レポート

お店レポート スタイルズケイクス

2025年6月24日

スタイルズケイクス(Styleʼs Cakes & Co)さんは、東京の神保町にあるキッシュとタルトをテーマにしたケーキ屋さんです。注文スタイルがユニークで、毎朝その日のメニューがFacebookに掲載され、お客様はそれを見て午前中に電話で注文し、午後受け取りに行きます。お昼前にはほぼ完売。どのケーキやタルトもメインの素材の味が生かされ、しつこくない上品な甘さで、何個でも食べたくなってしまいます。

スタイルズケイクスの岩崎さん(左)とマスコバド糖の輸出団体・オルタートレード・フィリピン社のエリアさん(右)

お店で使用する砂糖はすべてマスコバド糖。店主の岩崎修さん曰く「マスコバド糖はキレがある」とのこと。最初はパウンドケーキに使っていたところ、おいしいなら少し茶色くてもいいだろうと、すべての商品に使うようになりました。

自分がおいしいと思うものを作り続ける

もともと岩崎さんはスイーツの専門ではなく、15年ほどレストランを経営されていました。神保町近辺は様々なお店が乱立するエリア。岩崎さんもランチ戦争に巻き込まれました。毎日毎日ランチを出しながら過ごす日々。ある時から次から次へとランチを出すことに違和感を持つようになりました。お連れ合いの百合子さんの後押しもあり、レストランを閉じて、ケーキ屋さんをスタートすることに。ケーキ作りを習ったことがなかったので、型にはまらずに自分がおいしいと思うものが作れると思ったそうです。最初はイートインもありましたが、次のお客様を待たせてしまいゆっくり接客できない、外にはケーキを買い求めるお客様の列が…。考えた挙句たどり着いたのが、最初にご紹介した注文方法でした。売り切れてしまうこともありますが、お客様を待たせずお渡しできるスタイルです。

スタイルズケイクスのケーキたち

岩崎さんにお店を続けるモチベーションについて聞いてみました。すると、「考えたこともなかった」という言葉から始まりつつも「あえていうなら、自分がおいしいと思うものを、同じように思って買ってくれて、共感しあえることが喜び」と話してくれました。お話を伺ったこの日は、マスコバド糖の輸出団体オルタートレード・フィリピン社のエリア・マカタガイさんと一緒でした。「マスコバド糖があって自分がおいしいと思うケーキが作れる。砂糖を作り続けてください!」と熱いメッセージもいただきました。岩崎さんの夢は、“おまんじゅう”やさんのように、お客様に長く愛されるお店になること。お話を聞いていて、タルトやキッシュ、お店を通じて表現される誠実なあり方に胸が熱くなりました。同時に、お店の味を決める素材の一つとしてマスコバド糖が選ばれていることを、とても誇らしく思いました。

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