レポート

ネグロス東州ホマイホマイ村、地震発生から2年が過ぎて・・・

2014年5月13日
2012年3月、地震の被災者たちが東日本大震災被災者のためにキャンドルデイ

2012年3月、ホマイホマイ村の人びとは東日本大震災被災者のために、同じ被災者としてキャンドルを灯して祈りました。

ネグロス東州で強い地震があったのは2012年2月でした。バランゴンバナナの産地があるギフルンガンのプラナス村やホマイホマイ村では、土砂崩れの被害が大きく、多くの人びとが土砂に埋まって亡くなったり行方不明になったりしました。プラナス村のバランゴンバナナ生産者の子ども2人も土砂に埋まって犠牲者となりました。ATCは、日本からの支援を受けて、緊急救援そして復興支援活動を行ってきました。
ホマイホマイ村の小学校は建物が壊れただけでなく、学校があった場所は地震の影響で地盤がゆるみ危険区域となりました。ATCはまず仮設棟を建てるための資材の提供などを行い、子どもたちが仮設の校舎で勉強できる環境をつくりました。そして地方行政と協力して、ホマイホマイ村で安全な場所を確保して新しい校舎を建てなおす計画を進めました。

安全な新しい教室で勉強するホマイホマイ村の子どもたち

安全な新しい教室で勉強するホマイホマイ村の子どもたち

地震から5か月後の2012年7月には新しい校舎の大枠が完成して、子どもたちは仮設棟から移ることができました。そして2013年3月には、新しく2つの教室が増設され、トイレや電気・水道関係の設備などが整えられていきました。さらに同じ敷地のなかに村役場やクリニックも建てられました。現在、小学1年生~6年生まで112人の子どもたちが勉強しています。

一方、緊急救援活動が一段落した2012年3月には、50人を超える村の人たちと共にATCが目指していることやバランゴンバナナ民衆交易の意義について話し合いを行いました。5月~6月末にかけては、ATCはホマイホマイ村の人びとといっしょに地域の調査を行いながら、地震後の復興をどうしていくか話し合いました。その結果、これまで以上にバランゴンバナナ民衆交易に取り組むことになりました。20人の生産者が参加して、バランゴンバナナの苗床を準備し1200株の苗をつくり、作付けをしました。ホマイホマイ村では、既存のバランゴンバナナも合わせて1900株のバランゴンバナナが育てられました。2013年11月には一回の集荷で8000本もの収穫ができるようになりました。

せっかく育てたバランゴンバナナが台風の影響で葉がボロボロになってしまいました。

せっかく育てたバランゴンバナナが台風の影響で葉がボロボロになってしまいました。

ところが11月、台風ヨランダ(台風30号)の影響で倒れたり葉がボロボロになるなかで、収量は2000本~3000本に減少してしまいました。台風ヨランダの影響からの復興作業として、牛糞の投入などが行われ、今年6月ぐらいには収量も回復してくる見通しです。

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