レポート

パレスチナからのアピール 「イスラエルによるパレスチナ農民への暴力行為に終止符を!」

2015年1月20日

パレスチナのオリーブオイルの出荷団体、パレスチナ農業開発センター(UAWC)から、イスラエル人入植者によるパレスチナ農民への暴力行為に反対する署名活動への協力を求めるアピールが届きました。

 

アピールにあるように、ヨルダン川西岸地区では入植者による暴力行為が頻発しています。1月9日~10日にも西岸地区南端のマサファー・ヤタ村で345本ものオリーブの木が切り倒されました。被害規模が大きいこと(345本)、滅多にない雪嵐に乗じての卑劣な行為であること、切り倒された木の一部は昨年10月に海外支援者が泊まり込みで収穫を手伝ったものであることからこのようなアピールを出しました。

 

 

 

 

【アピール】 イスラエルによるパレスチナ農民への暴力行為に終止符を!

 

[box type=”shadow”]数日前にパレスチナを雪嵐が襲ったが、農民の苦労は雪嵐だけではなかった。マサファー・ヤタ村の農民が所有するオリーブの木を、スシヤ入植地のイスラエル人たちが1月9日に45本、10日にさらに300本、計345本切り倒したのだ。すべての木に世代から世代へ引き継がれた思い出が刻まれている。パレスチナにおいてオリーブの木は歴史そのものだ。

 

マサファー・ヤタはヘブロンの南方24キロに位置し、19のベドウィン(遊牧民)の小さな集落からなる。エルサレム応用調査研究所(ARIJ)によると、マサファー・ユタ村の総面積は約3,600ヘクタール、住民の90%は農業従事者であり、農業や牧畜が主な収入源となっている。

 

ソシア村に住む農民でUAWC農業委員会メンバーであるイッサ・アルボール(70歳)は、「農地と農民に対するイスラエル人入植者の野蛮な暴力行為は、パレスチナ人の立ち向かう力を逆に強めている。思い出と労働の成果も木と一緒に失われたが、引っこ抜かれた本数以上にオリーブを植えていく。決してこの土地を離れない。

 

占領するイスラエル人がパレスチナ農民の権利を侵害し、財産を攻撃するのは初めてのことではない。2014年前半、イスラエル軍と入植者は8,480本の木を引き抜いた。その大半がオリーブの木である。また、国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、2014年度、西岸地区では入植者によるパレスチナ人への暴力行為は12月中旬までに320件も発生している。

 

賛同署名してくれた団体・個人はスシヤ入植地の入植者の卑劣な暴力を非難する。そして、国際社会と人権団体に対してパレスチナ農民の権利、とくに食料主権を守ることを呼びかけるものである。パレスチナ農民と農業部門に対するイスラエルの暴力に終止符が打たれるように、すべての人権団体、活動家や社会正義運動家に声をあげるよう呼びかける。不法入植地建設を目的とする土地没収、木の切り倒し、肉体的・言葉による暴行、生産財の破壊にNo!の声をあげてください。[/box]

 

UAWC広報担当のルバ・アワダラさんは「こうした許しがたい暴力行為、人権侵害が日常的に起きている事実を世界中の多くの人に知ってもらいたい。そして、アピールに賛同する方はぜひUAWCのウェブサイトで賛同の意思を表明してもらいたい。世界中でこれだけ多くの人がパレスチナ農民の苦労と困難に関心を寄せて応援しているか、彼らに伝えたい」と話しています。

 

下記URL(英語)で賛同署名を集めています。みなさんの応援の気持ちをぜひパレスチナの農民に届けてください!

 

賛同方法について

①UAWCのウェブサイト(英語)にアクセスしてください。アピール内容は上記のとおりです。

International Call to End Israeli Violations against Palestinian Farmers

②下部にある「Support」をクリックすると署名欄につながります。

③記入方法について

Please Fill The Following To Support The Farmers (農民を支援する方は次の欄にご記入ください)の下にある各項目にご記入ください。

Full Name(氏名)

E-mail(メールアドレス)

Organization(所属団体)

Job Title(役職)

TEL(電話)

FAX(ファックス)

Celluler(携帯番号)

必要と思われる項目のみで結構です。また、所属団体の後ろにJapanと付記していただくと日本からの賛同だとわかります。

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