レポート

【パレスチナ ハンスト情報】 家族も弁護士も面会が許されていません!(UAWCからの報告)

2014年6月13日
ファジャール氏と拘禁者の釈放を要求するポスター

ファラージ氏と拘禁者の釈放を
要求するポスター

6月11日現在も、ファラージ氏の家族は、面会を許されていません。

UAWCから、現在のハンガーストライキを行っている拘禁者(以下ハンスト拘禁者)の概況を以下の通り、皆さんにお知らせします。

80人近いハンスト拘禁者が、9つの民間の病院に収容されています。彼らは、定期的に恣意的な移動を強制されており、彼らの権利である弁護士による面会すら却下されています。それにより、イスラエル監獄局と今後交渉の可能性が残されるかもしれないのに。

Kaplan 病院の拘禁者からは、Addameer(パレスチナの人権擁護NGO)の弁護士に対し、「医者たちは、ハンスト拘禁者が意識を失った場合には強制的な栄養剤の投入 (Force-Feeding)を実施すると脅迫している」との報告があがってきています。医者たちが、「(ハンスト拘禁者を)縛り付けたうえで、同意をとらずに、鼻から食べ物を流し込む」と脅しをかけています。

パレスチナ人ハンスト拘禁者に対する強制的な栄養剤の投入を認める法案がイスラエル国会で議論されている最中に、こうした疑惑が浮上しています。このことは、パレスチナ人ハンスト拘禁者への拷問を制度化するという非常に危険な動きです。Force-Feedingは、国際法上も、世界医師会でも、憂慮されていることだからです。

ハンスト拘禁者の筋肉の状態は悪化しており、体脂肪はすっかり落ち、生命の危機にさらされていると警告されています。なかには、いつ心臓発作を起こすかわからないと医者に言われているハンスト拘禁者も出ています。また、胃腸内出血、吐血、極度の体重減少や心拍数の減少、血糖値の低下などによる意識不明となっている方もいます。

病院に移送されたハンスト拘禁者は、一日12時間は両手足をベッドに縛りつけられ、残りの12時間も片方の足を縛り付けられています。トイレに行くにも許可を取らなければならず、夜間はトイレの使用すら許可されていません。イスラエルの保健省からは、血流を保つために歩行などをするように奨励されているにもかかわらず、ハンスト拘禁者たちは一日中縛り付けられているために部屋のなかで歩くこともできない状況に置かれています。

病院及び拘置所内のクリニックの医療スタッフのひどい扱いについても証言があります。医者たちは、ハンスト拘禁者に投与するサプリメントの成分などを公表することを拒否しており、ハンスト拘禁者たちは、自らの意図に反してストライキを中断させられることにつながるサプリメントの投与を恐れています。ハンスト拘禁者の健康管理や、サプリメントやビタミン剤投与の助言をする役割の国際赤十字が不在なため、ハンスト拘禁者を放置してしまう状況を許してしまっています。

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