物資の配布をおこなえる見込みです。
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企画本部 政策室
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