レポート

【バナナニュース303号】バランゴンバナナを作り続けて29年 ~ランタワン地域の生産者サムエルさん~

2020年6月12日

 ネグロス西州・シライ市ランタワン地域のサムエル・シオテさん(48歳)は、若いころから農業が好きで、地元の学校を卒業すると、20歳で迷うことなく父親の農業を継いだと言います。サムエルさんは5人兄弟で、兄と弟の2人は近所の若者がそうであるように村の外に出て仕事に就きました。妹は結婚して家を出ました。母親はすでに亡くなり、現在は77 歳の父親と同居しています。近所に住む末の弟が畑の仕事を手伝っています。サムエルさんは独身ですが、甥や姪にお小遣いをあげたりして助けているそうです。

 バナナも最初はいろいろな種類のバナナを栽培してシライ市の市場に出荷していましたが、1990年にオルタートレードへの出荷のためにバランゴンバナナを500本植えて、翌年から出荷を開始しました。1000本~3000本まで増やしたこともありましたが、バンチートップ病(バナナの病害)や台風、干ばつなどの被害を受けて、今は700本くらいに減っています。

バナナの手入れ作業をするレネボイさん

 「それでもこの地域では自分が一番多い!・・・でも隣村のレネボイには負ける!」と、寡黙で多くを語らないサムエルさんですが、このときばかりは茶目っ気がのぞいてにんまり。レネボイさんはサムエルさんの友人で、バナナの植え方や堆肥づくりなどさまざまな実験を楽しんでいる農民です。

 

 サムエルさんは父親から農地3ヘクタールを継ぎ、サトウキビ、トウモロコシ、サツマイモ、ココナッツなどを作っています。バナナは、風向きや水はけなどを考えて川沿いの土手に植えていると言います。サトウキビは年一回の収穫、農産物は価格が変動するなかで、バランゴンバナナは一年を通じて定期的な収入が見込めるので、農業で生計をたてていくには必要だと感じています。病害の問題でバランゴンバナナの収穫が危ぶまれたときには、途絶えさせないようにと必死で対策に取り組みました。

 

 バランゴンを始めてからはセミナーに参加する機会もあり、農民仲間もできました。立派に育ったバナナを見るのが嬉しいと話しながら、「化学合成農薬や化学肥料を使わずにつくったバナナだよ!この農法ではバナナも健康に育つんだよ」と、自分が育てたバランゴンバナナに誇りを持っています。

 

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