レポート

出荷目前のバランゴンに被害 ~台風22号パナイ島被災状況~

2014年12月24日

昨年11月、フィリピン全土で7,000名以上の死者を残した超大型台風ヨランダによる甚大な被害を受け、復興途上にあったフィリピン、パナイ島北部のバランゴン産地が、去る12月7日、台風22号(フィリピン名ルビー)に襲われました。

バナナ出荷団体であるオルター・トレード社(ATC)によると、家屋やインフラに大きな被害は出ていない模様ですが、農作物、とりわけバナナに大きな被害が出ています。

台風ヨランダ後の復興支援の一環として植えられたバランゴンは、今年12月から3月に本格的な収穫が予定され、来年1月より隔週で500箱の出荷が見込まれていました。241名の生産者が育てている実をつけ始めていた5,086本のバナナが台風により倒伏してしまいました。

テオヒロ台風前

テオヒロ・バラヨンさんのバナナ畑(台風1週間前)

テオヒロ台風後

テオヒロ・バラヨンさんのバナナ畑(台風後)

パナイ島北部の生産者は昨年の台風被害により、この1年間主要な収入源であったバランゴンをほとんど出荷できていません。出荷がすぐそこに見えた矢先の今回の被災です。

そのため、ATCでは倒れたバナナを取り除き、新たなバナナの株を植え付ける作業に労賃を支払い、少しでも家計の足しにしてもらう「フード・フォー・ワーク」及びバナナがしっかり成長するように肥料(鶏糞)を生産者に配付する支援活動をする準備を進めています。

パナイ島での復興支援活動の様子は今後随時報告します。

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