お店レポート”顔のみえる店~FAIR TRADE 風”s”
今回ご紹介するのは、「顔のみえる店~FAIR TRADE 風”s」。
現在お店を経営しているのは、店を立ち上げ名古屋市をフェアトレードタウンにすることに尽力した土井ゆきこさんから、2020年1月にバトンタッチした六鹿晶子さんです。
お店に並ぶ商品は、フェアトレードの食品や生活雑貨の他、地域の作家さんの手工芸品や福祉作業所と連携してつくったお菓子など。バランゴンバナナやマスコバド糖も販売しています。ついつい手に取ってしまいたくなる目を引くものがたくさんあります。
お店の名前「顔のみえる」には、六鹿さんの思いが込められています。作った人、その思い、作るプロセスなど製品になるまでの背景を伝え、生産者の「顔」を届けたいという思いです。商品も生産者とのつながりが感じられるかで選んでいます。その思いは商品を説明するポップに表れており、それはバランゴンバナナにも。ただ販売するだけでなくバランゴンバナナの生産背景を丁寧に伝えています。それと同時に、プランテーションバナナの実態を伝えるべく、農薬散布の状況やそこで働く人びとの労働環境も、折に触れてお客さんに話しているそうです。理解を深めるために考案した「BANANAぼーと」(VoteとBoatをかけている)という取り組みは、コーヒーチケットのように少しだけお得に前払い購入してもらい、バナナニュースに書かれている生産者の状況やバナナにまつわる話をメールで発信しているとのことです。「顔のみえる」関係はそれだけではなくお客さん同士のつながりも。店で出会ったお客さんたちの憩いの場にもなっています。

六鹿さんの活動はお店の外へも広がっています。竹串を使ってイラストを描くバナナアートやカカオ豆を使ったチョコレートづくりなどのワークショップも積極的に実施しています。身近なものを通じて世界の現状を楽しみながら学べるワークショップは、フェアトレードを知り「行動する」きっかけにもなるといいます。その他、卸業(愛知県庁をはじめとして納品先は10か所も)、イベント出店や商品開発なども精力的にしています。
※このレポートはPtoPニュース55号「つながるひろがるピートゥーピーの輪」からの転載です。
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