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人から人へ、手から手へ

バランゴンバナナ:産地紹介

ネグロス島から始まったバランゴンバナナの交易はより一層の品質向上、出荷の安定を目指して栽培技術の向上、輸送の改良等に取り組みつつフィリピン各地に広がっています。

 

バランゴン産地地図

 


西ネグロス州

傾斜地で栽培されているバランゴンバナナ

ネグロス島の西半分を占める西ネグロス州の人々は、イロンゴ語を話します。

バランゴンバナナを輸出しているオルタートレード・フィリピン社(ATPI)の本社は、西ネグロス州の州都バコロドにあります。

西ネグロス州の主要な産業は砂糖産業(サトウキビ栽培、製糖、精製)であり、大規模なサトウキビプランテーションが多く見受けられます。

バランゴンバナナの生産者の多くは零細農家であり、バランゴンバナナから得た現金収入は、日用品(食品・衣服・石鹸など)の購入費や子供の教育費などに活用されています。

西ネグロス州のバランゴンバナナ産地はオルタートレード・フィリピン社(ATPI)とオルタートレード・フィリピン財団(ATPF)が管理をしており、バナナ栽培や持続可能な農業に向けたサポート、生産者の暮らしの向上や持続可能な地域作りを目指した生産者の組織化及び組織強化などを行っています。

 

西ネグロス州パンダノン村

パンダノン村の生産者の皆さん

西ネグロス州の産地の一つであるパンダノン村では、2006年に生産者協会(PIBFA)を設立し、バランゴンバナナ栽培に取り組んでいます。

バランゴンバナナだけでなくサトウキビも栽培している生産者もいます。マスコバド糖用のサトウキビ栽培については、2015年に有機及びフェアトレード認証を取得しています。

バランゴンバナナ生産者は、①自分たちの家族、地域の人々の生活の向上、②有機農業の技術の向上を目指しています。また、しっかりとした組織を持つことで、政府や他の組織とも関係を持つことができ、様々なサービス、助成を受けることができています。

 

エレゼル・マガパンさん

エレゼル・マガパンさん
「バランゴンバナナからは定期的に現金収入を得ることができ、年に1回のサトウキビ収穫までの貴重な現金収入源です。

また、他の作物の買取り価格は供給が多いと安くなりますが、バランゴンバナナは価格が一定なので、期待通りの現金収入を得ることができます。日用品購入の現金収入を得るために、今後もバランゴンバナナを植え続けます。」

ロヘリオ・トラベリアさん

ロヘリオ・トラベリアさん
「バランゴンバナナから得た現金収入は、日用品の購入に充てています。バランゴンバナナ栽培の難しい点は、しっかりと手入れをしても、台風や干ばつといった自然災害で、期待していた収量を得ることができない時があることです。

また、バンチートップ病が広がると大変です。現在はバランゴンバナナの出荷数量が少ないですが、日本の消費者が産地を訪問して下さることを嬉しく思っています。」

ドローレス・セラルボさん

ドローレス・セラルボさん
「バランゴンバナナを通じて、日本の消費者と良い関係を築けています。日本の消費者が産地を訪問して下さることが、私たちの誇りです。」

 

 

 

 

 

レネボイ・ソムブリアさん

西ネグロス州パタグ村:レネボイさん

西ネグロス州パタグ村のレネボイ・ソムブリアさん。1998年からバランゴンバナナをオルタートレード社に販売を始めました。

2012年からはネグロスのオルタートレードのスタッフとしても働いており、現在は地域開発担当として他の生産者のサポートも行っています。

「オルタートレード社にバナナを販売しようと思った理由は、定期的にバナナをとりにきて集荷してくれるので、町の市場まで自分で持っていく必要がなかったからです。

また、買付時に代金を現金で支払ってくれるので、生産者にとって確かな定期的現金収入となります」と話す、レネボイさん。

 

レネボイさんの畑に行くには、険しい山道を通らなければなりません。

日常的には午前中はスタッフとしての仕事を行い、午後は自分のバナナの病害虫を予防するための袋掛け、枯葉の除去、除草などといった手入れ作業を行っています。バナナ以外にもタロイモ、パパイヤ、ココナッツやカカオなども植えています。

またレネボイさんは、水牛の糞などを利用して堆肥を作り、バナナやパパイヤに使用しています。

地域開発担当の仕事というのは、生産者協会の組織強化、担当地域でのバナナの作付け拡大、農業技術のサポートなど、多岐にわたります。また、パタグ村だけでなく、近隣の村も担当しているので出かける必要もあります。

 

強風被害でバナナの葉っぱが切れ切れになってしまうこともあります。

レネボイさんのバランゴンバナナ畑。強風被害で葉っぱが切れ切れになってしまうことも。「一度の台風で、収穫量が8割も減ったこともあります」

地域開発担当としての仕事と自分の畑での作業をいっしょに行っていくことはとても大変です。

スタッフの仕事が忙しくても、農家である以上、1日30分でも自分の畑での作業をするよう心掛けています。しかしながら野菜づくりは、手入れに手間がかかるので植えていません」と話してくれました。

「バランゴンバナナを継続的に食べていただくことが、フィリピンの生産者のサポートに繋がっています。今後もバナナを通じた関係性が継続していくことを望んでいます。これからもバランゴンバナナをよろしくお願いします。」

 

 

ボニファシオさん(左端)と家族

西ネグロス州パタグ村:ボニファシオさん

西ネグロス州パタグ村のバランゴンバナナ生産者であるボニファシオ・ビリアネリアさん(通称タタイ ・ボニン)。現在60歳で、子どもが6人、孫が9人いる元気なおじいちゃんです。

 

ボニファシオ農園の入口

バランゴンバナナ以外にきゅうり、トマト、ナス、レタス、キャベツ、白菜といった野菜も化学肥料・化学合成農薬を使用せずに栽培しています。栽培した野菜は、販売だけでなく、自家消費にもまわしています。「パタグ村は火山灰土であり、お米栽培には向かない」とボニファシオさん。そのため、お米は買っています。

 

よく管理されたボニファシオさんの畑

現金収入の約5割は野菜から得ており、バランゴンバナナからの現金収入は、全体の約2割です。

バナナは台風被害を受けやすいという難しさがありますが、ボニファシオさんはバランゴンバナナを栽培することには次のようなメリットがあると言います。

 

 

〇オルタートレード・フィリピン社(ATPI)が定期的に買いに来てくれる(パタグ村は現在隔週でバランゴンバナナの買取りが行なわれています)
〇他のバナナに比べバランゴンバナナは追熟しやすいので、自家消費しやすい
〇他のバナナに比べ作付けから収穫までの期間が短い。例えば、料理用バナナであるサババナナは、作付けから収穫まで12-14ヵ月かかるが、バランゴンバナナはここでは8-10ヶ月で収穫できる。

生産者としては、安定した売り先につながる

野菜の出荷をするボニファシオさん

ATPIはボニファシオさんから、バランゴンバナナだけでなく、フィリピン国内での販売用(The BOX)に他の農作物も購入しています。「ATPIは、バランゴンバナナ以外の農作物も毎週定期的に買ってくれるので助かります。」とATPIに感謝の言葉を述べるボニファシオさん。

野菜栽培以外にも、養豚や養殖にも取り組んでいるボニファシオさんの畑は、非常に丁寧に管理されており、驚かされます。

自家製堆肥や肥料は細かく管理されており、ゴミの分別もしっかり行っているため、畑にはゴミが全く落ちていません。フィリピンではゴミを分別する人が少ないため、ボニファシオさんの環境に対する意識の高さを伺うことができます。

 

ボニファシオさんは養豚事業も行っています。

有機農業の技術は州政府やATPIが実施しているセミナーから得ています。ボニファシオさんによると、州政府は通常、年に2回有機農業のセミナーを実施し、無料(会場までの交通費や食費も州政府が負担)で参加できるそうです。また、わからないことがあった時は、ATPIのスタッフにも相談しているそうです。

 

「有機栽培の野菜であっても、販売価格は変わりません。ただし、有機栽培の方が、販売しやすく、早く売り切れます。また、私は、生産者及び消費者の健康と安全のために、そして自家製堆肥・肥料の方が生産コストを抑えることができるので、有機農業を実践しています。」

どこに何があり何の作物が植えられているかが、看板で案内されています。

 

 


東ネグロス州

ネグロス東州全域に広がるバランゴン産地。山々が海沿いまで迫る土地柄、バランゴンバナナの多くは山間部の傾斜地やココナツ林のなかにあります。生産量も多く、標高の高い涼しい気候を利用して地元市場出荷用の野菜や切花を栽培したり、ココナツやトウモロコシをつくっている小規模な生産者です。
また、低地では、バナナの苗の植え付け、施肥、脇芽の処理、病害対策、熟度管理など一連の手入れ作業を行う管理栽培バランゴンに挑戦している生産者もいます。


パナイ島

パナイ島の6つの市町村の25地域に広がる140家族以上の生産者がバランゴンバナナを育てています。ほとんどが小規模農業を営む生産者で、低地では水田をつくり山の傾斜地には多種のバナナやコーヒー、トウモロコシなどを栽培して暮らしをたてています。
パナイ島のバランゴンバナナ生産者をまとめているのは、PARTNER(農村開発と環境復興のためのパートナー)というNGOです。オルタートレード社(ATC)の駐在スタッフと協力して、バランゴンバナナ栽培と出荷の管理を行っています。


ボホール島

ネグロス島同様フィリピン中部ヴィサヤ地方に位置するボホール島は農業の島です。ほとんどのバランゴン生産者は小規模な農業を営んでいて、カカオ、トウモロコシ、野菜や多種のバナナをつくっています。
ボホール島のバランゴンバナナ生産者をまとめているのは、PFTAC(民衆フェアトレード支援センター)というNGOです。「地域の資源を最大限利用した経済活動で人々の自立とエンパワーメントを目指すオルタナティブな交易のシステムをつくる」ことを目指しています。PFTACは、民衆組織のマーケティング機関として小農民の生産物を流通させて、持続可能な生産を促進させます。


北ルソン

もともとバランゴンバナナが多く生育するこの地域では、地元での消費も多くまたバギオやマニラからのバイヤーも多く入っていました。バナナはまたイフガオ族やイゴロット族など先住民にとって生計に重要な位置を占めており、バナナを売って得た収入が子供の教育費を支えるという慣わしがありました。オルタートレード社が北ルソンに入ることによって、バナナの買い取り価格が全体的に上がるという貢献もありました。また、当初のバランゴンバナナのパッキングセンターでは、学生たちがパッカーとして仕事をして学費にあてていたこともあります。2000年に地元NGOとしてCORDEV(農村開発センター)が設立され、バランゴンバナナの生産と出荷を通して農村開発をすることになりました。
1996年から現在まで、バランゴン民衆交易によりさまざまなことが徐々に実現されてきました。
① 伝統的な作物や、農業技術の保全
② 小規模農民の安定したオルタナティブな収入の確保
③ 有機農業による多様な作物の栽培
④ 持続可能な農業の価値の再認識と実践
⑤ 破壊的な開発プロジェクトに対抗するコミュニティの闘いとの連帯
⑥ 意識・知識の向上:有機農業、環境保全、先住民の発展と自決の権利、人権意識の普及
2007年よりCORDEVは農村開発のための協同組合として組織を変更し、持続型農業の普及、各地域ごとの生産者協同組合を国内物流でつなぎ、自立と循環のある地域づくりに取り組んでいます。バランゴンバナナは、有畜複合農業のなかの一つの産物となることを目指しています。


ミンダナオ島 ツピ

ミンダナオ島ツピは、2002年からバランゴンバナナを出荷している産地です。ネグロス島などのバランゴンバナナ圃場とは違い、区画された平地の畑でバランゴンバナナを栽培している生産者が多くいます。一部の産地は山奥にあり、収穫したバナナを馬などで運び出している生産者もいます。

ココナッツと混植されたバランゴンバナナ圃場

ココナッツと混植されたバランゴンバナナ圃場

ココナッツの間にバランゴンバナナを植えている生産者が多くいます。

インフラが整備され、区画整理されているツピでは、バランゴンバナナ以外にも様々な農産物が商品作物として栽培されています。

 

 

 

ツピのバランゴンバナナ生産者

ツピのバランゴンバナナ生産者

そもそもミンダナオ島は、フィリピン政府が「約束の土地」として、ルソン島やフィリピン中部にあるビサヤ諸島からの移住政策を推し進めた島です。

ミンダナオ島はキリスト教徒開拓民、イスラム教徒及びルマドと呼ばれる非イスラム教徒の先住民族で構成されており、ツピの生産者の中にもキリスト教徒、イスラム教徒、先住民族がいます。

土地所有概念の相違から、土地をめぐる紛争がイスラム教徒を含む先住民族とキリスト教徒開拓民の間で発生し、ツピも昔は対立が激しかった地域のひとつでした。

 

バナナの収穫などを行う作業員たち

バナナの収穫などを行う作業員たち

しかし、今ではキリスト教徒とイスラム教徒が共にバランゴンバナナ民衆交易に取り組んでおり、バナナの箱詰めを行っているパッキングセンターでも一緒に働いています。

ツピの生産者で、キリスト教徒であるマルロ氏は、「昔はイスラム教徒に対する偏見を持っていましたが、バランゴンバナナ民衆交易を通じて一緒に働くことで、イスラム教徒に対する偏見がなくなりました。バランゴンバナナはツピの平和構築にも貢献しています」と言います。

TUBAGAが受賞した表彰状やトロフィー

TUBAGAが受賞した表彰状やトロフィー

ツピのバランゴンバナナ出荷責任団体であるTUBAGA(ツピバランゴン生産者協同組合)は、「有機農業を実践しつつ、公平性および社会的正義に基づく平和と団結を推進する、自立したコミュニティの実現」を目指して、バランゴンバナナ民衆交易に取り組んでいます。

多国籍企業のプランテーションや契約栽培が行なわれている地域で、化学合成農薬・化学肥料を使わずにバランゴンバナナを栽培していることは、行政に高く評価され、TUBAGAは様々な分野で表彰されています。

2016年の干ばつ被害が最も大きかったツピでは、バランゴンバナナの出荷量は8割程度減少しましたが、日本の皆さまからの義援金で鶏糞の施肥などを行い、復興に努めました。

 

 

ビクター・コルテス氏

ビクター・コルテス氏

「生産者として、またTUBAGAの役員として、日本がツピにバランゴンバナナ栽培を紹介して下さったことに感謝しています。

化学合成農薬を使用しないバランゴンバナナは生産者にとっても安全です。私はパパイヤの契約栽培も行っていますが、パパイヤ栽培のセミナーに行くと、農薬は健康に影響ないと言われます。

化学合成農薬・化学肥料を使用せずに栽培しているバランゴンバナナを食べることは、日本の消費者の皆様にとっても良いことなので、今後も引き続きバランゴンバナナを栽培していきます。」

 

 


ミンダナオ島 レイクセブ

ミンダナオ島南部の南コタバト州にあるレイクセブは、2006年からバランゴンバナナを出荷している産地です。標高は500m以上、高いところでは1,000m以上あり、住民の約65%はオボ族、ティボリ族といった先住民族、残りの35%が他島からの移民です。バランゴンバナナ生産者の多くも先住民族です。

生産者が暮らしている山間の地域

生産者が暮らしている山間の地域

レイクセブに住んでいる先住民族は元々狩猟採集生活を送っていました。

ラタン(籐)採集、焼畑農法、炭作り、狩猟などで生活してきましたが、環境の変化のなかでそのような生活を送ることが厳しくなっていました。

 

バナナの買付け風景(レイクセブ)

バナナの買付け風景(レイクセブ)

先住民族にとって、バランゴンバナナの出荷は、新たな側面を持っています。

安定的な販売先があるバランゴンバナナ栽培は、採集のために山奥まで出かける必要がなく、自分たちの家の近くで栽培ができる現金収入源であり、安定的な生活に寄与しています。

 

レイクセブの出荷責任団体であるUAVFI(高地アラー渓谷農事法人)は、バランゴンバナナ交易を通じて次のようなことを目指しています。

① レイクセブの自然環境を守る
② 先住民族の生活の向上
③ 多国籍企業のプランテーションのレイクセブへの進出拡大を防ぐ

一方で、レイクセブは山間部に位置しているため傾斜もきつく、雨季になるとバナナの集荷に困難を生じます。また、これまで栽培経験のない先住民族の生産者にとって、栽培技術を習得することにおいては課題もあります。元々狩猟採集生活を送ってきた先住民族にとって、作物をしっかりと手入れし、栽培することは大きなチャレンジであり、UAVFIスタッフも現場で生産者に指導・サポートしながら、バランゴンバナナ栽培に取り組んでいます。

ロバート・スランさん

ロバート・スランさん

ロバート・スランさん

「私はレイクセブでバランゴンバナナ民衆交易が始まった2006年から、オルタートレード社にバランゴンバナナを販売しています。

バランゴンバナナから得た現金収入で日用品を買うことができ、大きな助けになっています。

また、子どもが学校に通うための交通費、お小遣いなどにも充てています。」

 

 

 

ボイエット・マドロンさん

ボイエット・マドロンさん

ボイエット・マドロンさん

「私はバランゴンバナナ生産者であり、また生産者のサポートを行っている現場スタッフでもあります。バランゴンバナナから得た現金収入で、私たち生産者は日用品の購入、学校に通うための子供のお小遣いを工面することができています。これからも品質のいいバランゴンバナナを作るよう努力しますので、バランゴンバナナを継続的に購入してください。」

 

 


ミンダナオ島 マキララ

大手企業の高地栽培バナナプランテーション

ミンダナオ島コタバト州マキララは2013年からバランゴンバナナを出荷している産地です。

フィリピンで一番高い山であるアポ山の近くに位置しており、土壌は火山灰土です。ゴムが多く植えられている地域であり、ゴム以外にも、バナナ、ココナッツ、果樹(ドリアン、ジャックフルーツ、マラン、パッションフルーツなど)、コーヒー、キャッサバなどが植えられています。また、バランゴンバナナの圃場からは離れていますが、多国籍企業が、日本向けなどに輸出している高地栽培バナナのプランテーションが拡大している地域でもあります。

バランゴンバナナの圃場

バランゴンバナナの出荷責任団体であるドンボスコ財団は、以前から多国籍企業のバナナプランテーションの問題(空中散布、労働者の人権問題など)に取り組んでいるNGOであり、コタバト州が空中散布を禁止する条例を制定することに貢献しました。

多国籍企業が、山の水源に近い地域にバナナプランテーションを拡大しようとしたため、ドンボスコはそれを阻止するために、ヨーロッパからの助成金で約50haの土地を購入しました。

マキララで収穫されたバランゴンバナナ

収穫されたバランゴンバナナ

購入した土地は人々に分配し、ローンで土地代をドンボスコに返済することになっています。

そのため、ドンボスコは生産者が安定的に収入を見込めるバランゴン事業に期待をし、2013年から出荷を始めました。マキララでバランゴンバナナに取り組むことで、次のようなことが期待されています。

① バランゴンバナナというプランテーションバナナとは異なるバナナの交易に取り組むことで、大手プランテーションの拡大を阻止する。

② 生活が困窮化している高地の先住民族や移住者がバランゴン交易に関わっていくことで、生活向上を図るといったことが期待されている。

バランゴンバナナを始めてから、バンチトップ病*や干ばつといった課題に直面していますが、バナナの手入れ技術の向上や新たな手入れ方法の研究などを重ね、課題の克服に取り組んでいます。

生産者とスタッフ

「生産者が多国籍企業に土地をリースすることがないようにするためには、その土地から定期的な現金収入を得ることが重要です。

化学合成農薬、化学肥料を使用せず、持続可能な農業を目指すバランゴンバナナ民衆交易は、消費者にとっても、生産者にとっても、多国籍企業のプランテーションに代わる地域の産業になりうる可能性を持っています。」 (ドンボスコ財団代表ベッツィー・ガメラさん)

*ウィルスによって引き起こされる病気。バナナの株が委縮し、枯れてしまう病気

 


ミンダナオ島 北ミンダナオ

生産者のロンコイ・サホルさん

北ミンダナオは、2006年からバランゴンバナナを出荷している産地です。タバコやフィリピンで人気のラカタン種のバナナなどの換金作物が植えられている地域ですが、バランゴンバナナの畑の多くは山間部に位置しており、多くが零細農家です。

以前は、ミンダナオ島は台風の上陸があまりなかったのですが、近年は北部に台風が上陸することが増えており、北ミンダナオのバナナ産地も台風被害を受けることがあります。バナナは強風に非常に弱い作物であり、台風被害を受けると、特に収穫間近なバナナは倒れてしまい、収穫することができなくなってしまいます。

また、北ミンダナオの産地の1つであるクラベリア町キガウハット地区では、住民の多くがバランゴンバナナを植えています。

生産者のアントニア・エンラワンさん

「バランゴンバナナは主な現金収入源の1つで、日用品の購入などに充てています。土地に適した作物であり、安定した売り先があるので、台風や干ばつなどといった天候被害、病害などの難しさはありますが、頑張ってバランゴンバナナ栽培に取り組んでいます」

「バランゴンバナナはキガウハット地区では重要な現金収入源であり、多くの人が植えており、主な現金収入源です。持続可能な農業を実現していくのに、バランゴンバナナは大きな助けになっています」

 

北ミンダナオの産地では、傾斜地などにバランゴンバナナが植えられています。

 

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