レポート

ガザ攻撃に対するUAWCからの緊急の呼びかけ

2014年7月25日

[box type=”shadow”]ガザへの攻撃は厳しさを増しており、攻撃による死亡者が700名(7月24日時点)を超えるという事態となっています。この状況に対してATJのパレスチナのオリーブオイルの生産者団体の一つである、UAWC(パレスチナ農業開発センター)より、緊急の呼びかけが行われました。悲しいことにUAWCのスタッフの家族等の犠牲も出ています。ATJとしても、今後イスラエル大使館への要請、現地への支援等を行う予定です。

UAWCからの緊急の呼びかけ(英語)[/box]

UAWCからの緊急の呼びかけ(日本語翻訳)

2014年7月21日

家族を救うために… 自由を勝ち取るための戦いへの参加を!

イスラエル占領軍は15日間に渡り、ガザ地区への残虐で非人道的な軍事攻撃を続けています。さらにイスラエルは、「集団懲罰」の方針を貫いており、戦時下における一般市民の保護を保証することを謳った国際法ならびに人道法を無視し、違反しているのです。イスラエル軍はガザ地区のあらゆる場所に対して陸海空からの攻撃の手を緩めず、家屋や礼拝所(モスク)といった建物の破壊にとどまらず、多くの民間人に死傷者が出る大惨事を引き起こしています。

7月21日時点で、509人のパレスチナ人が殺害され、3,150人が負傷しました。ラファ(※注:エジプト国境の検問所があるところ)に住むSyamさん一家は、家が爆撃されたことで、少なくとも9人が一夜にして死亡し、その中には12歳と8歳の子どもに加え、赤ちゃんもいたのです。連日このような状態で、一日前に発表された「112人の子どもが死亡」という報道も、既に過ぎ去ったことになってしまいます。

老若男女を問わず、家の中にいることもままならず、かといって路地に出ればイスラエルによる激しい無差別爆撃にさらされます。語られるべき痛ましい話は、枚挙に暇がありません。病院は、既に飽和状態。国連の人道問題調整事務所(OCHA)によると、ガザ地区の43%はイスラエル軍による撤退勧告がなされており、もはや「行くべきところは無い」と宣告されているに等しいのです。また、OCHAの最新の報告では、パレスチナ人死亡者のうち、72-80%は民間人と言われています。

10万人近いパレスチナ人は住む場所を追われ、そのうちの84,000人は61ヶ所の国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)学校へ身を寄せています。少なくとも90万人の人々は、インフラ修理が追い付いていないために、飲み水が確保できていない状況です。

7月16日には、イスラエル軍は、ガザ市の浜辺で遊んでいた10才-11才の4人の子供たちを殺害しました。子供の生命がないがしろにされているのです。

また、7月20日の夜には、UAWCガザ事務所の同僚であるSaad Ziadaさんの家族6名が死亡した、という報告がありました。イスラエルのロケットが彼らの家に直撃し、Saadさんは彼の大切な家族を失ったのです。これは、その時に彼が送ってきたメッセージです。
「我々は、この愛すべき故郷、パレスチナの地が勝利と解放に向かっている道の途中にいる。私の家族は、Al Falujaから住むところを追われてきた難民である。私は、このパレスチナの地のために犠牲となった6人の家族 ― 最愛の母(Um Jamil)、兄Jamil(Abu Shaaban)とその妻(Um Shaaban)、その息子(Shaaban)、もう一人の兄Yousef(Abu Wadih)、そして弟のOmar(Abu Abdullah) ― の命を、送り届ける。不滅の天国へ・・・・。そして、我々は必ず勝利を得る。」

皆様がこの文章を読んでいる間にも、我々パレスチナ人が絶えず死に至っているということを、どうか思い出して下さい。

UAWCは、以下のことを至急呼びかけています。
– 国際社会の沈黙を打破し、パレスチナ人を守るための動きを直ちに開始すること。
– 国内外の社会運動団体や活動家達が、イスラエルに対し、「戦時における文民の保護に関する1949年8月12日のジュネーヴ条約(第四条約)」ならびに関連する国際法や条約の遵守を促すための圧力をかけること。
– 国際社会や人権団体が、パレスチナ市民に対するイスラエルの攻撃を取り止めさせるための動きを強めること。
– 国際社会が、イスラエルの加害者に国際司法を執行し、長年続いている占領の終わりを求めるよう、直ちに行動を起こすこと。

どうか、今すぐ行動を起こして下さい。

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