レポート

有機肥料は土を育てるんだって!?白菜についた虫を一匹ずつ摘むんですか?(バランゴン生産者のマカオさん、伊賀の有機農家を訪ねる)【213号】

2012年10月1日

 ネグロス西州パンダノン地域のバランゴンバナナ生産者のマカオさんが、三重県で有機農業に取り組む伊賀有機農産供給センターを訪ねました。

「有機肥料は作物を育てるものではない」という説明に衝撃を受けました。「もっと言うと有機物は土の中の微生物の飯だよ。微生物が元気になると自分たちで有機物をつくるので持続的な土作りの世界ができるんだよ。」マカオさんは「伊賀で新しい考え方を発見した。仲間たちに土づくりのロマンを話したい」と語りました。マカオさんのような山の農民にとって、これまでは自然の環境の中で良質の土に恵まれていたのかもしません。「伊賀ももともとは山だったが、人間が手をかけて作物をつくり出荷を始めてからは、人間が手をかけて土づくりをしていかないと、持続しないのよ」と、教えられました。

マカオさんのところに、バコロド在住の韓国人グループからキムチ用の白菜出荷の依頼があったのですが、有機でつくった白菜はみごとに虫にやられてしまい、白菜の有機栽培は無理と諦めていました。伊賀有機の若い農民たちは、「あっ、それいっしょ!同じムシだよ。自分は掃除機のような道具を使ってみたけど・・・」「一匹ずつ摘むしかないね~」。マカオさんは「有機農業とは、苦労と手間ひまがかかるものなんだ・・・」と認識したのでした。

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