投稿者: okubo
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【バナナニュース349号】動画『バランゴンバナナは友情の証』 ~ネグロス島生産者からのメッセージ~
バランゴンバナナの民衆交易発祥の地、フィリピン・ネグロス島の生産者3名をインタビューしました(動画:約11分)。
民衆交易当初からの生産者サミュエルさんと、農家2代目の若手生産者ライリーさんは、ネグロス島の中部にそびえるカンラオン山の麓にある産地ラ・グランハの生産者です。


もうひとりは、ネグロス島の北西部に位置する産地ランタワンの女性生産者ルイサさんです。ルイサさんが所属する生産者協会では多くの女性生産者が活躍しています。

「バランゴンバナナは生産者と消費者をつなぐ架け橋です。交易にとどまらずそこには友情があり、バランゴンの向上と成功のために一体となっています。」とサミュエルさん。生産者それぞれが思う民衆交易について話してくれました。
ぜひ、ご覧ください!
————————————
よろしければ、このニュースを読んだ感想をお聞かせください。
生産者へのメッセージは生産者に伝えていきます。よろしくお願いいたします。
なお、すべての質問項目に関してご回答は任意です。
つながる、共感する、支え合う ~民衆交易フォーラム報告〜
2023年10月8日(日)、連合会館(東京都千代田区)にて民衆交易フォーラムを開催しました。民衆交易の開始から30年以上の年月を経て、生産者、消費者を取り巻く社会情勢、経済状況なども変わってきました。
あらためて、オルタナティブな貿易の仕組みとして、民衆交易がどのように始まり、どのような経過をたどって現在に至っているのかを振り返りつつ、今いる私たちがお互いに現在の状況を共有し合い、これからの民衆交易を一緒につくっていくため、本フォーラムを企画しました。
フォーラムには会場122名(フィリピン、インドネシア、パレスチナ、パキスタン、ネパール、韓国からの海外参加者24名を含む)、オンライン39名、計161名もの方にご参加いただきました。
午前の報告の部では、これまでの民衆交易の歩みをまとめた動画「ATJの歩みと商品紹介」上映の後、行岡良治氏(現・一般社団法人グリーンコープ・ワーカーズ・コレクティブ連合会顧問)による民衆交易が始まった経緯のお話に次いで生産者側より各商品の交易の歩み、そして日本と韓国の生協団体から民衆交易や産地交流の取り組みを発表してもらいました。
<報告内容>
・バランゴンバナナ、マスコバド糖:ノルマ・ムガール氏(オルタートレード・フィリピン社 ATPI)
・エコシュリンプ:ハリー・ユリ・スサント氏(オルタートレード・インドネシア社 ATINA)
・パレスチナのオリーブオイル:サリーム・アブガザレ氏(パレスチナ農業復興委員会PARC ※ビデオ報告)
・パレスチナのオリーブオイル:カレッド・ヒデミ氏(パレスチナ農業開発センター UAWC ※ビデオ報告)
・パプアのカカオ:ハンス・ルマロペン氏(カカオキタ社)
・パルシステム生協連合会:松野玲子氏
・生活クラブ生協連合会:伊藤由理子氏
・グリーンコープ生協連合会:日高容子氏
・韓国PTCoop:アン・ミンジ氏(韓国生協の取り組み)
▼「ATJの歩みと商品紹介」
午後は8つの小グループに分かれて交流しました。各グループには産地からの参加者が加わり、生産者、消費者からの質問にそれぞれ答える形で交流しました。折しも前日(10月7日)ハマスとイスラエルによる武力衝突が起き、それを受けて最初にUAWC代表のフアッド・アブサイフ氏よりパレスチナ情勢について報告がありました。イスラエル占領下での人権侵害や武力衝突によるガザ地区での被害を危惧するコメント、国境封鎖のおそれがあるため早急に帰国しなければいけないという説明に参加者はパレスチナの人びとが直面する困難に心を痛めました。
参加者からは「民衆交易の歩みを知ることができた」、「産地の皆さんと直接お話でき、他の日韓生協の取組みや理念を伺うことができて有意義だった」、「たくさんの出会い、気付き、交流に感謝したい」との感想が多数寄せられました。
多くの方が印象に残ったとコメントしたのが、行岡氏の報告でした。
▼民衆交易が始まって間もない頃の苦労やその覚悟など、初期から関わってきた行岡氏による当日の報告が動画でご覧いただけます。
・「マスコバド糖の交易はよいことだけではない。悲惨な状況を憎みゲリラとなった兄や姉の銃に化けるかもしれないが、子どもたちが死んでいるのだから、それでもやるのだ」というお話に大変感銘を受けました。背筋がより伸びましたし、そこまで覚悟してやっていたのだなと、とても感動しました。
・現地視察に行った組合員理事は、現地の子どもが紙袋のように軽いことに衝撃を受けて、「もっと何かできることがあるはず」と考えて、バランゴンバナナを取り扱うことになったというのも心に残りました。
・「フェアトレードがまずモノありきで行われる貿易であるのに対し、民衆交易はまず人ありきで、人との連帯から始まる」という言葉がすとんと腑に落ちました。
パレスチナの状況を懸念する感想もご紹介します。
・パレスチナのフアッドさんの発言には涙してしまいました。ひとりひとりの顔が見えることで、その後のニュースが本当につらいですが、顔が見える交流はとても大事なことであると再認識しました。
・パレスチナ問題は、あまりにも複雑すぎるような気がして、正直、私は避けてきました。けれど、同じ空間にいる彼からのお話が衝撃的で、目を背けてはいられないという気持ちになりました。帰宅してニュースを見ると、他国がパレスチナかイスラエルのどちらかを非難するというような報道がされていました。それらの報道からは、フォーラムで発言されたような、地域に根差してふつうに暮らしを営んでいる市民のことを感じ取ることはできませんでした。今回のフォーラムに参加していなければ、もっと表面的なものの見方しかできていなかったかもしれません。私自身も関心を持ち続けておきたいと思います。
フィリピンの参加者から「民衆交易が世代を超えて続いていくために、このようなフォーラムが継続的に行われ、成果と課題が共有され、次世代も民衆交易に関わっていくことができるよう願っています。」とのコメントがありました。今後も生産者と消費者が顔を合わせて交流するこのような機会を作り、民衆交易の輪を広げていきたいと考えております。
【動画】エコシュリンプを支える「監査人」
エコシュリンプ産地の今を伝える動画の第四弾のご紹介です。
エコシュリンプが決められた養殖基準に沿って育てられているかどうかを確認していく監査人の仕事は、 縁の下の力持ち的なポジションなので目立つことはありませんが、おいしくて安心安全なエコシュリンプを届けるために非常に重要な役割を担っています。
<監査人の仕事>

日が昇り、今日もイスマイルさんの1日が始まります。バイクにまたがり向かう先は養殖池!

今回の舞台であるピンラン県には、イスマイルさんを含む3名の監査人がいて、その3名でピンラン県にいる 約1000名の生産者を監査しています。1日3名ほどの養殖池を回り、日々監査を行っています。
監査人は、生産者と養殖方法について話し合い、よりよい養殖ができるようサポートも行っています。 生産者の頑張りだけでなく、監査人のサポートもあってこそのエコシュリンプなのです。

続きはぜひ動画でご覧ください▼▼
エコシュリンプ産地の今を伝える動画は、今後も定期的に配信予定です。 次の動画も楽しみにお待ちください!
第一弾は、こちらから→ 粗放養殖ってどんな養殖?生産者が語る、その難しさやこれからの課題
第二弾は、こちらから→ エコシュリンプ生産者に聞いてみた!~課題や悩み、イマドキの養殖事情~
第三弾は、こちらから→ エコシュリンプの若手生産者にインタビュー!inインドネシア・スラウェシ島~
エコシュリンプ産地の今を伝える動画は、今後も定期的に配信予定です。次の動画も楽しみにお待ちください!
【バナナニュース348号】父親としての責務を遂行せよ
ATPIスタッフ来日③
前号までの記事はこちらから→
先月号に続き、今号も昨年11月に来日したオルタートレード・フィリピン社(APTI)スタッフのアーウィン・ソラノさんの紹介です。バランゴンバナナの民衆交易では、フィリピンの4つの島から約3,000名の小規模生産者があちこちに点在する圃場で栽培・収穫して、皆様にお届けしています。
山奥でも生産者がいる集落があれば集荷に行くので、バナナの管理は極めて地道で労力がいる作業です。出荷責任者であるアーウィンさんはネグロス島在住ですが、他の島の産地に年5~6回ほど出張して現場を確認する必要があり、品質や物流に問題が発生すれば更に訪問します。それに加えて日本に来ることもあり、1年に3~4ヵ月は家を空けることになります。パートナーは中東へ出稼ぎに出ており、アーウィンさんの出張中は、小学生の子どもたち二人は同居している義父母と一緒に過ごしています。

そんなアーウィンさんは、子どもたちへのお土産選びを「父親としての責務」と称していました。子どもたちと一緒にいられなくとも、遠距離出張だからこそできる重要な家族サービスと位置付けているようです。
一緒にミンダナオ島に行った際に、ほとんど毎晩家族と電話したり、熱心に子どもたちのお土産を選んだりしているのを見ていたので、昨年の来日の際には、不在の寂しさを拭えるような素敵なお土産を自然と一緒に探したくなりました。怪獣のフィギュア1つでも横浜、渋谷、池袋を回り、納得のいくお土産を見つけました。
ATJバナナ担当:小島
PARCによるガザ救援活動報告
ガザ地区で緊急救援活動を展開しているパレスチナ農業復興委員会(PARC)より、これまでの支援の実績報告が届きました。
図にあるように、50万人を超えるたくさんの人びとに食料や飲料水、生活必需品などを配布しています。こうした活動は複数の国際NGOからの資金援助を受けて行っています。
ガザも冬となり、寒い日々が続いています。特に家を追われて避難生活をしている人びとに対してはテントや毛布、衣服なども支給しています。
(注)食料引換券:指定された店から一定額の食料品を引換できる電子バウチャー。商店に在庫があった戦争初期にPARCが被災者に配布したもの。






一方で、ガザ地区の食料事情は危機的な状況です。
国連人道問題調整事務所(OCHA)調整部長、ラメッシュ・ラジャシンハム氏は2月27日、国連安全保障理事会でガザ地区の食料事情について報告しました。報告のタイトルは、「停戦がなければ、ガザの飢饉は『ほぼ不可避』だ」という衝撃的なものです。以下、報告の要点をまとめました。
- 軍事行動、治安の悪化、必要物資の搬入・搬出の大幅な制限によって、食料生産と農業は壊滅的な打撃を受けている。
- ガザで長い間、重要な栄養源であり収入源でもあった漁業は、10月7日以降、出漁が禁止されている。戦争によって家畜の命も奪われ、もうひとつの重要な食料源と収入源が失われた。
- 電気、燃料、水などの必要物資の不足により、食料生産は事実上停止状態にある。10月7日以前にガザで稼働していた5つの製粉工場は、11月に入ると操業を停止した。
- 小麦粉、卵、乳製品といった商品は、ガザではほとんど入手できない。一方で入手可能な商品の価格は法外な水準にまで高騰している。
- ガザ北部の2歳未満児の6人に1人が急性栄養失調と消耗症に苦しみ、ガザの全人口が、生き延びるためには極めて不十分な人道的食料支援に頼らざるを得ない状況に置かれている。
- 電力・燃料の供給停止により水道施設が機能せず、食料生産と栄養失調、病気の予防に不可欠な水へのアクセスに大きな影響が出ている。
- ガザ地区では、子どもたちや妊娠中・授乳中の女性の栄養不良が急増しており、特に深刻な問題となっている。さらに、慢性的な過密状態、適切な住居がなく寒さにさらされていることが栄養不足に拍車をかけ、大規模な疾病の流行を引き起こす条件を作り出している。
こうした危機的な状況下でPARCの支援を待つ人がたくさんいるはずです。しかし、ガザ地区内で食料や物資を調達することはますます困難になっています。そのため、PARCは隣国ヨルダンのNGO (Jordan Hashemite Charity Organization)と連携して、ヨルダンを経由して西岸地区からガザ地区へ物資を搬入する手段を模索しています。この計画が一刻も早く実現することを切に祈ります。
広報室 小林和夫