食のギャラリー/エコシュリンプ「トルティーヤ」

2025年1月6日

エコシュリンプのれんこんはさみ焼き

2025年1月6日

秋冬レシピ

オンラインセミナー「パレスチナのオリーブ生産者は今2024」アーカイブ

2024年12月20日

12月19日開催のオンラインセミナー「パレスチナのオリーブ生産者は今2024」の動画と使用した発表資料をご覧いただけます。

ご興味・ご関心のある方がいらっしゃいましたら、ぜひ広めていただけると幸いです。

ヨルダン川西岸地区の人びとが置かれている現状について

【報告者】パレスチナ農業開発センター(UAWC)代表 フアッド・アブサイフ氏

データ全体は、こちらからご確認いただけます。


②2023年10月以降のオリーブ生産者の状況と2024オリーブ収穫について

【報告者】アルリーフ社(パレスチナ農業復興委員会PARCのフェアトレード事業会社)

代表 サリーム・アブガザレ氏

データ全体は、こちらからご確認いただけます。

※UAWC、PARC は農民を支援する NGO で、(株)オルター・トレード・ジャパン(ATJ)が輸入してい
るオリーブオイルの出荷団体でもあります。

PtoPNEWS vol.65

2024年12月19日

PDFファイルダウンロードはこちらから→PtoP NEWS vol.65

食のギャラリー/オリーブオイル「ヨーグルトディップ」

2024年12月15日

【バナナニュース357号】ブハイ村のジャマルディン夫妻 ~同じ志を持った人々と互恵関係を結ぶバランゴンバナナ~

2024年12月6日

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑨(不定期で掲載します)~

多様な作物を栽培している生産者(前号356号参照)として、ジャマルディン夫妻の圃場を視察するため、ミンダナオ島コタバト州ブハイ村を訪問した。

【ブハイ村から圃場までの様子】

ブハイ村には多くのイスラム教徒が暮らしており、アラビア文字が散見される居住地区を抜けた先にジャマルディン夫妻の圃場がある。お二人は素朴な温かい笑顔で迎えてくれた。

ジャマルディン夫人と同じく、村の女性はヒジャブを着用している。

【圃場の作物】

約1ヘクタールの圃場にバランゴンバナナとコーヒーを中心に、ドリアン、ゴム、サトウキビ、キャッサバを植えている。バランゴンバナナの収入を何に使うのか尋ねたところ、「6人の子どもたちを大学に行かせるために使いたい。一番下の子は9歳。まだまだ頑張らなければならない」と回答があった。バランゴンバナナは買取価格が変動せず、頑張って植え付けた分がそのまま収入になるから良いと言う。

<バナナとコーヒー>

ジャマルディン夫妻はバナナとコーヒーをメインに混植している。

ジャマルディン夫妻が「一番下の子はまだ9歳だから、自分たちの余暇などについてはあまり考えられないかな」と話していたら、ドンボスコ財団のベッツィ事務局長が「コーヒーの品質を高めて、パリで開催される大会で勝ちなさい。実際にドンボスコ財団でも生産者2名が表彰されている。品質が高くなれば、バイヤーは自ら買取価格を上げる」と叱咤激励があった。

<ドリアン>(写真赤丸部分)
現地を訪問した際は、ドリアンの木の下、特に実の下には居ないように注意!ドリアンの実は重く、硬い表皮が尖っているため、落下したドリアンに直撃されると大変危険です。

<ゴムの木>

天然のゴムの木から、ゴムの採集は木の表皮を削り、樹液を小さなお皿に貯める。樹液は柔らかい固形になる。

ある程度の量が確保されたら、収穫/出荷を行う。因みに、ゴムの集荷場は馬糞のような臭いがする。生産者にとってはお金の匂いでもあるから、「not bad smell(悪くない香り)」とのこと。

夫妻にとって、バランゴンバナナという化学合成農薬不使用の作物の売り先があることが有難く、「日本の皆さんと繋がれたおかげで、化学合成農薬を使わずに栽培していることで、自分自身にも自然にも優しいこと」とコメントがあった。国も宗教も越え、同じ志を持った人々と互恵の関係を結ぶバランゴンバナナがある。

<バナナ担当者小島が産地で見聞きしてきたことを連載中!>

~バナナ担当者小島の出張見聞録①~

~バナナ担当者小島の出張見聞録②~

~バナナ担当者小島の出張見聞録③~

~バナナ担当者小島の出張見聞録④~

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑤~

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑥~

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑦~

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑧~

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よろしければ、このニュースを読んだ感想をお聞かせください。
生産者へのメッセージは生産者に伝えていきます。よろしくお願いいたします。
なお、すべての質問項目に関してご回答は任意です。

マスコバド糖黒みつで作る♬コーラ風ドリンク

2024年12月4日

食のギャラリー/塩「塩レモン」

2024年11月30日

トマトのピクルス

2024年11月29日

ローストポーク マスコバドソースがけ

2024年11月29日

12/19(木)開催 オンラインセミナー「パレスチナのオリーブ生産者は今 2024」

2024年11月25日

1 年以上にわたり続いているガザ地区での大量殺戮。パレスチナのオリーブオイルの産地、ヨルダン川西岸地区でもイスラエル軍や入植者によるパレスチナ人に対する暴力が頻発し、オリーブ生産者は日常的に暴力への恐怖や不安にさらされ、移動も極端に制限された生活を強いられています。


昨年に引き続き、オリーブの収穫シーズンを迎えた現地から、イスラエル占領下の生産者の状況を伝えてもらうセミナーを開催します。無料でどなたでもご参加いただけます。

【日時】2024 年 12 月 19 日(木)19 時〜21 時

【報告内容】
①ヨルダン川西岸地区の人びとが置かれている現状について
②2023年10月以降のオリーブ生産者の状況と2024オリーブ収穫について

【報告者】

パレスチナ農業開発センター(UAWC)

代表 フアッド・アブサイフ氏

アルリーフ社(パレスチナ農業復興委員会PARCのフェアトレード事業会社)

代表 サリーム・アブガザレ氏


※UAWC、PARC は農民を支援する NGO で、(株)オルター・トレード・ジャパン(ATJ)が輸入してい
るオリーブオイルの出荷団体でもあります。
※各報告にはアラビア語・日本語の逐次通訳が付きます。

■参加方法について
・オンライン会議ツール Zoom を利用したウェビナーとなります。
・参加費無料ですが、事前登録が必要です。ご登録は専用フォームからお申し込みください。
・ご登録者はアーカイブが視聴できます。当日参加が難しい場合はご利用ください。

■本セミナーに関するお問合わせ先
お問い合わせフォームまたは、電話:03-5273-8176までご連絡ください。
(株)オルター・トレード・ジャパン広報室(担当:小林、上田)

【共催】株式会社オルター・トレード・ジャパン(ATJ)、特定非営利活動法人 APLA

パプアのカカオ生産者協同組合がんばっています!

2024年11月18日

嗜好品と言えど、今や私たちの生活になくてはならないくらい愛されているチョコレート。日本でも数多くのチョコレート製品があふれていますよね。そこで今回はチョコレートの原料、カカオについて、今年の3月に初めてインドネシア・パプア州のカカオ生産者を訪ねた私の思い出話と共にお届けします!

カカオ豆は農産物。収穫も買い付けも一苦労

チョコレートの姿からは想像がつきにくいかもしれませんが、原料となるカカオ豆は農産物です。収穫毎に味も香りも僅かですが異なってきます。そんなカカオがなる畑を案内してくれたのは、パプア州の州都ジャヤプラから車で2時間ほどのところにあるブラップ村に住むメサクさん。彼は、昨年ブラップ村で立ち上がったカカオ生産者協同組合のメンバーです。メサクさんの畑はしっかり手入れされていることが一目でわかります。木々の間の雑草や茂みを刈ることで、カカオの木が十分な太陽の光を浴びることができるようになり、カビなどの病気から豆を守れるのだそうです。

メサクさんの手入れされた畑

しかしカカオ畑の中はまるで天然のサウナのようで、暑さに慣れていない私は立っているだけで汗ダラダラ、喉カラカラになるような暑さ!おまけにおよそ1ヘクタールの畑には、カカオの他にもバナナやココナッツ、バニラまで盛りだくさんで手入れをするのも大変なはずなのですが、「カカオ畑は子育てと同じで、手をかけないときちんと育たないんだよ」とメサクさんは教えてくれました。

ナタで収穫を体験させてくれたメサクさん

こうして暑い畑の中での収穫作業ののち、集まったカカオの実を割って中のぬれ豆を発酵・乾燥させるのですが、一つの実からとれる乾燥豆はたったの30gほど。チョコレートの原料へと加工するため
には、まとまった数量が必要になるため、生産者たちが日々カカオ畑を手入れすることはとても大切なのです。

収穫だけでなく、豆の買い付けも簡単なものではありません。買い付けも組合のメンバーが担当しています。舗装なんてされていない山道を、トラックや小回りのきくオートバイで村々へ買い付けに行きま
す。生産者たちが手間ひまかけて発酵・乾燥させた豆を買ってくるわけですから、運ぶ途中で雨に濡れるなんてご法度。急なスコールにはすぐさま用意していたビニールシートを被せて豆を守ります。

収穫されたカラフルなカカオの実

協同組合のこれから

ただ、なかなか豆が集まらないことが悩みの種。換金作物としてカカオを定期的に収穫してくれる生産者も増えてきている一方で、基本は加工が必要なカカオよりも、すぐに食べることのできる作物
や果物の収穫が優先だったり、広大な自然の中に点在するカカオ畑での収穫作業は決して楽なものではないため、実がなっていても収穫されずに放置されているカカオ畑もちらほらあり、「もったいない…」ともどかしさを感じることもありました。
ですが、カカオ生産者協同組合のみなさんは一生懸命です。組合の代表であるヤフェットさんは、「カカオ事業を通じて、外から人がきてくれて知り合えることは幸せ。ゆくゆくは組合としての倉庫や事務所をつくりたいんだ」と語ってくれました。また、組合の専務理事であるジョンさんは、なかなか豆を収穫してくれない生産者がいる状況に対して、「生産者が自ら豆を販売したいと思えるシステムであり続けなければいけないし、彼らとの信頼関係を築いていくためにも、しっかり買い続けなきゃいけないね」と話していました。

カカオをとりまく環境は、昨秋ごろから大きく変化し始めました。カカオ豆の主産地である西アフリカでの不作が国際的な価格高騰をもたらし、その影響は遠く離れたインドネシア・パプア州にも及んでいます。パプアの外からきた新しいバイヤーが豆の買い付けに参入し始め、価格は昨年の同時期に比べて3倍強にまで上がっています。

パプアのカカオ産地の風景

初めて訪れた私をあたたかく迎え入れてくれたパプアの人たち。大自然の恵みの中で狩猟採集をしてきた彼らの生活に、この価格競争がどんな風に作用していくのか。あらためて今回のパプア訪問は背筋が伸びる思いとなりました。

菅野桂史(すがの・けいし/ATJ)

【バナナニュース356号】森林保全に繋がるバランゴンバナナ ~ミンダナオ島コタバト州マキララ~

2024年11月7日

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑧(不定期で掲載します)~

※【お詫び】印刷版のニュースにて掲載した上記の写真はコタバト州マキララ地域ではなく、コタバト州バニシラン地域の写真でした。写真はありませんが、マキララ地域でも環境保全活動を行っています。

バランゴンバナナはどこの産地でも自然を守りながら栽培されているが、ミンダナオ島コタバト州では特に森林保全を意識して栽培されている。上の2枚の写真は同じ場所を撮影したものだが、左の写真は剝き出しの表土にバナナや果樹を植えたばかりで、右の写真は植えた作物が育った後のもの。剝き出しの表土が緑化していることがわかる。

コタバト州の出荷責任団体であり、フィリピン最高峰のアポ山の中腹にあるドンボスコ財団は、アポ山の森林保全を1つの活動目標にしている。多くの生産者はドンボスコ財団からの支援もあり、バランゴンバナナを含むドリアン、マンゴスチン、ランブータンなど多種多様な作物を植付けている。混植は、フィリピンで多発する乾燥、豪雨、強風などから作物を守るため、圃場の作物が全滅するリスクの低減にもなる。その中で、バランゴンバナナの強みは定期的な買取りと予め決まっている買取価格であり、生産者は一定の収入を確保して、家計の目途を立てながら、地元の自然環境を守ることができる。

生産者が植えている多種多様な作物

・多種多様な作物がある中で、バランゴンバナナの強みは定期的な買取と予め決まった買取価格。一定の収入の確保が可能になり、家計を立てやすくなる。極端な事例だと、出荷までに7年かかるパルカッタという木材の売値が大きく下がり続けており、今年はなんと木1本が300ペソ(約810円)でしか売れなかった。一方では、コーヒーやカカオのように国際価格の高騰を受け、買取価格が上がった作物もある。

・買取価格とは関係なく、多種多様な作物の植付けは圃場の作物が全滅するリスクの低減にもなる。例えば、2023年から2024年のエルニーニョ現象による乾燥/干ばつで、ミンダナオ島レイクセブの地域ではとうもろこしが不作気味だったが、バランゴンバナナは豊作であった。一方で、雨季には豪雨、強風でバランゴンバナナが株ごと倒れ、数量を落とすことがある。

パルカッタ:中央の白い2本の木

コタバト州の緑化 Before/After
生産者が農作物を植付ける前と後の航空写真。BeforeはGoogle Mapの航空写真、Afterは同じ場所をドローンで撮影。

エルマーさんの圃場

シャハミさんの圃場

エミリオさんの圃場
ボビーさんの圃場

出荷責任団体:ドンボスコ財団について
ドンボスコ財団は1994年に設立し、今年で30周年を迎えた(バランゴンバナナは2013年より開始)。バランゴンバナナを含む多種多様な作物の植付けを通して①自然環境の維持・回復、②安定した収入の確保、③企業的な生産様式に対する具体的な代替案の提示をしている。

ドンボスコ財団は生産者支援や広報活動を精力的に行っており、生産者への研修と支援(苗や肥料、道具の供給)、および、売り先の提供、化学合成農薬を用いない病害対策の研究、女性のエンパワーメント活動など、その活動は多岐に渡る。過去には、多国籍企業のプランテーションの進出を防ぐため土地の購入と個人の生産者への分配を行ったり、ドンボスコ財団を含む市民組織や畜産業界の陳情によりコタバト州では農薬の空中散布を禁止する条項を含む環境規定に関する条例が制定に関わったりした。

ドンボスコ財団の敷地は事務所だけでなく、バランゴンバナナの圃場、他作物の研修用圃場、牛やウサギの畜舎、たい肥センター、教会などが併設されている。

今後は、メディテーションセンターや、敷地内に流れている小川を利用した小水力発電設備の設置を計画している。将来的にはソーラーや地熱発電も挑戦する予定。

<バナナ担当者小島が産地で見聞きしてきたことを連載中!>

~バナナ担当者小島の出張見聞録①~

~バナナ担当者小島の出張見聞録②~

~バナナ担当者小島の出張見聞録③~

~バナナ担当者小島の出張見聞録④~

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑤~

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑥~

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑦~

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よろしければ、このニュースを読んだ感想をお聞かせください。
生産者へのメッセージは生産者に伝えていきます。よろしくお願いいたします。
なお、すべての質問項目に関してご回答は任意です。

PtoP NEWS vol.64

2024年10月19日


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PtoP NEWS vol.64

PtoP NEWS vol.63

2024年10月15日


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PtoP NEWS vol.63

【バナナニュース355号】 レンジで簡単!マグカップバランゴンバナナケーキ🍌

2024年10月8日

バナナは、食物繊維や、抗酸化作用のあるポリフェノールやビタミン、良質な睡眠を促す必須アミノ酸のトリプトファンなど、身体に役立つ成分がたっぷりで、天然のサプリとも言われます。

また、その様々な成分から、スポーツドリンク並みの疲労回復効果があるとも。ご紹介するレシピは、マグカップに入れたバランゴンバナナと材料を混ぜてレンチンするだけのとっても簡単なバナナケーキです。是非、朝食やお子様のおやつにお試しください。お好みでチョコチップやレーズン、ナッツなどを加えても美味しくいただけます🍌

<材料>(1人分)

・完熟のバランゴンバナナ:1/2本~1本(1本の場合は量が少し多くなりますので耐熱ボウルの使用がおすすめです)

・卵:1個

・オリーブオイル(他のオイルでも可):小さじ1

・ホットケーキミックス:大さじ4

・マスコバド糖(他の砂糖も可):大さじ1

<作り方>

  1. バナナを大きめのマグカップに入れてフォークなどでつぶす。(小さな塊は残ってもOK。バナナの一部を輪切りあるいはダイス状にカットしてレンチン前に上にのせたり混ぜたりしてもOK)。
  2. 1.に卵とオリーブオイルを入れて混ぜ、ホットケーキミックスとマスコバド糖も入れてよく混ぜる。
  3. 500Wのレンジで約2分30秒加熱する。生っぽさがある場合は、追加で数十秒加熱する。

※レンジ中はかなり膨らみますので大き目のマグカップの使用推奨です!

バナナ1/2本の場合はふわふわな食感に。1本の場合は冷ましてからお召し上がりください。しっとりとした食感が楽しめます。

\ この他にもバランゴンバナナを使ったおすすめレシピを紹介中です♪ /

<今月のおいしい!>社員食堂の人気メニュー

2024年10月3日

「今月のエナック!(おいしい)」は、エコシュリンプの製造から出荷までを担っているオルタートレード・インドネシア社(ATINA)の社食です。

※「エナック」はインドネシア語で「おいしい」という意味です。

ATINAは設立以来、従業員に対して昼食と夕食を無料で提供しています。品質の高いエコシュリンプを生産するには労働者の健康が大切という考えからです。4人の料理人とアシスタントが、エビの収獲日には180人分の昼食、80人分の夕食を用意します。

今日(2024年7月3日)の昼食は、皆が大好きなラウォンという牛肉スープです。東ジャワの代表的な料理として知られています。ラウォンは通常、アヒルの塩漬け卵であるテロル・アシン、そして納豆に似た揚げテンペ、えびせんのようなクルプックと一緒に食べます。では、料理を一つ一つご紹介しましょう。

1)ラウォン(黒いスープ)

主な調味料として黒いケルアック(マングローブの湿地に自生するケパヤンの木の実)を使うことで、スープに濃い色とナッツの風味を醸しだします。牛肉は柔らかくなるまでじっくりと煮込み、いろいろなスパイスとハーブを煮出した濃厚でコクがあるスープと食べます。

【材料】

牛肉(カルビを使うとなおよい)、ケルアック*、キャンドルナッツ*、ガランガル*、コリアンダー、ニンニク、ショウガ、赤唐辛子、レモングラスの茎、ダウンバワン(葉ネギ)、塩、砂糖

【レシピ】

〇お肉の用意

・肉を柔らかくなるまで茹でて、好みに応じて大きく切ってニンニク、コリアンダー・パウダー、塩で味付けしてさらに炒める。

〇スープの作り方

①まずクルアックの実を取り出し、お湯に10分間浸す。

②用意した3つのスパイス*をすりつぶし、クルアックと混ぜて炒める。

③水にスパイスを混ぜて、塩と砂糖を加えて沸かす。

④沸騰したら、切ったネギを加える。お好みで、炒めたネギ、生のもやし、サンバル(チリソースの一種)や赤唐辛子を添えて好みの味に味変する。

2)テンペ

【材料】テンペ、ニンニク、ターメリック、コリアンダー、塩

【レシピ】

①テンペを厚さ1.5~2cmに切る。

②ブレンドしたスパイスと塩を入れた水に5-10分ほど漬けて味付けしたテンペを炒める。

3)アロル・アシン(塩卵)

【材料】アヒルの卵、にんにく、塩

【レシピ】

・ニンニクを加えた塩水にアヒルの卵を10-14日塩水につける。茹でて出来上がり。

シェフのブ・インドリさんのコメント:ラウォンは仕込みに時間がかかるけど、皆が美味しいと言ってくれるので嬉しいです。少なくとも月に一度は新しいバリエーションの料理を紹介しています。みんながいつも健康で、私たちの料理を気に入ってくれることを願っています

従業員のコメント:提供される料理はおいしい。バリエーションが豊富で、毎日メニューが変わるので飽きません。

社員食堂では社員がワイワイガヤガヤ食べています。お昼休みは1時間ありますが、昼食後は15分間のお祈りをして身も心もリフレッシュしてから午後の仕事に戻ります。

取材:ATINAソーシャル・メディア・チーム

まとめ:小林和夫(ATJ広報室)

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◆コラム「今月のおいしい!」では、産地の食事や食文化について紹介していきます。
前回の記事はこちら→<今月のおいしい!①>基本は「パペダとおかず」
カカオの産地、インドネシア・パプア州の先住民族にとって古くからの主食「パペダ」について紹介しています。

【バナナニュース354号】LUFISFAの生産者、干ばつ、台風、大雨、突風にも負けず

2024年9月11日

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑦(不定期で掲載します)~

バランゴンバナナの産地の1つであるフィリピン・ネグロス西州シライ市ランタワン地域でバナナを育てているのは、LUFISFA(Lantawan Upland Farmers Integrated Social Forestry Association=ランタワン高地生産者統合型社会林業組合)の皆さんです。

LUFISFAの皆さん(生協の青果担当者を交えた現地視察の際に撮影)

ランタワンは国有地で、LUFISFAのメンバーはフィリピン環境天然資源省(DENR)から国有地に住んで耕す権利を得て、環境に優しい農業や植林などの活動をしています。例えば、バランゴンバナナや他の農作物を栽培する時は化学合成農薬を使用せず、唐辛子などで作った有機スプレーを活用しています。

近年のネグロス島の天候は厳しく、2023年8月頃よりエルニーニョ現象による干ばつがあり、干ばつ状況が終わった直後の2024年6-7月には土砂降りや突風に晒されました。

<生産者エルマーさんの圃場>

切れ切れの葉っぱ:ひらけた場所に圃場があったため、特に風の影響を受け、葉っぱが切れ切れに。葉が切れ切れになると光合成しにくくなり、バナナの生育が鈍化したり、出荷基準のサイズまで育たなかったりします。

LUFISFAのメンバーも「ようやく干ばつが終わり、さぁ、収穫だと思ったのに、次は大雨や突風が来て、バナナの一部が倒れてしまった。干ばつ時に土に残った栄養も土砂降りでは流されてしまう」とコメント。現在は干ばつでバナナの幹が弱っていることもあり、簡単に倒れます。それに加え、乾季から雨季に発生する、皮に赤いアザをつくる赤さびの被害もひどく、廃棄率も上がっています。

<エディさん圃場>

倒れたバナナ①
もうすぐ収穫だったのに。右下の地面に落ちたバンチ(バナナの房)があります。
倒れたバナナ②
赤さびの見学中。赤さびは雨季に起こりやすく、表面がザラザラしたアザになります。

<マーティさんの圃場>

バランゴンバナナは傾斜地を有効利用できて良いと言われます。丘が風よけになり、風の影響も少しマシなようです。

栽培環境は厳しくもありますが、LUFISFAの皆さんのモチベーションは高く、組合委員長のマリベルさんと農業指導担当のレネボイさんは「しっかりバナナの面倒を見て、数量・品質共に良好なバナナを届けたい」と意気込んでいました。

植付け:通常はスコップを使います。台風、大雨、突風に負けませんように。

<バナナ担当者小島が産地で見聞きしてきたことを連載中!>

~バナナ担当者小島の出張見聞録①~

~バナナ担当者小島の出張見聞録②~

~バナナ担当者小島の出張見聞録③~

~バナナ担当者小島の出張見聞録④~

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑤~

~バナナ担当者小島の出張見聞録⑥~

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よろしければ、このニュースを読んだ感想をお聞かせください。
生産者へのメッセージは生産者に伝えていきます。よろしくお願いいたします。
なお、すべての質問項目に関してご回答は任意です。

【動画】安全やおいしさを守る「監査人」の仕事

2024年8月28日

今回は、インドネシア第2の都市、東ジャワ州の州都スラバヤ市の南隣にあるシドアルジョ県で監査人をしているマルジュキさんの仕事を紹介します。

生産から加工、輸出まで一貫管理されているエコシュリンプ。
エビの養殖池では、決められた養殖基準が守られているか定期的に監査を行っています。その役割を担っている監査人は、安心・安全なエコシュリンプをお届けするために欠かすことができません。

シドアルジョ県の生産者は93名*で、池の総面積は約1,900ha*あり、東京ドーム約406個分にのぼります。これらを14名の監査人で担当しており、日々生産者の養殖池を周り、養殖から収獲までの各工程のあらゆる事をチェックしています。

*24年7月時点

収獲されたエビのチェック

監査人の仕事は多岐に渡ります。エビ養殖についての幅広い知識が必要なのはもちろん、生産者との信頼を築き、良好な関係性を維持していくことも大切な仕事の1つです。あまり表に出ることがない監査人の仕事ですが、エコシュリンプを支えるとても重要な存在です。

水質検査の器具で生産者にも水質の状況を伝える
妻のエティ・スマニシさんと娘

マルジュキさんは家に帰れば可愛い娘さんが待っている1児のお父さんでもあります。
毎日早朝5時にはまだ薄暗いなか仕事に出かけますが、朝のお祈りの後は子どもが学校に行く仕度を手伝ってから出かけるのが日課なのだとか。

\ マルジュキさんは今日も養殖池に向かいます! /

エコシュリンプ産地の今を伝える動画は、今後も定期的に配信予定です。 次の動画も楽しみにお待ちください!

第一弾は、こちらから→ 粗放養殖ってどんな養殖?生産者が語る、その難しさやこれからの課題

第二弾は、こちらから→ エコシュリンプ生産者に聞いてみた!~課題や悩み、イマドキの養殖事情~

第三弾は、こちらから→ エコシュリンプの若手生産者にインタビュー!inインドネシア・スラウェシ島~

第四弾は、こちらから→ エコシュリンプを支える「監査人」

エコシュリンプ産地の今を伝える動画は、今後も定期的に配信予定です。次の動画も楽しみにお待ちください!

▶エコシュリンプとは?

海の農業 ゲランドの塩作り

2024年8月15日

ゲランドの塩というと、名前は聞いたことがあるという方も増えてきたかもしれませんね。
今、収穫の季節を迎えているゲランドの塩。奥深くて美味しい塩の世界へ、行ってみましょう。

1,100年以上続く自然と人間の営み

大西洋に突き出たフランスのブルターニュ地方。海に接する西海岸は、岩盤が露呈した荒々しい海岸と穏やかな入り江が交互に続きます。大小の入り江が入り組んだゲランド半島には、約1,800ヘクタールもの「ゲランド塩田」が広がっています。

この地で初めて塩田が整備されたのは3世紀、現在のような塩田技術は9世紀には存在したといわれています。つまり1,100年以上前から変わらぬ方法で、ゲランドの塩作りは続いているのです。

ゲランド塩田では、潮の満ち引きを利用して給水路から海水が引き入れられ、傾斜をつけて作られたいくつもの塩田を流れていきます。太陽と風により、水分が蒸発して塩分濃度が高くなり、飽和状態になったところで自然に結晶した塩を収穫します。

海と陸の間にある湿地で、海や太陽といった自然の営みに塩田という技術を組み合わせるのは、まさに海の農業。塩職人は塩田に毎日足を運び、陽射しや風向きなどを見極めながら仕事を進めています。収穫後、塩は保管庫に集められ、大きな山の状態で最低でも1年以上寝かせて余分な水分を取り除いてから、粗塩は袋詰め、細粒塩は粉砕などを経て完成します。

体も心も満たすミネラル豊富な天日塩

塩職人は、ラスと呼ばれる5m近い長さのトンボ状の道具を使って塩を収穫します。わずか水深数cmとなった塩田で、5m先にあるラスの先端を操り、底をえぐらないように塩だけを寄せ集めるのは職人のなせる技。収穫期の6月中旬から9月中旬まで、塩田の至る所に寄せ集められた塩の白い山ができあがります。

自然界のエネルギーが凝縮されたともいえるゲランドの塩は、マグネシウムやカルシウムなど塩化ナトリウム以外のミネラルも含みます。角がなくまろやかで奥行きのある味わいは、料理にうまみを与えながら、素材の味を引き立ててくれます。下準備から仕上げまで、ジャンルを問わず、さまざまな料理に使ってお楽しみください。

ゲランド社のスタッフ、フレデリックさんに聞きました!

現在まで脈々と受け継がれているゲランドの塩。近年の収穫状況や塩職人について、サリーヌ・ド・ゲランド社(以下、ゲランド社)のスタッフ、フレデリック・アモンさんに聞いてみました。6月30日時点、ゲランドでは昨年の2023年10月から毎日のように雨が続いており、今年の収穫はまだ始まっていないとのこと。一方、一昨年の2022年は晴れが続いたこともあり、例年の3倍もの収穫量となって保管場所が足りず、臨時の保管場所を作りました。収穫量が増えても、収穫は塩職人の手による人力のみで体力勝負。塩職人たちの体力が限界を超えないよう、その年の収穫量を調整したほどでした。天候や湿度、季節風など条件が絶妙に揃って成り立つゲランドの塩作りですが、天候不順の影響も否めません。

また、日本ではさまざまな第一次産業の作り手が減る中、ゲランドの塩職人はどのような状況にあるのかを聞いてみると、後継者を育成するためにゲランド社が設立した塩職人の学校には、IT企業で働いていた人や元為替トレーダーなども来ているとのこと。「都会での仕事」に疲れ、また違和感を覚え、自然に寄り添った生き方として、ゲランドの塩職人を選択する人たちがいるのです。これまでゲランドの塩職人と市民たちは、塩を作る技術の工業化や大量生産・消費、ゲランドでのリゾート開発などから、伝統産業と生態系を守り続けてきました。その想いは次の世代に受け継がれています。

大麻真衣子(おおあさ・まいこ/ATJ)