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バナナニュース252号:バランゴンバナナが日本に届くまで⑤ ~日本輸入から追熟加工~

2016年2月5日

フィリピンを出港したバランゴンバナナは東京と大阪の港に運ばれます。輸入青果物であるバランゴンバナナは、海外からの病害虫の侵入を防ぐことを目的に、まず植物検疫を受けます。植物検疫時に、燻蒸の対象となる虫が発見された場合、青酸ガス燻蒸を受けます。青酸ガスは揮発性が高いので、果実の中に残留しにくく安全性が高いものです。

ちなみに・・・皆さんが食べている黄色く熟したバナナ、産地では未熟な状態で収穫されます。なぜなら、熟したバナナはミバエなどといった日本の農業に深刻な被害を及ぼす害虫が寄生している恐れがあるため、植物防疫法で、熟した状態でのバナナの輸入は禁止されているからです。

 通関後は、追熟加工までバランゴンバナナは温度管理がされている倉庫で保管されます。

倉庫で保管されているバランゴンバナナ

「最初にバランゴンバナナを見たときは、黒くて、汚くて、山から収穫して持ってきた!という感じがしました。それまではプランテーションで栽培されているキャンディッシュ種のバナナしか見たことがなかったので、これで本当に売れるのかと思いました。でも食べると美味しかった!」

そう話してくださったのは、バランゴン交易が始まった当初からバランゴンバナナを見てきている通関業者、株式会社上組の安岡さん。その後、バナナの手入れや収穫後の工程の改善が行われ、徐々に品質も良くなっていきました。今のバランゴンバナナは、最初の頃とは比べものにならないぐらい品質が良いとのこと。それでも、プランテーションで作られたバナナの方がきれいで、「バランゴンバナナは他社のバナナに比べ傷が多い」と当時を知らない職員からはよく言われます。

 

追熟加工するムロは神奈川県、三重県、佐賀県の3か所にあり、そこで数日間追熟加工されます。集約型のプランテーションとは異なり、産地にバラつきがあるバランゴンバナナは、なかなか同じようには仕上がりません。産地・バナナによって特徴もあるそうで、例えば標高の高い産地で収穫されたバナナは、色づきが始まるまで時間がかかるそうです。また、夏は少し青め、冬は黄色めに加工するなど、季節の変わり目はムロと連絡しながら、加工を調整しています。

バランゴンバナナの追熟加工を担当して下さっている会社の職員も、「バランゴンバナナは他のバナナに比べ、味が濃くて美味しい!」と言っています。様々なバナナを見てきている人々からも美味しいとお墨付きをもらっているバランゴンバナナ。

収穫されてからここまでの期間は約1ヶ月!長い旅路を経たバランゴンバナナが皆さんのお手元に届くまであと少しです!!

事業部商品一課 黒岩竜太

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