【台風30号ヨランダ復興】台風から半年、確かな復興の歩み~パナイ島~

2014年5月28日

2014年5月8日から10日にかけてATJ社長の上田、フィリピン駐在員の黒岩がATC職員らとパナイ島のバランゴン出荷団体、PARTNERの案内でパナイ島の被災地を訪ね、復興支援活動の進捗を視察しました。

パナイ島では3つの自治体、サン・ドニシオ町(アマヨン村、バトゥアン村)、バラサン町(サルバシオン村)、カーレス町(タロン村、バロスボス村、カビラオ・グランデ村等)に計163名のバランゴン生産者がいます。

バランゴンバナナ生産復興と生活再建に向けてATCは、日本の皆様からのご寄付を使って次の活動を展開しています。

○バナナ株の配布
台風ヨランダでは実を付けていたり、背の高いバナナはほとんどが強風のため、倒れてしまいました。そのため、生産者はATCの支援を受けて3月から4月にかけて22,700本を作付しました。収穫は2015年3月以降の見込みです。

成長中のバナナ。カボチャと混植(アマヨン地区)

カボチャと仲良く成長中のバナナ(アマヨン村)

 

 

 

 

 

 

 

 

○肥料の配付
3月から4月にかけて、ATCは生産者にバナナの元肥、追肥として3月から4月に138トンの鶏糞を配付しました。第2回目は6月に鶏糞40トン、マッドプレス(精糖過程で出る有機資材)40トンを混ぜて配付する予定です。

○フード・フォー・ワーク(生活補助)
バランゴンからの収入が長期間ないため、生産者の家計は非常に苦しく、なんとかやりくりしている状態です。そこで、ATCは4月に行った肥料配付の際に、施肥作業に対して生活補助としてバナナ1本につき15ペソずつ支払いました。

○農機具の提供
163名の生産者全員にボロ(山刀)を配りました。ボロはバナナの収穫や下草刈り、薪用に木の枝を伐ったりするフィリピンのでは最も大事で役に立つ道具です。また、フィールドアシスタントにはタガッド(穴を掘るための棒状の道具)と鋤も1本ずつ支給されました。

 

配布されたボロ

全生産者に配布されたボロ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ミミズ堆肥作り
ミミズ堆肥とは、家畜の糞やバナナの茎などの残渣をミミズに食べさせてその糞を有機肥料として活用するものです。ATCは、堆肥を生産できるように、数名の生産者に10キロずつのミミズを配りました。
並行して、4月26日タロン村とカビラオ・グランデ村でミミズ堆肥作りの技術研修が実施されました。5月後半には他の4地域でも研修が計画されています。

2.野菜栽培
バナナが収穫できる時間がかかるため、ATCは短期間で栽培できる野菜生産を支援しました。かぼちゃ、大根、オクラ、ニガウリなどの種(12,000ペソ相当)を配布しました。4月最終週に植えた野菜は順調に育っています。

 

ニガウリ畑(サルバシオン地区)

ニガウリ畑(サルバシオン村)

バナナとナスを混植

バナナとナスを混植しているジョエルさん(タロン村)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジョエルさんの被害状況についてはこちらの報告をご覧ください。

3.用水施設
野菜栽培を行っていく上で、農業用水を確保することはとても重要です。また、バナナの株を植えても灌漑用水が不足しているため、苗の段階で枯れてしまうケースもあります。そのため、グループごとに手押しポンプあるいは自転車をこいで揚水するポンプでタンクに貯水する設備を設置することにしました。設置されたのは、手押しポンプ型はサルバシオン村で4機、バトゥアン村で1機、自転車型はタロン村で1機です。

手押し型ポンプ

手押し型ポンプを操作するホノラトさん(バロスボス村)

 

 

 

 

 

 

 

 

自転車型ポンプを動かすヒルダさん

自転車型ポンプを動かすヒルダさん

 

 

 

 

 

 

 

 

フィリピン駐在員の黒岩がパナイ島を訪問したのは、11月下旬に支援物資配布のため訪問してから約半年ぶりでした。黒岩の感想です。

「道路沿いには倒壊、半壊した建物が残っており、台風の傷跡を見て取ることができました。一方で、バランゴン生産者は被災直後に比べて非常に前向きになっており、台風被害を乗り越えて、再びバランゴンを日本へ輸出するという強い意志を感じることができました。バナナの圃場も状況が改善されていることが一目でわかり、ATCによる復興支援活動の最大の成果は、生産者を前向きにし、今できることをしっかりしようという気持ちに変えたことだと実感しました。」

(2013年フィリピン災害対策チーム 小林和夫)

【台風30号ヨランダ復興】 漁業用小型ボート引き渡し式典に参加しました-ネグロス、オールド・サガイ村-

2014年5月23日

ネグロス島北部に位置しているサガイ市オールド・サガイ村。海外沿いに位置している同村は、昨年の台風ヨランダを受けた地域の1つです。ATCは、オールド・サガイ村で①漁業用小型ボートを30艘供与、②魚の燻製加工場の建設の2つの復興支援プロジェクトを実施しています。

プロジェクトの概要

そのオールド・サガイ村で漁業用小型ボートの引き渡し式典が4月25日(金)に行われ、ATJフィリピン駐在員である私も同式典に参加。式典の様子をご報告致します。

日本とフィリピンの「絆」を実感

当日はATCスタッフ、ATMCスタッフ、漁業用小型ボートの受益者30名とその家族、魚の燻製加工場の受益者10名など総勢約200名が式典に参加。式典の前にはオールド・サガイ村の教会でミサが行われました。

供与された漁業用小型ボート30艘。

ミサでは、アルミナザ司教が利己主義を捨て、他を思いやる気持ちの大切さを説き、オールド・サガイ村で行われている2つのプロジェクトは人々がお互いを思いやっている証であると説明。
その後、式典会場に移動。式典では様々な方からのメッセージがあり、プロジェクトの受益者の代表からはプロジェクトに対しての感謝、同プロジェクトが受益者及びその家族にとってとても大きな意義があることが話されました。漁業用小型ボート30艘は漁師1人1人に供与されます。そのため、ボートを供与することが、その漁師と家族の生活に直結します。

式典では私もメッセージを送る機会があり、「絆」という言葉を中心に以下の内容のメッセージを伝えました。

「台風ヨランダの被害は日本でも大きく報道され、多くの人々がフィリピンの人々のことを心配し、寄付を行いました。日本も2011年3月11日に東日本大震災を経験し、その時はフィリピンを含め多くの国々からの支援があり、復興に大きく貢献しました。今回、台風ヨランダ被災地へ寄付して下さった団体の中には、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県・福島県が活動拠点である生協も含まれています。東日本大震災以降、人々の繋がりを表現するために、日本では「絆」という言葉が良く使われましたが、今回式典に参加することで、フィリピンの人々と日本の人々の「絆」を実感することができました。今後、まだまだ厳しい場面に直面すると思いますが、多くの人が皆さんの復興を願っていることを忘れないで下さい。」

小型ボートの試験運行に同乗
引き渡し式典後は、昼食としてオールド・サガイ村で採れた美味しいシーフードを満喫。その後漁業用小型ボートの試験運行が行われました。

ボートに同乗しました

何名かのATCスタッフ、私も試験運行に同乗。私が同乗した船はサニー・ロメロ氏が運転。試験運行中に様々な話をして下さりました。

供与された漁業用の小型ボートを受け取ったサニー・ロメロさん

サニー・ロメロさんは38歳で、4児の父。漁に出るのは夜7時頃、戻ってくるのは翌朝5時頃とのこと。通常は1回の漁で4~5kg程度、大漁の時には12~15k程度の魚を捕ることができるとのことです。魚の販売価格は種類によりますが、約120ペソ(280円相当)/kgで販売することができるそうです。
漁業用小型ボートは順調に動いており、オールド・サガイのきれいな海を満喫。ボートを運転するサニー氏の姿も誇らしげでした。今後30艘の漁業用小型ボートはオールド・サガイ村の漁師の生活の糧として大活躍することでしょう!
(ATJフィリピン駐在員 黒岩竜太)

式典を終えてみんなで記念撮影

 

【台風30号ヨランダ復興】ネグロスの被災漁民も応援しています。

2014年5月16日

ネグロス島の北端にある漁村、オールド・サガイ(サガイ市)。この地域には行政の緊急支援も届かず、ATCは昨年11月、住民に対して食料パック配布を実施しました。

漁業が主要な生計手段であるこの村では、台風によってボートも失いました。そのため、ATCは地元のカトリック教会と提携して二つのプロジェクトを支援することになりました。

①漁業用小型ボートの供与
30人の漁民に1艘ずつモーター付の小型ボートを供与します。これによって1日約400ペソの収入が見込まれます。一艘のボート建造の予算は日本円で約31,000円です。

建造中のボート

建造中のボート

 

 

 

 

 

 

 

 

②魚の燻製加工場の建設
この事業によって25-40歳の女性10名の雇用が生まれます。夫の漁からの収入に頼る家族にとっては貴重な副収入となります。

このプロジェクトの資金は日本の他、マスコバド糖でつながる韓国のドュレコープ生協、フランス、ドイツ、スイスのフェアトレード団体からの寄付金も活用されています。

ボートの船体には日本の団体を含む寄付団体のロゴが記されています。実はこれはすべて手書きです!漢字もです!30艘すべてに!です。

ボートに記載された募金団体のロゴ

ボートに記載された募金団体のロゴ

 

ロゴ(反対側)

ロゴ(反対側)

 

4月25日には漁船と加工場の引き渡し式が執り行われ、カトリック教会関係者、サガイ副市長、ATC社長ヒルダ・カドヤ、ATJ現地駐在員・黒岩も参加しました。

式典当日の模様は近日中に報告します。お楽しみに!

(2013年フィリピン災害対策チーム 小林)

 

ネグロス東州ホマイホマイ村、地震発生から2年が過ぎて・・・

2014年5月13日
2012年3月、地震の被災者たちが東日本大震災被災者のためにキャンドルデイ

2012年3月、ホマイホマイ村の人びとは東日本大震災被災者のために、同じ被災者としてキャンドルを灯して祈りました。

ネグロス東州で強い地震があったのは2012年2月でした。バランゴンバナナの産地があるギフルンガンのプラナス村やホマイホマイ村では、土砂崩れの被害が大きく、多くの人びとが土砂に埋まって亡くなったり行方不明になったりしました。プラナス村のバランゴンバナナ生産者の子ども2人も土砂に埋まって犠牲者となりました。ATCは、日本からの支援を受けて、緊急救援そして復興支援活動を行ってきました。
ホマイホマイ村の小学校は建物が壊れただけでなく、学校があった場所は地震の影響で地盤がゆるみ危険区域となりました。ATCはまず仮設棟を建てるための資材の提供などを行い、子どもたちが仮設の校舎で勉強できる環境をつくりました。そして地方行政と協力して、ホマイホマイ村で安全な場所を確保して新しい校舎を建てなおす計画を進めました。

安全な新しい教室で勉強するホマイホマイ村の子どもたち

安全な新しい教室で勉強するホマイホマイ村の子どもたち

地震から5か月後の2012年7月には新しい校舎の大枠が完成して、子どもたちは仮設棟から移ることができました。そして2013年3月には、新しく2つの教室が増設され、トイレや電気・水道関係の設備などが整えられていきました。さらに同じ敷地のなかに村役場やクリニックも建てられました。現在、小学1年生~6年生まで112人の子どもたちが勉強しています。

一方、緊急救援活動が一段落した2012年3月には、50人を超える村の人たちと共にATCが目指していることやバランゴンバナナ民衆交易の意義について話し合いを行いました。5月~6月末にかけては、ATCはホマイホマイ村の人びとといっしょに地域の調査を行いながら、地震後の復興をどうしていくか話し合いました。その結果、これまで以上にバランゴンバナナ民衆交易に取り組むことになりました。20人の生産者が参加して、バランゴンバナナの苗床を準備し1200株の苗をつくり、作付けをしました。ホマイホマイ村では、既存のバランゴンバナナも合わせて1900株のバランゴンバナナが育てられました。2013年11月には一回の集荷で8000本もの収穫ができるようになりました。

せっかく育てたバランゴンバナナが台風の影響で葉がボロボロになってしまいました。

せっかく育てたバランゴンバナナが台風の影響で葉がボロボロになってしまいました。

ところが11月、台風ヨランダ(台風30号)の影響で倒れたり葉がボロボロになるなかで、収量は2000本~3000本に減少してしまいました。台風ヨランダの影響からの復興作業として、牛糞の投入などが行われ、今年6月ぐらいには収量も回復してくる見通しです。

ネグロス東州、ホマイホマイ村の子供たちは 新しい教室で勉強を始めています。【231号】

2014年5月12日

2012 年2 月に発生したネグロス東州の地震から2 年が過ぎました。皆様からいただきました支援金は、緊急救援、そしてホ
マイホマイ村の子供たちが学ぶ校舎を安全な場所に建て直すことに使わせていただきました。
地方行政との協力で2013 年3 月には2つの教室が完成し、その後、幼稚園児のための教室が増設され、トイレや電気・水道関係の設備などが整えられていきました。さらに、同じ敷地のなかに村役場やクリニックが建てられました。
一方、地震の後2012 年5 月、ATC はホマイホマイ村の人々と、地震後の復興について話し合いを行いました。村の状況調査や村人の聞き取りを行い、バランゴンバナナ民衆交易プロジェクトをやっていきたいという村人の意志が確認されました。

2012 年11 月には、20 人の生産者とともにバナナの苗床をつくり、1900 本のバナナの株をつくり、植え付けました。その成果として、2013 年11 月の台風ヨランダの前までは、隔週で8000 本(約650房)のバナナを収穫できました。台風ヨランダの影響でバナナの葉がボロボロになるなどの被害があり、収量は3000~5000 本に減ってしまいました。現在は、少しずつ回復に向かっています。

台風30号(ヨランダ)被害からの 総合的な復興をめざして頑張っています~ネグロス島~【230号】

2014年5月12日

昨年11月にフィリピンを襲った台風ヨランダは、ネグロスのバランゴン生産者にも被害をもたらしました。風でバナナの葉が裂けたり、ストレスで生育に支障が発生しています。ネグロス島は土壌も肥沃ではなく、バナナも小ぶりです。まずは出荷に合格する品質にするために、早急な対策をとり、生産者の収入とバナナの出荷数量を取り戻す必要があります。

台風の被害を受けた生産者たちは、昨年中は倒れたバナナの片付けなどを行いましたが、それだけではバランゴンバナナの復興とはなりません。

今年1月、生産者たちはATC(オルター・トレード社)担当者との話し合いをして、ネグロス西州で19035本、東州で15070本のバランゴンバナナに、有機肥料を施すプロジェクトを実施することにしました。ネグロス西州DSB-コマリスキス地域では2月に入ると早々に有機肥料の原料として鶏糞やサトウキビの搾りかすが運び込まれました。2月20日には日本からの支援でシュレダーが配置されました。バナナの茎や木々など地域の残渣を細かく粉砕して、鶏糞などと混ぜて有機肥料をつくります。24日には隣接するスパー14地域も含めて有機肥料プロジェクトを開始しました。西州のパタグでは地域内にある家畜の糞など有機物を集めての有機肥料づくりが行われています。西州で影響のあった他の産地や東州のマンフヨッド町にある2カ所の産地で同様のプロジェクトが進められています。

バランゴン生産復活のためにバナナの株と肥料を配布-台風ヨランダ、パナイ島復興支援活動-

2014年4月3日

バランゴン産地で最も甚大な被害を受けたパナイ島では、オルター・トレード社(ATC)による復興支援活動が精力的に進められています。

復興支援の目的は、バランゴンバナナの生産性を改善し、生活再建、収入向上を図ることです。パナイ島ではバナナの圃場が大きなダメージを受け、1年間収穫が期待できません。そこで、各生産者が最低120マット(株)のバナナを生産する、2015年1月までに収穫を再開する、そして2015年3月には隔週で400箱の出荷量を目標としています。

そのためにバナナの株と肥料の配布を開始しました。これまでに15,000本以上の株と2,400袋の鶏糞が3つの産地、カーレス、バラサン、サン・ジオニシオに配られました。3月14日時点で全体の約60%にあたる株と肥料が配布されました。また、とりわけ多くの苗が必要なカーレスではバランゴンの苗床も設けられました。

バランゴンの株と肥料の配布の他にも倒伏したバナナの茎や葉を小さくするシュレッダー(1台)、山刀(ボロ)、鍬などの農機具も生産者に配布されました。

また、海岸に近いカーレスではバランゴン生産者は半農半漁の暮らしをしています。しかし、台風ヨランダによって漁船を失ってしまったので23名の生産者が共同で使用する漁船を1隻購入します。

これらの復興支援活動は2014年12月まで実施されます。総予算額は約356万ペソ(約820万円)、全額日本からの寄付金で充当されます。

カーレスに設置されたバランゴンの苗床

カーレスに設けられたバランゴンの苗床

 

 

フィリピン・ボホール地震、ヨランダ台風被災者へのご支援ありがとうございました。

2014年3月6日

2013年10月にフィリピン・ボホール島沖で発生した地震、続く11月にフィリピン中部を襲った台風ヨランダへの被災者支援へのご協力、誠にありがとうございました。
たくさんのご支援を頂戴し、心より御礼申し上げます。
2月末時点での、支援金額の報告をさせていただきます。

 

今回のヨランダ台風支援は、二つの支援の呼びかけを実施しました。
ひとつは、オルター・トレード社(ATC)を通じたバランゴンバナナ生産者とその地域への緊急支援と復興支援へのご協力でした。もうひとつは、APLAのネグロスでの活動を通じて知り合ったカトリック修道会(レコレトス会)が始めた緊急支援プロジェクト HEARTanonymous を通じての支援でした。
現在は、それぞれ緊急救援がある程度終了し、各地では復興支援へと活動が移っております。詳しい状況は、別途まとめて皆さまにご報告いたします。

 

※レコレトス会経由の支援に関して
レコレトス会の責任者であるタゴイ修道士により、今回の支援に関する方針が届きました。現地の状況やニーズを最優先に判断することを尊重し、APLAとしては、以下の要望を受け入れることにしました。
○ レコレトス会の緊急支援プロジェクトHEARTanonymousのみに限らず、今後長期化が予想される復興支援をより継続して、草の根の支援活動ができるように、ネグロス島内の教会グループ、NGO、ボランティアグループで結成したコンソーシアム「ASIN(Alternative Solidarity Initiative Network)」による支援活動としたい。(ASINの代表は引き続きタゴイ修道士が担ってくれる)。
○ 当初募金を呼びかけた際には、活動地域としてレイテ島が含まれていたが、国内外のメディアがレイテ島の報道に集中したため、たくさんの支援が入っている。一方、そのほかの島や地域でも甚大な被害を受けたにもかかわらず、支援が届いていないところが多くあるため、ASINではネグロス島北部、セブ島北部、パナイ島を活動地域としたい。

○ ASINによる写真の活動報告は、facebookページで確認できます。
https://www.facebook.com/asin.solidarity

 

支援金のご報告 (2月末時点)
支援金合計:35,046,864円(個人:2,951,710円、団体:32,095,154円)
<送金内訳>
・ATC(ボホール地震・バランゴンバナナ生産者への支援):13,000,000円
・レコレトス会(ASIN):12,324,010円
※2013年1月29日、2月18日と2回に分けて送金
・送金額計:25,324,010円

※残金は、3月~4月に送金を予定しています。

畑で遊ぶ子どもたちから見えたバランゴンの意味

2014年2月25日

フィリピン駐在中のオルター・トレード・ジャパン社員、黒岩竜太からの報告です。

バランゴンバナナ集荷中、集荷トラックの付近で遊ぶツピの子供たち
バランゴンバナナ集荷中、集荷トラックの付近で遊ぶツピの子供たち。収穫を行っていたバランゴンバナナの畑の管理人の孫とその友達です。

バランゴンバナナの買付中に生産者の子供などや近所の子供が買付所付近に集まっている風景はネグロスなどでよく目にし、特に気になったこともなかったのですが、フィリピンに駐在してから多くの大手多国籍企業のバナナプランテーションを見て、このような風景がバランゴンバナナならではの特別な風景であるということを気づかされました。

大手多国籍企業のプランテーションは閉鎖的で、もちろん子供が中で遊んでいるのを見たことなどありません。むしろ、農薬散布が行われているので、子供が中で遊んでいたら辞めさせたいぐらいです。

バランゴンバナナは開放的で、圃場で子供たちが遊んでいたり、買付中に近所の人が集まってきたりします。管理面を考えるとより閉鎖的にしていった方がいいのかもしれませんが、このように地域の人たちが集まってくるというのはバランゴンバナナの良さの1つだとも思いますし、大手プランテーションとの大きな違いの1つだと感じました。

バランゴンセミナー開きます。3月16日東京池袋 ぜひご参加を!

公開セミナー「『バナナと日本人』-私たちはいかにバナナと向き合うのか?-のご案内

2014年2月14日

2013年フィリピン・ボホール島地震、台風30号被災及び支援状況について現状のまとめ(スライド)

2013年12月24日

この間報告しました、2013年フィリピン・ボホール島地震、台風30号被災及び支援状況について現状をわかりやすくスライドでまとめました。引き続きご支援の程お願い致します。

台風30号ヨランダによるパナイ島バナナ生産者の被災状況をお伝えします(第4報)

2013年11月29日

台風30号ヨランダによるパナイ島バランゴン生産者の被災状況についてATC社が動画(英語版)を作成致しました。
動画には2つの家族が登場します。(英語字幕となりますが、抄訳は以下の通りです)
アナニアス・ラチカさん(78歳)とネニタ・ラチカさん(76歳)夫婦は、カーレスに住むバランゴンバナナ生産者。
これまで2週間ごとにバナナ800本を出荷していましたが、台風でバランゴンバナナや他の作物は全滅、家屋も壊れ、すべてを失ってしまったと話しています。

チャーリー・カノイさんはサン・ディオニシオ町のフィールド・アシスタント。
台風警報はありましたが、これほど強い風と雨とは予想していなかったそうです。家は海の近くにあり、押し寄せる大波を見て何とか山に逃げて難を免れました。
すべての財産を残して逃げましたが、7か月の子どもを含む家族の安全が何より大事だったと語っています。

3分弱の動画です。ぜひ、ご覧ください。

台風30号ヨランダ フィリピン・ネグロス島、パナイ島被災者支援のお願い

2013年11月20日

去る11月8日にフィリピン中部を横断した台風30号(フィリピン名:ヨランダ)は、頻繁に報道されているレイテ島、サマール島以外でも広範な地域で甚大な被害を残しました。バランゴンバナナ、マスコバド糖生産者やオルター・トレード社(ATC)関係者で死傷者は報告されていませんが、ネグロス島及びパナイ島北部での被害が甚大であることが判明しました。ATC社では同地域被災者への緊急支援を行うことを決定し、これに応えATJ、APLAでも日本側での募金活動を行なうことにしました。

11月8日にフィリピン中部を横断し、レイテ島、サマール島に記録的な被害をもたらした台風30号(フィリピン名:ヨランダ)は、ネグロス北部、パナイ島北部を通過し、強風、高潮による甚大な被害が発生しました。

パナイ島北部にはバランゴンバナナ生産者約200世帯がいます。先週ようやくATC社の調査チームが産地に入ることができ、食料パックを配布しました。報告によると、バランゴンバナナは全滅状態、他の作物も大きな被害を受けているそうです。また、約90%の生産者の家屋が全壊しました。
また、ネグロス北部にある島々は、ATC社の産地ではありませんが、ネグロスで最も甚大な被害を受けた地域です。
そのため、ATC社ではネグロス島、パナイ島において次の内容の緊急支援を展開することを決定しました。

パナイ島 被災者

 

【緊急救援】◎食料パックの配布(対象:ネグロス島北部、パナイ島北部で延べ約3,000パック、生産者でない一般住民2,000家族を含む)
◎家屋再建のための資材提供(対象:パナイ島バランゴンバナナ生産者197世帯)
◎充電機材の提供(対象:パナイ島バランゴンバナナ産地、電気復旧の目処が当分たたない為)

緊急支援の予算は約160万ペソ(約370万円)が見込まれています。

【復興支援】
バナナや他の作物に大きな被害を被ったネグロス島北部のバナナ生産者(268家族)、パナイ島のバナナ生産者(197家族)に対して中期的な復興支援を実施します。
◎当面の生計補助
◎作物種子の提供
◎バランゴンバナナの株、肥料の提供
などを予定しています。収集した被災状況の情報に沿って支援計画、予算案を具体化します。

皆さまのご協力、ご支援を宜しくお願い申し上げます。

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募金の振込は以下へお願い致します。

■ 郵 便 振 替
00190-3-447725 特定非営利活動法人APLA
※通信欄に「バナナ産地支援」と明記ください。
■ 銀 行 振 込
 
みずほ銀行高田馬場支店(普通)2650327 特定非営利活動法人APLA
※APLA事務局へご入金の旨と募金先をご連絡ください。

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■お振込みに関するお問い合わせ・ご連絡先

特定非営利活動法人 APLA
〒169-0072 東京都新宿区大久保2-4-15サンライズ新宿3F
Tel: 03-5273-8160 / Email: info@apla.jp

■被災状況や支援活動に関するお問い合わせ先:

(株)オルター・トレード・ジャパン(ATJ)企画本部政策室
〒169-0072 東京都新宿区大久保2-4-15サンライズ新宿3F
Tel:03-5273-8176 / pr@altertrade.co.jp

◎    振込に関するお願い

ATJ/APLAでは10月15日にボホール島で発生した地震被災に対する支援文書も送付しております。また、同じ台風30号で被害を受けたレイテ島、セブ島、ネグロス島被災者への支援をAPLAが呼びかけています。振込先が同じですので、募金先に希望がある場合は必ず「ボホール地震支援」「ヨランダ台風支援」「バナナ産地支援」とご明記ください。明記がない場合、もしくはご連絡がない場合はこちらで割り振りさせていただきます。

台風30号ヨランダの被害状況について(第3報)パナイ島被害状況について

2013年11月19日

台風30号ヨランダのパナイ島バナナ生産地への被害状況についてお伝えします。

パナイ島には約200名のバランゴンバナナ生産者がいます。その安否確認と被害状況の確認のために、パナイ島のバランゴンバナナのオペレーションを行っている現地パートナー団体「PARTNER」とATC社のスタッフが被災者への緊急支援物資を携えて、14日からパナイ島に向いました。

パナイ島北部の海岸では、今回の巨大台風により、13メートルを超える高波が起こり、甚大な被害が発生しているとの報告がありました。台風でバナナは倒されてしまい、またマンゴの木も根こそぎ倒れているような状況です。ATC社のスタッフは、持参した緊急救援物資を被災した生産者に緊急支援物資の配布を行いました。

引き続き他産地の情報等入りましたら、随時HPに掲載します。

 

倒されたバナナ

倒されたバランゴンバナナ1

台風の強風により倒されたバランゴンバナナ

倒されたバランゴンバナナ2

強風によりマンゴの木も根こそぎ倒れています

被害を受けた住宅

仮設で屋根を設置

ATC社のスタッフが、被災者に緊急支援物資を手渡しました。

ATC社のスタッフが、被災者に緊急支援物資を手渡しました。

ATJではFACEBOOK(https://www.facebook.com/atj89)で現地より入手した情報を随時発信していきます。
企画本部

台風30号ヨランダの被害状況について(第2報)

2013年11月13日

台風30号ヨランダは大きな爪痕を残しました。11月13日19時現在、ATC社などを通じて得た現地の状況をまとめてお伝えします。

【パナイ島】
○台風30号が再上陸したパナイ島北部は、風速がレイテ島と同程度で甚大な被害を受けました。未だに電気や通信網は復旧されていません。
○同地域には約200名のバナナ生産者がおりますが、11月13日現在まだ連絡がついておりません。人的被害を含め被災状況が未確認です。
○ATC社スタッフが緊急支援物資(250パック)を配布するための袋詰めを行いました。12日にネグロス島の南を通過した熱帯低気圧の影響でフェリーが欠航し、ようやく14日未明のフェリーでATCスタッフ3名がパナイ島現地に入り生産者、産地の確認を行いながら、被災した生産者等に救援パックを配布する予定です。

【ネグロス】
○ネグロス島北部では約900戸の家屋が倒壊し、海岸沿いに住む住民を中心に約11万3千人が避難しました。現在も停電が続いている模様です。
○11月13日現在、ネグロス島ではバナナとマスコバド糖生産者、ATC関係者で死傷者が出たという報告は入っておりません。
○しかし、海岸に近いシライ、カンルソン、イリハンなどといった産地は、台風による強風の影響で、70%以上のバナナが強風によって倒されてしまいました。
また内陸に位置するDSB(2012年に来日したマカオさんはDSBのパンダノンに住んでいます)は、海岸に近い産地よりも被害は小さいものの、50%近くのバナナが被害を受けています。
○カネシゲファームではバナナや木々、とうもろこしがなぎ倒されたなど作物への被害はありましたが、スタッフたちはみんな無事です。
○ネグロス西州中部に広がるマスコバド糖のサトウキビ産地では作物に対する被害はありません。
○ネグロス東州では台風の影響は西ネグロス州に比べ小さい模様です。バランゴンバナナは強風の影響を受けましたが、バナナの葉が切れ切れになる程度でした。
2011年末に発生した台風センドンで洪水被害を受けたタンハイ地域でも、今回の台風による洪水被害はありませんでした。

【ボホール島】
○10月15日に地震被害を受けているボホール島では、現時点で台風30号による大きな被害の報告はありません。ATCスタッフ6名が支援物資の配給及び生産者・産地の状況確認のためにボホール島へ渡る予定でしたが、熱帯低気圧の影響で船が欠航、ドマゲティに足止めされました。今日(13日)フェリーの運航が再開されたので、明日現地に入り物資の配布をおこなえる見込みです。

ATJではFACEBOOK(https://www.facebook.com/atj89)で現地より入手した情報を随時発信していきます。

企画本部 政策室

超大型台風「ヨランダ」によるバランゴンバナナ産地の被害状況について

2013年11月11日

台風30号の進路(その1)118日(金)、史上最大級の台風30号(フィリピン名:ヨランダ)がフィリピン中部を横断し、広い地域で甚大な被害をもたらしました。特に台風が直撃したレイテ島の中心都市、タクロバン市では1万人以上の死者が出ているという報道も流れています。

 ATCではバランゴンバナナ及びマスコバド糖産地の被害状況について調査を始めていますが、通信網、道路が寸断されているため、現時点ではどの程度の人的被害、バナナの被害状況があったのか把握できていません。ただ、生産者と連絡がついていないパナイ島を除くと、現時点では生産者や関係者に人的被害があったという報告は入っておりません。また、ATJ現地駐在員の黒岩も無事が確認されています。

 同台風は中心部付近の勢力が非常に強く、その進路から考えるとバランゴンバナナ産地では、ネグロス島北部とパナイ北部にある産地で被害が大きいおそれがあります。

また、先月大きな地震に見舞われたボホール島や台風の中心部から離れているその他の産地では被害規模は比較的小さいと予想されますが、具体的な状況は確認中です。

今後、ATCでは早急に産地の状況を調査し、救援活動の必要性について検討を進めるとのことです。ATJATCからの最新状況をウェブサイト等を通じて皆様にお知らせしてまいります。

お問い合わせ先:

ATJ政策室 小林(TEL03-5273-8176

バランゴン生産者ら3名が来日します。

2013年9月3日

9月3日、バランゴン生産者ら3名が来日し、約2週間の日程で消費者と交流します。今年は初めてミンダナオ島から2名のゲストを迎えます。

ビクター・コルテスさん

ビクター・コルテスさん

(1) ビクター・コルテスさん
ミンダナオ島南コタバト州ツピのバランゴンバナナ生産者です。2002年からバランゴンバナナの栽培を始め、現在は3.5ヘクタールで作付しています。ツピの生産者の多くは、商品作物づくりを心得ている自営農民が多く、バランゴンバナナ栽培を通じて有機農業を知り、実践しています。

 

 

 

 

 

ジェイムズ・シモラさん

ジェイムズ・シモラさん

(2) ジェイムス・シモラ
ミンダナオ島の一つの産地、レイクセブの生産者を支援するNGO、アッパー・アラー渓谷農事法人理事です。カトリック教会、NGOや地方行政を通して地域開発活動に関わってきましたが、2004年民衆交易バナナと出会いました。現在、レイクセブの先住民のバランゴンバナナ生産・出荷の責任者を務めています。

 

パウロ・ギニャボさん

パウロ・ギニャボさん

(3) パウロ・ギニャボ
バランゴンバナナの出荷を担うオルター・トレード社(ATC)職員。営業部:マスコバド糖のフィリピン国内販売及び広報交流プログラム担当です。昨年に続いて2回目の来日となります。

昨年来日したのはネグロス島の生産者、マカオさんです。好評だったマカオさんの収穫日の様子を描いたビデオはこちらから。

バランゴンバナナ生産者のマカオさんが、日本で400人のバランゴン消費者に出会いました

2013年1月22日

マカオさん昨年2012年9月18日~28日にかけて、ネグロス島西州のパンダノン村から、バランゴンバナナ生産者のマカオさんが日本にやってきました。関東、関西、そして宮城県の生協をまわりおよそ400人もの組合員さんと交流しました。来日に先立って、ネグロスのオルタートレード社のスタッフのパウロさんと生産者のマカオさんは報告のために動画と写真スライドを準備してくれました(写真はクリックすると拡大します)。

マカオさんのバランゴンバナナ出荷日の一日を撮影した動画は、マカオさんの暮らしやバランゴンバナナの出荷の様子が映し出され、大変好評でした。マカオさんのバナナ圃場は、あまりに急な傾斜地で収穫場面を撮影できなかったことや、撮影途中で雨にあいカメラが壊れてしまって途中からスチール写真に変わるなど、撮影制作そのものまでドラマチックなドキュメンタリーとなりました。

写真スライド『マカオさんと民衆交易バランゴンバナナ』を使いながら、マカオさんはゆっくりとネグロス現地語のイロンゴ語で消費者の皆さんに語りかけました。「私、マカオは、ネグロスのひとりの農民です・・・」と始まり、マカオさんの農業に対する想いをゆっくりと話しました。かつてマカオさんは、生活のために森林伐採に関係する仕事もせざるを得なかったのですが、バランゴンバナナの日本への出荷が始まってからは農業に専念することができるようになりました。

さらにバランゴンバナナの栽培を通して、地方行政が組織する環境保護組織のリーダーに任命され、環境保護の立場で仕事をすることができるようになったと、バランゴンバナナ民衆交易に対するマカオさんの喜びと感謝が伝えられました。また、バランゴンバナナをたくさん出荷できると、その収入を他の作物栽培の資金として使うことができて、さらに収入をふやすことができるという農業経営の話まで発展しました。

「子どもが7人いますが、それぞれの夢を実現して欲しいと思っていますが、7人全員に食べ物をつくることの大切さは教えています」。すでに次男がマカオさんの後継者志願で農業研修中です。「日本の消費者の皆さんと信頼のある関係があれば、バランゴンバナナ生産の後継者に困ることはありません。ところで、消費者の皆さんの後継者はいかがでしょうか?」と消費者に問いかける余裕まで見せてくれました。

《関東編》

【9月18日 AM生活クラブ神奈川】
参加者67名
「マカオさんが“人と人のつながり”をとても大切にしている事、日本の消費者を“夢を叶えるパートナー”と言ってくれたことに感謝して、自分にできる事で応えたい」。「援助だけでない“生産者と一緒に”がやはり大切」。「私たち消費者が現地の生産者を訪問して交流する事が、生産者に誇りと自尊心を与えている、というパウロさんのお話が印象的でした。私たちと生産者の間の信頼関係をこれからももっと強めていきたいと思いました」。交流会終了後は、名残惜しむ間もなく次の会場の埼玉に向かうことになりました。

バナナ生産者交流会 昼食は電車生活クラブ神奈川、埼玉、東京、虹の街(千葉)と、3日間で4箇所での交流会が開催されました。11月18日初日は、午前中に神奈川、午後は埼玉に移動、昼食は電車の中という、ネグロスでは考えられない超多忙なスケジュールでした。慣れない車中での食事は、揺れが気になって落ち着かないといいながらも、生協特性お弁当を平らげてくれました。

【9月18日PM クラブ・埼玉】

参加者60名
生活クラブ埼玉の会場に到着したときには、すでにネグロスとの経緯を綴ったDVDが流れ始めていました。ちょっと一息ついて、マカオさんは、今度は少し余裕をもって話し始めることができました。

バナナ生産者交流会埼玉「遠いところをありがとうございました。マカオさんの話とメッセージに感動しました。この強い絆を維持していきましょう」。「決して裕福という生活は遠く得がたい環境にある農業、そしてバナナ農業だと思うが、子どもたちが農業が好きといえることがすごいと思った。生産者と消費者が対等になれて手をつなぎあうことがそこにはあると思うので、食の安全を我が子孫の為にも一層広めていきたいと考えます」。

交流会終了時間が過ぎても、名残惜しむ組合員さんやスタッフの皆さんとゆっくりすることができました。そして、マカオさんもやっと自分のバナナを食べてくれている日本の消費者を実感できたようです。

【9月19日 AMクラブ東京】

参加者60名
朝のラッシュ時に満員電車を体験しながら会場に到着です。60人近い消費者が、手作りのバナナおやつを準備して向かえてくださいました。
「マカオさん今日は遠いところから来てくださりありがとうございました。仕事のこと、家族のこと、語ってくださり、心があつくなりました」。「このおいしいバナナを食べ続けていくことが、良い未来につながるということはとても嬉しいです」。

バナナ生産者交流会 配達体験【9月19日PM 配達体験】
交流会終了後は、生協の配達体験をしました。バランゴンバナナの注文はなかったけど、“ご苦労さま!”といただいたアイスクリームが入ったシュウクリームに感動したマカオさんとパウロさんでした。

配達の後の空きっ腹を満たしてくれたのは地元のおそばやさんの親子丼とカツ丼でした。

バナナ生産者交流会 経堂のそば屋が気に入った! バナナ生産者交流会 経堂のそば屋が気に入った!
経堂のそば屋が気に入った!
【9月20日AM 生活クラブ虹の街(千葉)】
バナナ生産者交流会 新松戸デポーにて新松戸デポーにて

参加者24名
「黒くなったバナナばかりを買っていたら、“黄色い”バナナを見ない子供が“バナナって黒い”と信じていた」。「私たちが食べているのはただのバナナではないこと、バランゴンバナナを取り組むことが人々の暮らしと土地を守ることにつながっていることがよくわかりました」。「マカオさんが奥さんと一緒に仕事ができることを大切に思っていることを嬉しく思いました」。

交流会終了後に、会場の新松戸デポーのひとりのスタッフが、「参加できなかったけど、バランゴンバナナの生産者に会うことが夢だったんです!」と、駆け上がってきて特別握手を求められました。そんな熱いスタッフさんがバランゴンバナナをお薦めしてくれているんだ、とマカオさんとパウロさんのほうが感激してしまいました。

【9月20日PM 浅草で日本の下町文化を満喫】

2人の表情もゆるんで、いつもの笑顔と茶目っ気が戻りました。
バナナ生産者交流会 浅草 バナナ生産者交流会 浅草 バナナ生産者交流会 浅草

《関西編》

バナナ生産者交流会 生活クラブ・エスコープ大阪

【9月22日:生活クラブ・エスコープ大阪】

参加者21名
10年以上前にネグロスを訪問した組合員と職員も参加。3歳でネグロスを訪問したという(現在は)高校生も、当時いっしょにネグロス訪問したお母さんと参加してくれました。

「生産者のお話しを直接聞けたことは貴重でした。もっとバランゴンバナナを利用していきます」。「私たち消費者との関係を“パートナーシップ”と言ってくださったマカオさんに感激です」。

【9月24日:生活クラブ関西(大阪、京都、奈良、滋賀)】

バナナ生産者交流会 生活クラブ関西AM Ⅰ部:2012年ネグロス交流ツアー報告会:参加者61名
PM Ⅱ部:バランゴンバナナ生産者交流会:参加者46名

ネグロス交流ツアー参加者によって、手作りバナナのオブジェや写真パネル、そしてバランゴンバナナ・パンを準備されていました。マカオさんも、ついついお土産のバランゴンバナナを自分で配り始めてしまいました。アットホームな報告・交流会になりました。

ネグロス交流ツアー報告会へのコメント

【マカオ】ネグロスを訪問することを喜んでくださり、そして私たちを喜んで受け入れていただいたことに感謝します。交流すること、植林など消費者の皆さんと協働することは大切なことだと思います。
【パウロ】ネグロスでお会いした方々に、日本で再会できたことはとても嬉しいことです。ネグロスではツアー参加の皆さんはたくさんの質問をされます。その意味が今、よくわかりました。こんなにたくさんの組合員さんたちが報告を楽しみに待っていてくださるからなんですね。情報を伝えること、人と人の関係をつくることが大切だと思います。

「バイスの子どもたちの笑顔、パンダノンの生産者たち、協会の運営がよい方向にいっていることを感じました。マカオさんの言葉“植林は環境問題だけでなく、山を守り自分たちの生活もよくするものである”ということがよくわかりました」。「自然と共存し、工夫しながら生活収入を得ているのがよくわかりました。報告会に参加することで、私も現地で生産者と交流できた気分になりました。バナナが届くのが楽しみです」。「生産者と消費者という関係からさらに発展し学びあう関係になっているということがとても印象に残りました」。「マカオさんが農民として誇りをもって生きている様子が印象的でした」。

【9月25日AM 生活クラブ・都市生活】

参加者30名
「はるばるフィリピンから生産者を迎えて交流できる機会はそうないので、今回はこの貴重なチャンスにわくわくしながら会場に向かいました」。「言葉は通じなくても、気持ちで理解し合えた良い交流ができ、とても満ち足りた気持ちでいっぱいです。そこには確かな信頼があったと、思っています」。「生産者と消費者双方が笑顔になれる。これが真の民衆交易だと思います。フィリピンの一農民と日本の一主婦の出会い、普通ではあり得ないような出会いが一本のバナナを通して現実となりました。1人では到底実現できないようなことが組合員として活動することで可能になる、“みんなの力”の大きさを改めて痛感しました」。

バナナ生産者交流会 三重県・伊賀有機供給センター

【三重県・伊賀有機供給センター訪問】

マカオさんは、一度有機農法で白菜をつくってみたところムシにやられてしまった経験があります。「有機で白菜づくりは無理」と諦めていました。その話を聞いた伊賀有機の皆さんは、「そのムシ、うちの畑にもいるよ!いろいろ対策をやってみたけど、結局朝晩一匹一匹、こまめにつまみ出してるよ!」。それを聞いたマカオさんは、「技術の進んでいる日本でも、有機農業は手間ひまかかるんだ!」。
バナナ生産者交流会 三重県・伊賀有機供給センター

【大阪と京都散策】
バナナ生産者交流会 大阪と京都散策東京は人も車も忙しい!
大阪は・・・ゆったりだね~!
バナナ生産者交流会 神戸で気に入ったのは“お好み焼き”!神戸で気に入ったのは“お好み焼き”!
なかなか庶民派です。
バナナ生産者交流会 京都清水寺の茶屋で一休み。京都清水寺の茶屋で一休み
バナナ生産者交流会 京都清水寺の舞台から京都清水寺の舞台から
《東北編》
【9月27日AM あいコープみやぎ】

参加者35名
特性バナナハットをかぶっての交流会進行役、“ごっつぁんです”隊によるバナナジュースとバナナクレープ、マカオさんはついついまた自分でお土産のバナナを配り始めました。アットホームな力に誘導されてしまうようです。

「初めての海外生産者との交流会でした。子どもや環境のことを思いながらバナナを作っていただいていること、大変ありがたく思いました。遠く離れていますが、思いはひとつ、“夢をかなえるパートナー”とさせていただきます」。「生産者に会えたことはとても貴重なことだったと思いました。よりよい人間としての暮らしと家族を守るために活動しているマカオさんのお話がより説得力がありました。自然と共生していく事の大切さを実感します。お母さんはクイーンだという考え方はすごいです」。

バナナ生産者交流会 お土産のバランゴンバナナの確認。お土産のバランゴンバナナの確認
バナナ生産者交流会 バナナハットをちょっと拝借!バナナハットをちょっと拝借!

大型台風がバランゴンバナナ産地に上陸~ネグロス島及びミンダナオ島北部の被害状況~【216号】

2013年1月1日

 昨年(2012年)の12 月初旬に大型の台風24 号(フィリピン名:Pablo(パブロ))がフィリピンに上陸し、多大な被害を与えました。この台風の影響により540 万人以上が被災し、1000 人以上の人が亡くなりました。

また、気象当局によると、台風24 号の中心付近の最大風速は35m/s、最大瞬間風速は50m/s であり、被害総額は約370 億ペソ(約740 億円)、農業部門への被害総額は約265 億ペソ(約530 億円)に登ります。

幸い、バランゴンバナナの関係者に犠牲者が出たという報告はありませんでしたが、台風が上陸したネグロス島及びミンダナオ島北部ではバランゴンバナナの畑に大きな被害がありました。被害が大きかった産地では、その地域全体の80~90%のバナナが強風によって倒されてしまいました。

今後オルタートレード社は、バランゴンバナナに被害があった生産者を対象に、新たなバナナの作付けの支援などを行っていく予定です。収量の回復には8~10 ヶ月かかる見込みです。

今後、台風の影響による収量不足により、供給面でご迷惑をおかけしますが、回復へ向け努力をしておりますので、今後ともバランゴンバナナをよろしくお願い致します。

台風24号のフィリピンでの被害状況について

2012年12月11日
台風PABLOの進路(フィリピン政府)
台風PABLOの進路(フィリピン政府)クリックで拡大

今月初めに台風24号(フィリピン名:PABLO)がフィリピン南部に上陸し、甚大な被害が生じました。

12月10日の政府発表によると、死者647名、行方不明者は約700名、7万軒以上の家屋が全壊・半壊しました。

また、ミンダナオ島にあるバナナ・プランテーションでも大きな被害が出たことはマスメディアでも報道されました。

フィリピン東方沖に発生した台風は、バランゴンバナナ産地があるミンダナオ島北部、ネグロス島南部を通過しました。

現時点で生産者が犠牲になったという報告はありませんが、一部の産地ではバナナへの被害が出ているという報告をオルター・トレード社(ATC)から受けております。詳細を含め、現在ATCが確認をしていますので、情報が届き次第随時、ウェブサイトでお知らせしてまいります。