レポート

【バナナニュース300号】フィリピン・東ネグロス州のパーチェサー、エリザーさん

2020年3月27日

フィリピンにおける新型コロナウィルス関連の情報はこちらをクリック

 今回は東ネグロス州のパーチェサー(バナナ買い付け担当者)の一人、エリザーさんを紹介します。

パーチェサーの仕事は、生産者が各村の集荷所まで運んできたバナナを検品し、基準をクリアした分についてその場で生産者にお金を支払い、バナナをトラックに載せてパッキングセンターまで届けることです。また、買付時に持参する金額を推計するため、事前に生産者を訪ね、バナナの生育状況などから今後の収穫量を予測することも仕事です。ネグロス島には14人のパーチェサーがいます。

エリザーさん(41歳)はパーチェサーになって7年目です。2人の子どもがおり、長女のザイリルさん(16歳)は脳性麻痺を患って産まれました。彼女の医療費を賄うために懸命に働いています。パーチェサーになる前の3年間は、パーチェサーの手伝い(バナナの積み下ろし作業)をしていました。その前は0.5ヘクタールの畑で専業農家をしていました。

彼の担当地域は、彼の住まいのあるビンドイ町サロン村とその隣村です。2週間ごとに買付日があり、1回で1000~2000本のバナナを買い付けます。

バナナの品質は天候に左右される部分が大きいと考えているとのことですが、集荷所からパッキングセンターまで2時間の運搬の間にも、バナナが傷つかないようにいつも注意を払い、品質には特に気を使っています(パッキングセンターでの再検品において不良となる割合が10%未満の場合はパーチェサーに報酬があり、10%を超えると罰金が発生する仕組みがあります。)

 

★バナナの集荷がある日のエリザーさんの1日★

朝4時 起床。家の仕事や畑作業をする。
6時~ 50羽ほどの鶏を絞めて精肉の状態にする。「the Boxへの出荷用」
8時~ バランゴンバナナの集荷作業開始(集荷トラックは別途ドライバーが村まで運転してくる)。
20時 集荷したバナナを載せたトラックに乗り、パッキングセンター到着。事前に仮払いを受けていた生産者への支払い金を精算。これで仕事は終了。パッキングセンターで一夜を過ごす。
翌朝8時 早朝のバスに乗り帰宅。

 

パッキングセンターでトラックからバナナを降ろすエリザーさん

パーチェサーは働いた日数に応じた給与となり、彼の場合は4週間で7日間ほど働き、月に平均2,600ペソ(約5,500円)の収入となります。この他の収入源として、地鶏の買付と販売で月に950ペソ(約2,100円)の収入があり、また鶏・アヒル・ヤギ・豚などの飼育もしています。

自家消費用に野菜も育て、余った分は近所の方にも販売したり、バランゴンバナナも100株植えています。

 

「パーチェサーの給与は、わたしの主要な収入源です。バランゴンは生産者のみならず、私たちパーチェサーにとっても生活の支えとなっています。12月に支給されるボーナスにも助けられています。」

多くの人に支えられてバランゴンは日本に届いています。引き続きバランゴンバナナをよろしくお願いします。

 


よろしければ、このニュースを読んだ感想をお聞かせください。
生産者へのメッセージは生産者に伝えていきます。よろしくお願いいたします。

[Form id=”15″]

 

新着レポート

レポート一覧