パレスチナ行政拘禁者(UAWCのファラージ氏含む)ハンガーストライキ状況のご報告
ATJのパレスチナのオリーブオイルの生産者団体の一つである、UAWC(パレスチナ農業開発センター)*より、UAWCの財務担当をしているアブドゥル・ラザック・ファラージさんが、イスラエル政府により、不当に拘束(行政拘禁**)され、他の拘束された人々と一緒に4月30日からハンガーストライキに入り1ヶ月経過し厳しい健康状態にあることが緊急アピールとして届けられました。
UAWCからの緊急アピール(英語原本) (日本語版)
*UAWC(Union of Agricultural Work Committees)は、1986年に創設されたNGOです。パレスチナ自治区の農民の権利、土地、水等を守り、彼らの農業を支援することに加え、雇用の創出や女性の社会進出にも力を入れています。ヨルダン川西岸地区・ガザ地区を含め、16ヶ所の事務所で、総勢106人が働いています。2005年より、ATJにオリーブオイルを出荷している。(数字は2010年時点)
**行政拘禁とは、起訴や裁判といった法的手続きもなく拘禁を認める措置のことです。拘禁の理由は一切明らかにされません。拘禁期間も最長6ヶ月となっていますが、無制限に更新ができます。イスラエルによる行政拘禁は、1967年の占領以降継続的に行われており、国際的に強い非難を受けているものです。
日本国内では、このことがほとんど報道されていませんが、国連、ワシントンポスト、APF通信社などにおいて国際的に発信されています。
今年4月24日に90人あまりのパレスチナ人の行政拘禁者が、イスラエル政府の行政拘禁に抗議するハンガーストライキを始めました。
2月25日にUAWCのファラージ氏が逮捕されました。(以前4月25日とお知らせしておりましたが、2月25日の間違いでした)
4月30日にファラージ氏もハンガーストライキに加わりました。
5月28日に、生命の危機が発生しているファラージ氏を含む40人が病院に移送されました。
6月4日にUAWCは抗議デモを組織し、200~250人が集結しました。
6月7日に潘基文(パンギムン)国連事務総長が憂慮の声明を発表しました。
パレスチナ自治区内でも、抗議のデモなど、抗議行動が行われています。
ATJでは、この状況をより広く知らせるために、WEB、Facebook、Twitterでの発信を行い、また関係団体にも情報を伝達して、より広くこの状況を伝えるための対応を行っています。
この問題について世界中の人々が関心をもち、憂慮しており、日本でも情報が拡散していることをUAWCに知らせることがパレスチナ現地の人々にとって状況を変える大きな力となります。
ATJでは日本での動きを随時UAWCに伝えていきます。
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