マスコバド糖
Mascobado Sugarコクがあるのにクセのないやさしい甘さのお砂糖です。
精製していないので、サトウキビ本来の風味が楽しめます。
マスコバド糖の原料となるサトウキビは、農地改革によって土地を手に入れたネグロス島の元サトウキビ農園労働者によって栽培されています。生産者たちは生産者協会を作り協同でサトウキビを栽培・出荷しています。有機農業や持続可能な農業に取り組み、サトウキビだけではなく作物と収入源の多様化を進め、お米や野菜も生産しています。
マスコバド糖の名前の由来はネグロス島で伝統的に作られていた製糖方法にあります。収穫されたサトウキビはマスコバド製糖工場との連携で計画的に収穫され、収穫後はできるだけ短時間内にジュースを搾り、煮詰めて濃縮し、攪拌しながら自然乾燥させて粉末の黒砂糖にします。
クセがなくコクがあり、あっさりした後味が特徴です。和洋中問わず、料理のうまみを引き出す調味料として日常的にご利用いただけます。
私たちがつくっています
- エドウィン・ボンドーハさん メルセデス農民灌漑協会(MERFIA)
- 農地改革後に分配された土地で、農園労働者ではなく、独立した農民としてサトウキビ生産を始めました。しかし、資金がないなかでのスタートだったので、耕作用のトラクターや収穫作業の労賃の支払いなどの費用は借金で賄っていました。2012年に地域の仲間と生産者協会を立ち上げ、オルタートレード・フィリピン社と提携することで、低金利で資金調達ができたり、有機農業を学ぶことができるようになりました。作物多様化のための資金の提供も受け、コメ生産のための資金調達もできるようになりました。協会では自己資金を生み出す仕組みも作り、基金の設置や個人の貯蓄もすすめています。協会の基金を使って現在集会所を建設中です。
- アイエリアン・エスパニョーラさん ナカラン農園労働者協会(NAFWA)
- 2012年にオルタートレード・フィリピン社と提携しマスコバド糖の生産者になりました。ヨーロッパ向けの販売ではフェアトレード認証を受け、プレミアムの恩恵を受けています。また、作物多様化のためのプロジェクトや研修があり、野菜の栽培や養鶏にも取り組んでいます。そのことにより、地域内には貯水槽や灌漑設備が整備され、NAFWAでは精米事業を運営し、サトウキビ以外の収入源が増えるなどの変化が生まれています。そして、何より自分たちの農場を自分たちで営農しているという自負があります。
- 個人的には、有機農業や簿記を学ぶことで得ることがたくさんありました。私以外にもメンバーの多くが研修で女性の権利について学び、目が開かれました。
- アリエル・ハミリさん オルタートレード・フィリピン社製造部門(製造工場)
- マスコバド糖を作ることにおいて、我々工場労働者も生産者の一員であります。私は仲間たちに常々「サトウキビ生産者たちのためにも、真面目に仕事に取り組み、いいものを作ることが大切だ」と伝えています。マスコバド糖の取り組みが始まった当初から消費者の皆さんがずっとサポートし続けてくれているのも知っています。この取り組みで小規模生産者を支えていくことが、私たちの仕事のミッションです。
- 日本の皆さん、これまで築いてきた関係と友情を今後とも深めていきたいと思っています。そのためにも、よりよいマスコバド糖をお届けするため、日々新しい製造技術などを学び続けていきたいです。