【バナナニュース241号】台風ヨランダ復興支援完了報告
2013年11月にフィリピン中部を襲った台風30号(フィリピン名:ヨランダ)には、日本、マスコバド糖でつながる韓国、ドイツ、フランス、スイスの生協、フェアトレード団体から多額の募金が寄せられました。日本国内で集まった義援金のうち21,248,616円が、オルター・トレード社(ATC)により、パナイ島、ネグロス島、ボホール島のバランゴンバナナやマスコバド糖用サトウキビの生産者に対して緊急支援(食料は一般住民にも配布)と産地の復興支援に活用されました。
このうち、もっとも被害が大きかったパナイ島での163名のバランゴン生産者に対する復興支援活動を写真でご紹介します。
○バナナ生産復興のためにバナナの苗22,700本、元肥として鶏糞112トンとマッドプレス(サトウキビの搾りかす)40トンを配布しました。
○倒伏したバナナを片付けるためにシュレッダー(裁断機)1台、生産者全員にボロ(山刀)を支給しました。このほかにも各産地にバナナを植え付けるための鋤が配布されました。
○バナナ生産に効果が高いと言われているミミズ堆肥(家畜の糞やバナナの茎など植物の残渣をミミズに食べさせてその糞を有機肥料とする)を、生産者たちが自分たちで生産できるように小規模プラントを設置し、技術研修を実施しました。
○自家消費用として、かぼちゃ、大根、オクラ、ニガウリなどの種を配布しました。収穫できるまでの1年間、バナナからの収入は期待できないので、2-3ヶ月で育つ野菜は貴重な食料となりました。
○せっかく植え付けたバナナの苗も雨水頼りの地域では枯れてしまうケースがありました。そのため、農業用水の確保が課題として挙がってきました。その対策として手押しポンプや自転車揚水型ポンプ計9基を設置し、地下水を汲み上げて農業用水として利用することができるようにしました。
〇バラサン町サルバシオン村では太陽光パネルを使った灌漑用水システムも設置しました。初期投資はかかりますが、一定規模の用水量を確保でき、その後の維 持費が安く環境にも優しいためパイロット事業として施工しました。太陽光で地下水を汲み上げて丘陵地にあるタンクに貯水し、パイプで畑に水を送る仕組みです。これにより約20世帯が恩恵を受けることができる見込みです。
〇フィリピンの農村ではサルバシオン村のように電気や水道などのインフラが整備されていない地域がまだ広く残っています。水は飲料水として、電気は家庭の照明、ラジオやテレビ、携帯電話の充電などに活用されるなどライフラインとしても貴重です。
生産者の努力により回復したバランゴンバナナ生産ですが、残念ながら昨年11月に台風により再度被害を受けてしまいました。しかし、ミミズ堆肥プラントや灌漑施設、ソーラーパネルは現在も稼働しています。
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