レポート

~ココアドリンク開発から動画制作まで承ります~ ダヌさん fromインドネシア・パプア州

2021年9月7日

インドネシアはパプア州、カカオキタ社(以下、カカオキタ)のカフェで働くダヌさんは、ちょっと寡黙な23歳。パプア風味のイケメンです。今年2月、カカオ豆からチョコレートを作るイベントをオンライン中継した際、産地紹介の動画を作ってくれたのが彼でした。

 ヒトがゴミのように見えるくらいに程よく空撮されたパプアの森がフェードインするオサレな始まりで掴みはオッケー、こちらの要望も的確に盛り込んでくれたほか、時期が異なるために撮れない画については別の人がスマホ撮影した動画も快くつないで、一度しか現地を訪れたことのない私でも森のニオイが思い出せるような、パプア臭満載の一本をさらっと仕立て上げてくれたのです。

ダヌさんはパプア州西部のナビレ出身ですが、お母さんはカカオ産地であるブラップ村が地元で、彼も小さい頃からちょくちょく遊びに行っていたそう。おじいさんのイサック・マンゴーさん(86歳)の畑は叔父さんが引き継ぎ、カカオキタにも出荷しているとのこと。彼自身はカカオ栽培に明るいわけではないですが、そんな背景もあって、ブラップ村での撮影はとても楽しめたと言っていました(ちなみにパプアは夫婦別姓文化のようで、子どもは父方の苗字=ダヌさんはパンカタナ=を名乗るのが一般的ですが、結婚してもお母さんはマンゴーのまま、だそうです)。

ダヌさんが作ってくれた産地紹介動画。必見です!

 映像を作るのは、大学時代の友人からの影響とのこと。元々観るのは好きで、自分でもやってみようとインターネットなどで独学で身に付けたそうです。今も、カカオキタで飲み物を作って提供する傍ら、ミュージックビデオ制作を請け負ったり自作を作曲から手掛けたりしており、とあるカナダ人ミュージシャンの楽曲をリミックスしたコンテストでは3位入賞(アジア人最高位)という実力派。イラストも手掛けるなど、マルチな才能を発揮しています。もちろん本業にも余念がなく、「カカオキタは上下関係なく家族的な良い職場だが、ちょっとリラックスしすぎだとも思う」と生真面目な一面も。
カカオの風味がしっかり感じられるココアドリンクは彼の自信作で、美味しいと言ってもらえることが何よりの誇りです、と語ってくれました。

今後は、「パプアの新世代」をテーマにしたフィルムを作りたいと意気込むパプアの奇才。さらなる活躍に乞うご期待です。

若井俊宏(わかい・としひろ/ATJ)

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