レポート

【わたしたちのカカオ日記】「カカオキタに悪い豆は恥ずかしくて出せないよー。」~2015年収穫シーズン始まる~

2015年3月4日

チョコラデパプアの産地、インドネシア・パプア州ジャヤプラ県では2015年の幕開けとともにカカオも収穫シーズンに入りました。

今日はパプア州のデムタ郡にあるカカオ村へ買い付けに向かいました。

デムタの町

デムタの町を上から見下ろしたところ。パームオイル専用の小さな出荷港があります。

デムタ郡はジャヤプラ県北海岸にあり、前面に海、後ろに森があり、魚も野菜もカカオもある恵まれた地域です。パプア州で共に活動している「カカオキタ(みんなのカカオ社)」は昨年後半よりこの地域にある4つの村で買付をしています。

午前7時カカオキタ社の事務所を出て、現地到着午前10時30分。行程の半分は舗装していないデコボコ道でたっぷり3時間はかかるところです。

この地域は集荷人を置いておらず、カカオキタのスタッフが直接生産者から乾燥豆を買うというシステムです。個々の生産者とコミュニケーションしながら買付すると時間はかかりますが、生産者とのおしゃべりは活気に溢れ、売る人・買う人がお互い心を通わせることを実感できる大切なプロセスです。

今日も、カカオキタの男性スタッフ・メナセさんがカカオ豆からチョコを作った話をしたことをきっかけに、女性たちを中心にチョコづくりの話で盛り上がりました。「チョコづくり講習会、ぜひぜひやって!!」とメナセさんに迫る女性たち。メナセさんも、もう後には引けませんねー!

 

カカオ豆の集荷風景

カカオ豆の買い付けの様子

デムタ地域でカカオ生産している村々は、カカオキタのフィールドスタッフ、ヨセフさんの管轄地域なので、ヨセフさんの指導が生産者に行き届いているようです。生産者のひとりは、「カカオキタに悪い豆は恥ずかしくて出せないよー。」と言っていました。ただ、発酵箱を持っている人がいなく、発酵度合はまちまちです。発酵箱や乾燥台を作り、より良いカカオ豆加工ができるよう産者に呼びかけたいと思います。

この日は4つの村(ムリス・ブザール、ムリス・クチール、アンボラ、ヨウガスパ)から合計110キロの乾燥豆を買付ました。長雨が続いたせいで、収穫量はまだ少なめということです。

 

 

カリ・ビル(青い川)

デムタに行く途中にある「カリ・ビル(青い川)」と地元で呼ばれる美しい水場

今後、一次加工講習会、お菓子講習会などプログラムを実施して、生産者との関係づくりをさらに進めていきたいと思います。

カカオ産地担当 津留歴子

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