【バナナニュース284号】西ネグロス州パンダノン村マイケルさん ③ ~柔軟な行動力がマイケルさんの魅力です~
若手農民の研修農場を卒業したバランゴンバナナ生産者のマイケルさんを、ATJの関連団体で研修農場を軸に地域創り活動をしているAPLAのスタッフが連載で紹介しています。
マイケルさんが「最近バナナとコーヒーの混作を始めたよ」と教えてくれました。そのきっかけは、APLAが企画した、フィリピン-東ティモール-ラオスの3カ国交流プログラム(注)に参加したこと。フィリピンから4名の若手農民が参加し、マイケルさんもその一人として東ティモールを訪問しました。そこでのコーヒー栽培の技術に刺激され、今まで片手間でやっていたコーヒー栽培を今後はもっと頑張ろうと思ったそうです。
ここパンダノン村も山間部に位置しているため、コーヒーを栽培している農家がたくさんいます。コーヒーの木にはシェイドツリーといって、木を直射日光から守るための影をつくる植物が必要で、背の高い木を周りに植えることが一般的なのですが、実の成るバナナをシェイドツリーとすることで、そこからも収入を得て、多様化をしていこうと学んだのでした。
学んだことをすぐに自分ができる範囲で実践する行動力や柔軟性がマイケルさんの魅力でもあり、同世代の若者農民に影響を与えています。それはフィリピンの若者だけではありません。東ティモールから刺激をもらった彼ですが、東ティモールの農民にも刺激を与えました。それはまた次回に。
NPO法人APLA スタッフ 寺田俊
(注)フィリピン-東ティモール-ラオス3カ国交流プログラム
2016年10月から2017年9月にかけてAPLAが企画した3か所の民衆交易産地(フィリピン・ネグロス島=マスコバド糖+バランゴンバナナ、東ティモール=コーヒー、ラオス=コーヒー)の若手農民の交流プログラム。民衆交易を通じた暮らしの改善、単一作物栽培への依存から脱却するための作物多様化の取り組みや技術をお互いに学びました。
APLAの活動の詳細はこちらから
カネシゲファーム・ルーラルキャンパスなど、APLAの活動をぜひ支えてください!
新着レポート
-
オリーブオイル
UAWC・ガザにおける「飢饉」のIPC公式確認に関する声明 2025年8月27日
-
オリーブオイル
ガザ地区における「飢饉」の発生に関する声明 2025年8月25日
-
カカオ
世界的なカカオの価格高騰とパプアの生産者たちの変化 fromインドネシア・パプア州 2025年8月21日
-
オリーブオイル
【パレスチナ国家承認署名】岩谷外務大臣へ署名を提出 2025年8月14日
-
バランゴンバナナ
【バナナニュース365号】「困難があっても、家族のために、ただ前に進むだけ」~ティボリ族 デュエラ・ロゴンさん~ 2025年8月8日
-
オリーブオイル