レポート

【バナナニュース289号】フィリピン・ミンダナオ島ツピ町から生産者が来日しました②

2019年5月31日
エンピグさん(左)と、同行したATPIスタッフのアーウィンさん

エンピグさん(左)と、同行したATPIスタッフのアーウィンさん

去る3月に来日した、ミンダナオ島ツピ町のバランゴンバナナ生産者であり生産者協同組合の事務局長でもあるエンピグさんの報告第二弾です。

 
日本の納品先の担当者が集まる会議に参加した際、ツピで行なわれた作付け拡大の結果を報告してもらいました。作付け拡大には2つの目的がありました。

一つは、2016年に大干ばつに見舞われ減少したツピの出荷数を立て直すこと、もう一つは、日本でバナナの注文が増える時期である一方でフィリピンでは天候的にバランゴンの収量が伸び悩む時期である4~6月に収穫量を増やすことでした。

 
結果は計画通りには行きませんでした。植えつけた苗の半分近くが病気などの原因でうまく育ちませんでした。

また苗の準備が遅れたことや、4~6月にめがけて収穫するためには苗が育ちにくい乾季に植える必要がありますが、それを敬遠する生産者がいたことから、結果的に昨年4~6月に収量を伸ばすことはできませんでした。

 
健康な苗をどう確保するか、病害虫対策含めて生産性をどう上げていくか等が今後の課題として挙げられました。

日本でバナナの注文が伸びる4~6月にバナナを多く出荷することにも引き続きチャレンジしていきたい、とのことでした。

 
「ツピでは、キリスト教徒、イスラム教徒、先住民族が、皆で協同してバランゴンを出荷しています。バランゴンは組合のメンバー間に平和と団結をもたらしてくれています。

日本の皆さんの継続的な購入に感謝しています。日本で見聞きしたことはツピに戻って仲間に伝えます」と語ってくれました。

 

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