【PtoP NEWS vol.26 ここが知りたい!】オリーブオイルの品質
お店に並ぶオリーブオイル、どれを選ぶかとても悩ましい商品の一つではないでしょうか。
地中海沿岸地域を原産地として紀元前から栽培されるオリーブ。
オリーブの搾油技術が確立するまでは「貴重品」として扱われていたこともあり、偽の品質表示などが絶えず、古代ローマ時代からすでに「格付」が存在していたといわれています。
第二次世界大戦以降、戦争で産地が荒れたスペインやイタリアの農業復興の目的で「国際オリーブ協会(IOC)」が設立され品質規格が設けられましたが、それでも品質偽装が絶えず、その規格や官能検査基準の甘さを指摘する声もあるようです。
オリーブオイルにもワインのように「ソムリエ」がいます。
絶対的な優劣はつけず、オリーブオイルが持つ香り、風味のなかにディフェット(欠点)がないかを確認し、そのオイルがどんな料理に合うのかを判断します。
ちなみに、オルタート・レード・ジャパンが取り扱うパレスチナのオリーブオイルの産地では、「何と言っても、自分の畑で採れたオリーブからとったオイルが一番!」と、搾りたてフレッシュなオリーブオイルよりも時間をおいて落ち着いた状態のものを好み、大地の恵みを余すことなく味わっている生産者もいます。
出会ったオイルの風味を感じ、どんな料理に合うか想像しながら使ってみるのも楽しいですね。
山下万里子(やました・まりこ/ATJ)
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