オリーブの植樹=農地を守ること
1月20日、ヨルダン川西岸地区北部にあるアクラバ村において地元の60名の農民のほか、アクラバ村長、海外からのボランティアが参加し、約10ヘクタールの農地に予定通り2,000本ものオリーブの苗を植えました。
これは大地を守る会とATJによる「スマイルオリーブ基金」によるプログラムです。
当日の作業を記録したビデオが届きました。このビデオ(約6分)では植樹作業の様子のほかにアクラバ村の村長、生産者2名のメッセージが収録されています。荒野で育つオリーブ畑の風景、検問所や入植地なども映し出されています。
昨年11月、国連総会でパレスチナが「オブザーバー国家」として承認されました。しかし、その後状況は改善するどころか悪化しているとの生産者の一人のコメントが印象的です。もう一人の生産者は「年に数回は土地を耕し、肥料を与えることで、大切にオリーブを育てています。今年のオリーブの作柄は非常に良く、オイルの品質についてもぜひ期待していて下さい」と話しています。
オリーブは通常4-5年で実がつきます。困難な土地に植えられたこのオリーブの苗が、数年後に豊かに実が結ぶことを願っています。
*メッセージには英語の字幕が付いています。日本語抄訳を付けましたので参考にしてください。
【30秒】アクラバ村長・アイマン・バニ・ファデルさん
入植地の近くの農地にオリーブ苗を植樹することを支援してくださる大地を守る会、UAWC、ATJに感謝しています。アクラバ村はヨルダン渓谷までに至る広大な土地でオリーブやいちじく、野菜などを育ててきました。現在、入植者からの攻撃が激化しており、農地没収の危機に脅かされています。UAWCのような団体の支援によって土地に対する農民の意識が強まり、守っていけるよう願っています。
【2分15秒】 農民・ユーゼッフ・ダイリエさん
アクラバ村は周囲を10もの入植地に囲まれ、入植者からの攻撃に絶えずさらされています。オリーブ苗の配布や土地の開墾・再生を共に行うUAWCのプロジェクトは、土地を守ることに非常に重要な役割を果たしています。
【3分10秒】農民・シャヘル・バニ・マネさん
アクラバ村の農民を代表して感謝の気持ちを述べたい。入植者からの激しい圧力にさらされている彼らのような農民を守るため、地元の団体や国際的な団体が積極的に関わることが大切です。農地に行き来し、土地の開墾や手入れを行うことができるよう、農道を開いていくような支援も希望します。今年のオリーブの作柄は質、量ともによかったですよ。これもしっかり耕して土を肥沃にしてオリーブを大事に育ててきたからです。
【4分45秒】農民・ユーゼッフ・ダイリエさん
2012年11月、パレスチナは国連のオブザーバー国家として正式に認められました。しかし、それ以降も我々の状況は何ら変わっておらず、むしろ悪化しているくらいです。イスラエル軍によって守られている入植者たちからの攻撃はより一層激しくなり、パレスチナ自治政府に対してもイスラエルとの境界を認めさせ、一部を放棄させようとする圧力が強まっています。(以上、動画抄訳)
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