レポート

【バナナニュース244号】ジェイムスさんの今! ~よりよいバランゴンバナナを届けるための挑戦~

2015年6月25日

ジェイムスさんの仕事

2013年9月に来日したジェイムス・シモラさんは、ミンダナオ島のバランゴンバナナの産地の1つであるレイクセブで、バランゴンバナナの出荷責任者を務めています。現在はバランゴンバナナの収穫から買付、箱詰め、出荷までの全工程を管理しています。

レイクセブの先住民族のバランゴン生産者とジェイムスさん

レイクセブの先住民族のバランゴン生産者とジェイムスさん

「日本に行ったことにより、消費者を含めた、バランゴン交易全体を理解することができました。また、品質・数量の大切さを日本での交流を通して実感することができました。日本人は規律をしっかりと守るだけでなく、訪問したセットセンター、倉庫、追熟ムロなどでは、衛生管理がしっかりとされていました。」

 

日本でバナナの状態を確認するジェイムスさん

日本でバナナの状態を確認するジェイムスさん

日本での交流後、ジェイムスさんは日本での経験をレイクセブの生産者に共有し、品質及び安全面の重要性を生産者に伝えました。より品質の良いバナナを作るため、バナナの手入れに関する研修も改めて行いました。また、買付時点及び箱詰め時点での廃棄を減らすために、収穫後の運搬方法の向上にも取り組んでいます。

「バランゴンバナナの収穫及び運搬の見直しを行うことで、廃棄されるバランゴンバナナが減りました。また、雨季に比べると乾季はバナナ1本1本もより大きく育ち、病虫害被害も減少し、出荷数量が増えます。」

 

 

 

 

日本での交流会について

日本で熟したレイクセブのバナナとご対面!

日本で熟したレイクセブのバナナとご対面!

「生産者と消費者の交流は、お互いの経験を共有し、学び合える場であり、強固な関係性を築いていくために必要です。私は日本での交流会で、先住民族であるレイクセブの生産者が直面している課題や希望を消費者の皆さんに話しました。私たちの知識、経験を交流会では共有することができ、バランゴンバナナ栽培の難しさについて消費者の皆さんにお伝えすることができたと感じています。」

 

「また、交流は日本の消費者の皆さんにとっても新たな発見があったのではないでしょうか。例えば、バナナがどのように育つのかを知るなど。日本の子供たちが、バナナを描くように言われ、大きな木にバナナがなっている絵を描いたことを今でも覚えています。生産者と消費者の交流は、バランゴンバナナで繋がっている異なる人々が、交流を通してお互いの経験を共有し、お互いの理解を深めていく場であると感じています。」

 

日本の皆さんへのメッセージ
「レイクセブの生産者を代表して、バランゴンバナナを買い続けて下さっていることに、感謝の意を表したいと思います。長年、バランゴンバナナを買い続けて下さり、ありがとうございます。消費者の皆さんの協力がなければ、私たちの努力が無駄になってしまいます。
日本での交流が、お互いの関係の強化に繋がり、今後も私たちの関係が続いていくことを望んでいます。」

取材・まとめ 商品一課 黒岩竜太

 

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